まもなくレナード彗星「C/2021 A1 (Leonard)」がやってきます。
2021年1月に火星付近を通過した際に、かすかな染みのような天体として発見されましたが、その巨大な氷の玉は軌道に乗って太陽系内を進み、12月には地球と金星の近くを通過、その後2022年1月初めには太陽に最接近します。
彗星の予測は難しいとされていますが、レナード彗星はしだいに明るさを増し、12月には肉眼で見えるようになるとのこと。
冒頭の画像は2021年11月21日付けのAPOD(Astronomy Picture of the Day)に掲載されたレナード彗星の写真で、その1週間前に撮影されました。すでにグリーンのコマとダストテイルを持っています。
今回の画像は、中程度の望遠鏡で撮影した62枚の画像から構成されており、彗星を追跡するセットと背景の星を追跡するセットから成っています。
撮影場所は米国カリフォルニア州のジューンレイク(June Lake)付近、イースタンシエラ(Eastern Sierras)山脈上空の暗い空です。
彗星は12月中旬に地球の近くを通過した後、北天から南天に移動します。
昨年(2020年)夏はネオワイズ彗星「C/2020 F3 (NEOWISE)」に注目が集まりましたが、この年末はレナード彗星がどのような姿を見せてくれるか、期待したいものです。
関連:グリーンのコマから三色の尾を引くネオワイズ彗星の希有な姿
Image Credit: Dan Bartlett
Source: APOD
文/吉田哲郎