現地時間8月24日、中国は2機の通信技術試験衛星の打ち上げに成功しました。
打ち上げを統括する中国航天科技集団有限公司(CASC)によると衛星が搭載された長征2Cロケットは、中国・酒泉衛星発射センターから発射されたということです。また同ロケットには上段ロケット「遠征1号S」が取り付けられており、衛星の軌道投入に使用された模様です。
打ち上げに使用された長征2Cロケットは、今回初めて直径4.2mのフェアリングを使用しました。フェアリングのサイズを従来よりも大きくすることで、衛星を収容するスペースを広くでき、複数衛星の打ち上げに対応できるようになるということです。将来的には直径4.2mのフェアリングが長征2Cの通常構成になる見込みです。また、遠征1号Sの使用は、2回目となります。初使用は2018年10月です。なお、ロケットの製造は中国運載火箭技術研究院(CALT)が担当しました。
搭載された衛星はCASCやCALTによると、「通信技術試験衛星2機」としか発表されていないため、その詳細はよく分かっていません。また2機の衛星だけでなく、3機目も搭載されていた模様ですが、こちらも詳細は不明です。一方で、2機の通信技術試験衛星について、宇宙開発専門メディアSpaceflight Nowの報道によると、中国が計画している衛星コンステレーションの試験機であるという見方もあります。現在SpaceXやOne Webが衛星コンステレーションを構築中です。中国も同様に約13,000基規模の衛星コンステレーションを実施する計画が存在することが明らかになっています。
なおこのミッションは長征ロケットシリーズにとって385回目の打ち上げになったということです。
Image Credit: CASC, CALT
Source: CASC, CALT, Spaceflight Now
文/sorae編集部