こちらの画像は、地球から約1億8000万光年先に位置する、きりん座の中間渦巻銀河「NGC 1961」です。
中間渦巻銀河は、中心部分に棒状構造が存在する棒渦巻銀河と、その構造を持たない非棒渦巻銀河の中間にあたる銀河を表します。また、NGC 1961は、銀河の中心領域から強い電磁波を放射する「活動銀河核(AGN:Active Galactic Nucleus)」を持つ活動銀河の一種にも分類されます。
この非常に明るい活動銀河核ですが、原動力の正体は「超大質量ブラックホール」によるものだと考えられています。ガスや塵がブラックホールの重力によって引き寄せられて降着円盤を形成し、らせん状に落下していきます。その過程により、重力エネルギーが解放されることで、様々な波長の電磁波が放射されると言われています。
また、暗く渦巻くダストレーン(ダークレーン)から振りまかれたような、青く若い星々がこの銀河全体の美しさを更に際立てているのではないでしょうか。
冒頭の画像は「ハッブル」宇宙望遠鏡によって撮影されたもので、アメリカ航空宇宙局(NASA)から2022年9月14日付で公開されています。
関連:今も昔も美しい姿。ハッブルが撮影してきた棒渦巻銀河「NGC 2903」
Source
Image Credit: NASA, ESA, J. Dalcanton (University of Washington), R. Foley (University of California - Santa Cruz); Image processing: G. Kober (NASA Goddard/Catholic University of America) NASA - Hubble Studies a Spectacular Spiral文/sorae編集部