ロボットや人工知能(AI)はすでに多くの場所で使われていますが、宇宙も例外ではありません。
画像で一緒に写っているのは、国際宇宙ステーションで宇宙飛行士たちの「同僚」として2年以上働いてきたロボットたちです。左の白く丸いほうは「CIMON」、右のやや四角いほうが「Astrobee」と呼ばれる3体のうちの1体、「Bumble」です。2つのロボットの機能や作られた場所は違いますが、どちらも宇宙飛行士たちのミッションをサポートしています。
Astrobeeの3体はそれぞれ色が違っていて、青は「Bumble」、黄色は「Honey」、緑は「Queen」という名前がつけられています。Astrobeeは自動で動きますが、地上にいるオペレーターの遠隔操作で動かすこともでき、環境をモニタリングしたり、定型的な作業を行うことができます。アメリカ・カリフォルニア州のシリコンバレーにあるNASAのエイムズ研究センターで開発され、2019年に国際宇宙ステーションに送られました。
一方のCIMONは「Crew Interactive MObile companioN」の略で、人工知能を搭載し音声で操作することができます。エアバスとIBMが開発し、国際宇宙ステーションで行われる研究をサポートするために2018年に打ち上げられました。ハンズフリーのコンピューターやカメラのように使うことができますが、CIMONのプロジェクトチームはそれだけではなく、「同僚」として宇宙飛行士たちのストレスを軽減するような可能性も探っていきたいと考えています。
宇宙飛行士ではない人たちも宇宙旅行をする時代が始まっていますが、将来はCIMONのようなロボットとも会話しながら宇宙に滞在するようになるのかもしれません。
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Source
Image credit: NASA/Kayla Barron NASA - Robot Colleagues Meet Aboard the International Space Station文/北越康敬