車や住宅のローン、生活費、医療費、子供の学費、交際費、ギャンブルなど借金のキッカケは人それぞれであるが、お金を借りる相手もまたそれぞれ。真っ先に思い浮かぶのは消費者金融であるが、中には親や友人、あるいは勤務先の社長という人もいるだろう。
今回は、もしも勤務先の社長からお金を借り、その返済を給料から毎月天引きするような方法をとった場合に、問題があるのかどうかを借金問題に強い塩澤彰也弁護士に話を聞いてみた。
■借金を給料から天引きすることはダメ!
そもそも、勤務先の社長から個人的に借金をし、その返済として、給料から天引していく方法は問題ないのだろうか。
「まず、勤務先の社長から借金した場合に、会社の給料から天引きすることは許されません。会社からの借金でない場合、会社の給料と相殺関係にないからです」(塩澤彰也弁護士)
では、社長個人ではなく、会社から借金をしたとしたらどうなるのだろうか。
「勤務先の会社から借金した場合ですが、この場合も、原則としては、給料から天引きすることは許されていません」(塩澤彰也弁護士)
労働基準法17条では『使用者は、前借金その他労働することを条件とする前貸の債権と賃金を相殺してはならない』と規定されている。
■従業員からの申し出であれば、条件付きで天引きOK!
しかしこの条文は、働くことと引き換えにお金を貸すという解釈もできそうだ。塩澤彰也弁護士もこのように話している。
「もっとも、この条文は、もともと「お金を貸してやるから、その分働け」といった感じのことを防止するためのものです」(塩澤彰也弁護士)
では、どのようにすれば天引きすることが認められるのだろうか。
「勤務している社員の方から、『引越のためにどうしてもお金を借りたい、返済は給料から毎月3万円ずつの天引きでお願いします、退職する際には給料から全額返済します』、と言って、きちんと合意書を作成したような場合には、天引きすることも認められます」(塩澤彰也弁護士)
「ただし、毎月の天引額が大きかったり、借入れの理由や、合意書の作成経緯によっては、天引きが認められない場合もあります」(塩澤彰也弁護士)
つまり、社長及び会社からではなく、従業員自らが給料から天引きすることに合意すること、またその理由が労働を不当に強いる性質でないということが明白であれば問題ないという。
ちなみに先程の労働基準法17条の罰則は6ヵ月以下の懲役または30万円以下の罰金となっている。良かれと思って貸したにもかかわらず、である。従業員から、お金の無心があった場合には是非気をつけていただきたい。
今回は、もしも勤務先の社長からお金を借り、その返済を給料から毎月天引きするような方法をとった場合に、問題があるのかどうかを借金問題に強い塩澤彰也弁護士に話を聞いてみた。
■借金を給料から天引きすることはダメ!
そもそも、勤務先の社長から個人的に借金をし、その返済として、給料から天引していく方法は問題ないのだろうか。
「まず、勤務先の社長から借金した場合に、会社の給料から天引きすることは許されません。会社からの借金でない場合、会社の給料と相殺関係にないからです」(塩澤彰也弁護士)
では、社長個人ではなく、会社から借金をしたとしたらどうなるのだろうか。
「勤務先の会社から借金した場合ですが、この場合も、原則としては、給料から天引きすることは許されていません」(塩澤彰也弁護士)
労働基準法17条では『使用者は、前借金その他労働することを条件とする前貸の債権と賃金を相殺してはならない』と規定されている。
■従業員からの申し出であれば、条件付きで天引きOK!
しかしこの条文は、働くことと引き換えにお金を貸すという解釈もできそうだ。塩澤彰也弁護士もこのように話している。
「もっとも、この条文は、もともと「お金を貸してやるから、その分働け」といった感じのことを防止するためのものです」(塩澤彰也弁護士)
では、どのようにすれば天引きすることが認められるのだろうか。
「勤務している社員の方から、『引越のためにどうしてもお金を借りたい、返済は給料から毎月3万円ずつの天引きでお願いします、退職する際には給料から全額返済します』、と言って、きちんと合意書を作成したような場合には、天引きすることも認められます」(塩澤彰也弁護士)
「ただし、毎月の天引額が大きかったり、借入れの理由や、合意書の作成経緯によっては、天引きが認められない場合もあります」(塩澤彰也弁護士)
つまり、社長及び会社からではなく、従業員自らが給料から天引きすることに合意すること、またその理由が労働を不当に強いる性質でないということが明白であれば問題ないという。
ちなみに先程の労働基準法17条の罰則は6ヵ月以下の懲役または30万円以下の罰金となっている。良かれと思って貸したにもかかわらず、である。従業員から、お金の無心があった場合には是非気をつけていただきたい。