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ハッブル宇宙望遠鏡が撮影、柔らかな渦巻模様を描く“かみのけ座”の銀河

sorae.jp 2022年3月21日 21時23分

【▲ 渦巻銀河「NGC 4571」(Credit: ESA/Hubble & NASA, J. Lee and the PHANGS-HST Team)】

こちらは「かみのけ座」の方向約6000万光年先にある渦巻銀河「NGC 4571」です。NGC 4571は地球に対してほぼ正面を向けた位置関係にある、いわゆるフェイスオン銀河のひとつです。

画像を撮影した「ハッブル」宇宙望遠鏡は、NGC 4571の明るい中心部分からその周りを取り囲む銀河円盤までを精細に捉えています。青い星々に彩られたNGC 4571の淡い渦巻腕と、塵の豊富な暗いダストレーン(ダークレーン)は、宇宙に柔らかな渦巻模様を描き出しているかのようです。渦巻腕には若い星の紫外線によって電離した水素ガスが赤く輝くHII領域が分布しており、NGC 4571のあちこちで星形成活動が起きていることを示しています。

欧州宇宙機関(ESA)によると、NGC 4571は1000個以上の銀河からなる「おとめ座銀河団」に属しています。おとめ座銀河団は地球から見ると「おとめ座」から「かみのけ座」にかけて広がっており、その中心にはブラックホールシャドウの撮影成功で知られる楕円銀河「M87(Messier 87)」が位置しています。

冒頭の画像はハッブル宇宙望遠鏡の「広視野カメラ3(WFC3)」によって撮影されたもので、ESAからハッブル宇宙望遠鏡の今週の一枚として2022年3月21日付で公開されています。

 

関連:夜空に輝く巨大な目のような姿、ハッブルが撮影した南天の棒渦巻銀河

Source

Image Credit: ESA/Hubble & NASA, J. Lee and the PHANGS-HST Team ESA/Hubble - Hubble Spies a Stunning Spiral

文/松村武宏

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