日本時間2021年12月20日、国際宇宙ステーション(ISS)に滞在していた実業家の前澤友作さんら3名が、ロシアの有人宇宙船「ソユーズMS-20」に搭乗して地球へ無事帰還しました。
ロシアのアレクサンダー・ミシュルキン(Alexander Misurkin)宇宙飛行士がコマンダーを務めたソユーズMS-20には、前澤さんおよび関連会社役員の平野陽三さんが宇宙旅行者として搭乗。日本時間12月8日16時38分に打ち上げられたソユーズMS-20は、同日22時40分にISSへドッキングに成功していました。
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ISSでの12日間を過ごした前澤さんたちは再びソユーズMS-20に搭乗し、日本時間12月20日8時50分にISSを離脱。3名を乗せたソユーズMS-20のカプセル(帰還モジュール)は、同日12時13分頃にカザフスタン共和国へ着陸しました。
今回の前澤さんと平野さんの宇宙旅行はアメリカの宇宙旅行会社スペースアドベンチャーズが企画したもので、日本の民間人によるISS滞在は今回が初めてです。ちなみに、過去の宇宙旅行における民間人はISSの長期滞在クルーが交代するタイミングに合わせていたため、行きと帰りで異なるソユーズ宇宙船に搭乗していましたが、今回のソユーズMS-20は宇宙旅行のためだけに飛行が計画されたため、前澤さんたちは打ち上げ時と同じ宇宙船で帰還しています。
なお、今年はスペースXの有人宇宙船「クルードラゴン」による世界初の民間人クルーだけの宇宙飛行「Inspiration4」が9月に行われた他に、ロシアの民間人によるISSでの長編映画撮影が10月に実施されたり、7月にはヴァージン・グループ創業者のリチャード・ブランソンさんやAmazonのジェフ・ベゾスCEOがそれぞれ自社の宇宙船に搭乗してサブオービタル宇宙飛行を行ったりするなど、民間宇宙旅行の本格的な幕開けを印象付ける出来事が相次ぎました。また、2022年にはアクシオン・スペースによるクルードラゴンを使った民間人だけのISSへの宇宙飛行が2月に予定されています。
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Image Credit: Roscosmos, NASA TV
Source: Roscosmos / NASA
文/松村武宏