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若い星をはぐくむ“星のゆりかご”の輝き。ヨーロッパ南天天文台の望遠鏡が撮影

sorae.jp 2022年6月16日 11時13分

【▲ 散光星雲「M17(Messier 17)」のクローズアップ(Credit: ESO)】

こちらは「いて座」の方向約5500光年先にある散光星雲「M17(Messier 17)」のクローズアップです。ヨーロッパ南天天文台(ESO)が運営するチリのパラナル天文台にある「超大型望遠鏡(VLT)」を使って撮影されました。

M17は活発な星形成領域のひとつとして知られています。星形成領域はガスや塵から新たな星が生み出されている場所であることから「星のゆりかご」と呼ばれることもあります。視野全体に広がる赤色は、表面温度が高い若い星から放射された紫外線によって電離した水素から放たれた光。青い輝きを力強く放つ若い星とのコントラストに美しさを感じます。

1745年にスイスの天文学者ジャン=フィリップ・ロワ・ド・シェゾーによって発見されたM17は、「オメガ星雲」や「白鳥星雲」など、その姿を目にした人が似ていると感じた何かにちなんだ名前を幾つか持っています。ちなみに「M17」は、18世紀にフランスの天文学者シャルル・メシエがまとめた「メシエカタログ」に記載されている名称です。

冒頭の画像はESOから2012年1月4日付で公開されたもので、ESOのTwitter公式アカウントを通して2022年5月31日付で改めて紹介されています。

【▲ パラナル天文台の「VLTサーベイ望遠鏡(VST)」で撮影されたM17の全体像(Credit: ESO/INAF-VST/OmegaCAM. Acknowledgement: OmegaCen/Astro-WISE/Kapteyn Institute)】

 

関連:電波で捉えた渦巻銀河の星形成現場。ヨーロッパ南天天文台が画像公開

Source

Image Credit: ESO ESO - The Smoky Pink Core of the Omega Nebula

文/松村武宏

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