黒幕はいったい誰なのか、ファンの間で議論が絶えない、大人気連載中のマンガ『名探偵コナン』。コナンは（本名：工藤新一）はある事件をきっかけに「黒の組織」メンバーから特殊な薬を投与され、頭脳は高校生のまま、身体は小学生レベルにまで戻ってしまった…。それでも持ち前の推理力と機転、そして溢れんばかりの勇気で数々の難事件を説き伏せてきたが、そのドサクサに紛れて、実は彼自身も罪を犯していた……？今回も「ルパンの犯した罪」や「リアルに罪深いアニメキャラランキング」、「ドラクエ勇者の法的責任」などでご意見を頂いた、レイ法律事務所代表の佐藤大和弁護士に伺った。
■毛利小五郎の首筋に、日常的に「腕時計型麻酔銃」で狙撃するのはどんな罪？
コナンくんとは逆に、身体は大人ですが、頭も心も子どもな弁護士佐藤大和です。
実は、コナンくんって意外に乱暴者なんですよね。困った子です。今回は、「名探偵ＶＳ迷弁護士」ということで、迷弁護士が名探偵を刑事告発できるのか、ぜひコラムをお楽しみください(笑)。※筆者はコナンくんが「大好き」という前提で楽しんで下さいね。
さて、法律上、人にケガを負わせたときは、傷害罪という犯罪になります。
そして、この「傷害」とは、人の健康状態を悪化させることを言います。つまり、外見だけの怪我に限りません。
大抵コナンくんは、小五郎さんに対して、腕時計型麻酔銃を撃って眠りに落ちさせます。
いくら自分の正体がバレたくないからと言って、麻酔銃を撃つコナンくんのＳぶりには驚きますね(笑)。
このコナンくんの行為は、小五郎さんの意識を低下させ眠らせており、「人の健康状態」を悪化させているといえるため、「傷害」と評価できます。したがって、傷害罪が成立しちゃいます。
眠らせるだけでも傷害ですから、後遺症が残ったりしたら、さらに罪は重くなります。
まぁ、でも、小五郎さんはヘビースモーカーで大酒飲みですから、健康が悪化しても麻酔銃のせいだと証明するのは難しいような気もします(笑)。首筋から大量の注射痕が発見されない限り、大丈夫かも？
というか、犯人を追い詰めるために、コナンくん自身が毎回傷害罪の犯人になってしまうって・・・（苦笑）。
■小学生という外見を利用して、幼馴染の毛利蘭（女子高校生）と女湯に入るのはどんな罪？
小五郎さんの同窓会のとき、コナンくんは、蘭姉ちゃんと一緒に温泉に入っちゃいましたね。
なんてうらやま・・・（自重）。そういえば、コナンくん、蘭姉ちゃんの裸は刺激が強すぎたようで、盛大に鼻血を吹いていましたね（笑）。
さて、あの温泉は混浴だったので法的には問題ありませんでしたが、もし女湯だったらどうだったのでしょうか。
女湯や女子更衣室は、原則的に「女の人」しか入ることを許されていない場所です。入ることができるのであれば、先生だって喜んで入って・・・（自重）。
条例上、実は、都道府県によってバラツキはありますが、ある一定の年齢まで混浴はＯＫなのです。そして、「６歳」のコナン君は、どこであっても問題ないといえますね。
でも、「17歳」は、どこであってもアウト。それはそうだ。「17歳」なんて思春期まっさかり。そんな一番ムラムラしている年齢の男が神聖な女湯に入るなんて、許されて良いはずがありません（怒）。
もし「わざと」入ってしまった場合には、法律上、建造物侵入罪という犯罪が成立しちゃいます。よくよく考えれば、実は17歳のコナンくんが女湯に入るのは、もはやおっさんが女装して女湯に入ることと同じです。鋭い質問だったと思います。
そういえば、コナンくんのお話のなかには、悲鳴の声に反応して飛んで行き、コナンくんの同級生である歩美ちゃんと灰原さんがいる更衣室に突入したこともありました。
あれは、うん、そのあと灰原さんにキッチリ仕返しされていましたし、許してあげましょう(笑)。
■コナンは６歳だから罪に問われない？刑事告発はそもそも難しい？
おおっと、これはなかなか難しい質問(笑)
さて、確かに、法律上、14歳未満は、罪に問われません。そのため、6歳のコナンくんは罪に問われません。
でも、実は、コナンくんは17歳のピチピチの高校生。だから、罪に問われることになります。でも、確かに20歳未満なので、少年法が適用される年齢であることも確か。
では、小学生のコナンくん、高校生の新一くん、どちらで罰すべきなのでしょうか。
ここで、皆さん、想像して下さい。
確かに、コナンくんは、見た目が小学生です。でも、いくら周りが「こいつは実は高校生なんだ！ 女湯に入るなんて犯罪じゃ！」って言っても、きっと警察官は、「は？ 何を言ってんの？ どうみても小学生じゃん」となってしまいます。
コナンくんを刑事告発した人が「変な人」と思われてしまうのがオチです（苦笑）
だから、コナンくんを新一くんとして、逮捕し裁くためには、「黒の組織」の力が必要となります。黒の組織が、体を若返させるという「薬の存在」とその「薬の効果」を警察などや裁判官に示さないといけません。
まぁ、もしそんな薬の存在が明らかになり、新一くん（コナンくん）が逮捕されることになったら、目暮警部もさぞかしびっくりするでしょうね。
ということで、悔しいことに黒の組織の力がないと、コナンくんを新一くんとして処罰できないのです。
■最後に…
佐藤先生、今回も大人げない質問に対し、丁寧な回答をありがとうございました！
