税務ではなく会計の話ですが、重要性の原則という原則があります。これは、経営上重要性が乏しいものについては、会計基準を厳格に適用するのではなく、簡単な経理処理を認める、という原則をいいます。
前回のべた10万円未満の消耗品も、この重要性の原則を踏まえたものと説明されています。本来、固定資産は減価償却という面倒な処理をしなければなりませんが、10万円未満であれば、経営上重要性のない資産ですから、こんな面倒な処理をせず、一度に経費にできるという簡便な処理を認める、という趣旨にたって認められているのです。
■重要性の原則には質と量の二つの意味がある
この重要性の原則には、質的重要性と量的重要性という二つの意味がある、といわれています。質的重要性とは、性質に着目したものであり、量的重要性とは金額に着目したものです。
具体例を申し上げると、例えばアフィリエイターなど、パソコン1台でできるビジネスを考えてください。この場合、パソコンはビジネスにおいて必要不可欠の資産ですから、質的には重要なもの、と考えられます。このため、質的重要性の観点から言えば、10万円未満であっても、そのパソコンについては消耗品とせず減価償却を行うべき、と判断されます。
しかしながら、税務上は、そのパソコンが10万円未満であれば、一度に経費とすることが認められます。これは、10万円という基準は、質的重要性に関係なく、量的重要性だけで判断することになっているからです。
■10万円未満の消耗品を経費で落とせるのは量的重要性で判断
つまり、消耗品として一度に経費とすることができるかどうか、という取扱いは、金額という量的重要性だけで判断することが建前としてあります。この建前に立って考える場合、金額をストレートに判断できる基準が望ましいのですから、一般的に取引される単位で10万円未満であるか否かを判断することが妥当、と考えられます。
となれば、プリンタはプリンタ、パソコンはパソコンで取引されることが通例であり、一般の感覚から言えば、個別に金額を考えることが普通ですから、プリンタとパソコンをワンセットで判断するのではなく、個別に判断することが妥当、と考えられます。
■税務調査においては
税務職員は法律に詳しくないこともあり、このあたり非常に安易に考える傾向があります。個別に取引されるのが一般的であれば、個別に10万円を判断できるのではないか。この点、税務調査で問題になれば、頑強に主張すべきポイントの一つです。
前回のべた10万円未満の消耗品も、この重要性の原則を踏まえたものと説明されています。本来、固定資産は減価償却という面倒な処理をしなければなりませんが、10万円未満であれば、経営上重要性のない資産ですから、こんな面倒な処理をせず、一度に経費にできるという簡便な処理を認める、という趣旨にたって認められているのです。
■重要性の原則には質と量の二つの意味がある
この重要性の原則には、質的重要性と量的重要性という二つの意味がある、といわれています。質的重要性とは、性質に着目したものであり、量的重要性とは金額に着目したものです。
具体例を申し上げると、例えばアフィリエイターなど、パソコン1台でできるビジネスを考えてください。この場合、パソコンはビジネスにおいて必要不可欠の資産ですから、質的には重要なもの、と考えられます。このため、質的重要性の観点から言えば、10万円未満であっても、そのパソコンについては消耗品とせず減価償却を行うべき、と判断されます。
しかしながら、税務上は、そのパソコンが10万円未満であれば、一度に経費とすることが認められます。これは、10万円という基準は、質的重要性に関係なく、量的重要性だけで判断することになっているからです。
■10万円未満の消耗品を経費で落とせるのは量的重要性で判断
つまり、消耗品として一度に経費とすることができるかどうか、という取扱いは、金額という量的重要性だけで判断することが建前としてあります。この建前に立って考える場合、金額をストレートに判断できる基準が望ましいのですから、一般的に取引される単位で10万円未満であるか否かを判断することが妥当、と考えられます。
となれば、プリンタはプリンタ、パソコンはパソコンで取引されることが通例であり、一般の感覚から言えば、個別に金額を考えることが普通ですから、プリンタとパソコンをワンセットで判断するのではなく、個別に判断することが妥当、と考えられます。
■税務調査においては
税務職員は法律に詳しくないこともあり、このあたり非常に安易に考える傾向があります。個別に取引されるのが一般的であれば、個別に10万円を判断できるのではないか。この点、税務調査で問題になれば、頑強に主張すべきポイントの一つです。