アメリカ太平洋時間の10月15日(金)午後3時、NASAジェット推進研究所(JPL)が運用する公式YouTubeチャンネル及びfacebookページで『土星での偉業』(原題:"Triumph at Saturn")と題されたドキュメンタリーフィルムが公開されました。
NASA/JPLの科学史ドキュメンタリーシリーズにおける最新作である同作品では、1990年代に計画され、2017年まで運用されていた土星探査機「カッシーニ」及び探査プローブ「ホイヘンス」のミッションについて記録されています。二部構成のストーリーのパートIが公開された10月15日は、奇しくも24年前の1997年にカッシーニ探査機を搭載したタイタンIV Bロケットが打ち上げられた日にあたります。
58分間の映像にまとめられたパートIの前半部分では、予算のカットに伴う計画の縮小で苦悩する科学者やエンジニア達の様子や、原子力電池を搭載している事により起きた世間からの反発のシーンが。また、後半部分では打ち上げから土星周回軌道への投入成功、土星の輪を至近距離から継続的に観測し始めるところまでが描かれています。当時の記録映像の数々に加え、最新のCG技術を駆使して再現された探査機の飛行シミュレーションなどは宇宙に関心のある人なら一見の価値があるのではないでしょうか。
なお、後編のパートIIは、10月22日(金)午後3時(日本時間では翌23日(土)午前8時)に同じくNASA/JPLのページで公開される予定になっています。
【▲ 公開された『土星での偉業』。音声は英語ですがYouTubeの翻訳機能により日本語字幕で視聴可能です】
Image Credit: NASA/JPL(YouTube)
Source: NASA/JPL (YouTube, Facebook)
文/豊原行宏