これだけ罪を犯していたコナンが、犯罪者にならずにいられるのは、なんと正体が明らかでない黒の組織のおかげであった。
つまり、黒の組織と工藤新一（コナン）は敵対しているとみせかけて、実は新一が黒の組織の一員と仮定すれば、辻褄があう…？
さて、コナンくんと「黒の組織」、決着はどうなるのか？今後の展開からも目が離せない！
■毛利小五郎の首筋に、日常的に「腕時計型麻酔銃」で狙撃するのはどんな罪？
コナンくんとは逆に、身体は大人ですが、頭も心も子どもな弁護士佐藤大和です。
実は、コナンくんって意外に乱暴者なんですよね。困った子です。今回は、「名探偵ＶＳ迷弁護士」ということで、迷弁護士が名探偵を刑事告発できるのか、ぜひコラムをお楽しみください(笑)。※筆者はコナンくんが「大好き」という前提で楽しんで下さいね。
さて、法律上、人にケガを負わせたときは、傷害罪という犯罪になります。
そして、この「傷害」とは、人の健康状態を悪化させることを言います。つまり、外見だけの怪我に限りません。
大抵コナンくんは、小五郎さんに対して、腕時計型麻酔銃を撃って眠りに落ちさせます。
いくら自分の正体がバレたくないからと言って、麻酔銃を撃つコナンくんのＳぶりには驚きますね(笑)。
このコナンくんの行為は、小五郎さんの意識を低下させ眠らせており、「人の健康状態」を悪化させているといえるため、「傷害」と評価できます。したがって、傷害罪が成立しちゃいます。
眠らせるだけでも傷害ですから、後遺症が残ったりしたら、さらに罪は重くなります。
まぁ、でも、小五郎さんはヘビースモーカーで大酒飲みですから、健康が悪化しても麻酔銃のせいだと証明するのは難しいような気もします(笑)。首筋から大量の注射痕が発見されない限り、大丈夫かも？
というか、犯人を追い詰めるために、コナンくん自身が毎回傷害罪の犯人になってしまうって・・・（苦笑）。
■小学生という外見を利用して、幼馴染の毛利蘭（女子高校生）と女湯に入るのはどんな罪？
小五郎さんの同窓会のとき、コナンくんは、蘭姉ちゃんと一緒に温泉に入っちゃいましたね。
なんてうらやま・・・（自重）。そういえば、コナンくん、蘭姉ちゃんの裸は刺激が強すぎたようで、盛大に鼻血を吹いていましたね（笑）。
さて、あの温泉は混浴だったので法的には問題ありませんでしたが、もし女湯だったらどうだったのでしょうか。
女湯や女子更衣室は、原則的に「女の人」しか入ることを許されていない場所です。入ることができるのであれば、先生だって喜んで入って・・・（自重）。
条例上、実は、都道府県によってバラツキはありますが、ある一定の年齢まで混浴はＯＫなのです。そして、「６歳」のコナン君は、どこであっても問題ないといえますね。
でも、「17歳」は、どこであってもアウト。それはそうだ。「17歳」なんて思春期まっさかり。そんな一番ムラムラしている年齢の男が神聖な女湯に入るなんて、許されて良いはずがありません（怒）。
もし「わざと」入ってしまった場合には、法律上、建造物侵入罪という犯罪が成立しちゃいます。よくよく考えれば、実は17歳のコナンくんが女湯に入るのは、もはやおっさんが女装して女湯に入ることと同じです。鋭い質問だったと思います。
そういえば、コナンくんのお話のなかには、悲鳴の声に反応して飛んで行き、コナンくんの同級生である歩美ちゃんと灰原さんがいる更衣室に突入したこともありました。
あれは、うん、そのあと灰原さんにキッチリ仕返しされていましたし、許してあげましょう(笑)。
■コナンは６歳だから罪に問われない？刑事告発はそもそも難しい？
おおっと、これはなかなか難しい質問(笑)
さて、確かに、法律上、14歳未満は、罪に問われません。そのため、6歳のコナンくんは罪に問われません。
でも、実は、コナンくんは17歳のピチピチの高校生。だから、罪に問われることになります。でも、確かに20歳未満なので、少年法が適用される年齢であることも確か。
では、小学生のコナンくん、高校生の新一くん、どちらで罰すべきなのでしょうか。
ここで、皆さん、想像して下さい。
確かに、コナンくんは、見た目が小学生です。でも、いくら周りが「こいつは実は高校生なんだ！ 女湯に入るなんて犯罪じゃ！」って言っても、きっと警察官は、「は？ 何を言ってんの？ どうみても小学生じゃん」となってしまいます。
コナンくんを刑事告発した人が「変な人」と思われてしまうのがオチです（苦笑）
だから、コナンくんを新一くんとして、逮捕し裁くためには、「黒の組織」の力が必要となります。黒の組織が、体を若返させるという「薬の存在」とその「薬の効果」を警察などや裁判官に示さないといけません。
まぁ、もしそんな薬の存在が明らかになり、新一くん（コナンくん）が逮捕されることになったら、目暮警部もさぞかしびっくりするでしょうね。
ということで、悔しいことに黒の組織の力がないと、コナンくんを新一くんとして処罰できないのです。
■最後に…
佐藤先生、今回も大人げない質問に対し、丁寧な回答をありがとうございました！
これだけ罪を犯していたコナンが、犯罪者にならずにいられるのは、なんと正体が明らかでない黒の組織のおかげであった。
つまり、黒の組織と工藤新一（コナン）は敵対しているとみせかけて、実は新一が黒の組織の一員と仮定すれば、辻褄があう…？
さて、コナンくんと「黒の組織」、決着はどうなるのか？今後の展開からも目が離せない！