税務調査で非常に多く問題になる論点として、寄附金と言われるものがあります。寄附金は、対価性のない支出、すなわち支出しても見返りがない支出をいうこととされています。法人税の世界では、見返りがないという点を踏まえ、寄附金には経費とすることができる限度額を定めています。
■問題となるのは時価との差額
寄附金の中でも大きな問題となるのは、「低廉譲渡」という取扱いです。低廉譲渡とは、時価よりも低い金額で資産の売買などを行う場合を言います。例えば、200円で売れるものをあえて50円で売った場合、低廉譲渡に該当します。
この低廉譲渡について、実質的に寄附をしたことと同じに見ることができる場合には、時価と対価との差額を寄附金として課税する、という取扱いとなっています。先の例でいえば、150円が寄附金となるわけですが、本来は200円の収入であり、50円しかもらっていないから150円は寄附したことと一緒、という理由でこのような取扱いとなっています。
■押さえておきたい二つのポイント
寄附金となると、経費の一部が認められないため、税務署の調査官は、「時価よりも低い値段で売買している」といった理由で幅広く寄附金課税を行おうとします。
対策として、押さえておくべきことは以下の2つです。
(1)時価の立証は税務署が行うこと
(2)実質的に贈与したとみられる場合に寄附金とされること
■(1)時価の立証は税務署が行うことについて
時価と言っても、具体的な金額を算定するとなると不可能に近い話です。この点、納税者だけではなく税務署も困っていますが、寄附金課税をする場合、時価は税務署が立証しなければならないことになっています。
このため、時価よりも低い金額で取引している、と税務署から指導された場合には、時価はいくらになるのか、そしてその金額はどのように計算したものなのか正確にヒアリングする必要があります。
■(2)実質的に贈与したとみられる場合に寄附金とされることについて
時価よりも低い金額で売買したからといって、即寄附金課税がなされるわけではありません。実質的に贈与をした、と見られるような場合に限り寄附金課税されるのです。
実際のビジネスを考えても、値引き販売や受注を獲得するために売値を勉強することは多くあります。このような場合、実質的に贈与をしたわけではなく、合理的な判断のもとに取引したわけですから、寄附金課税の対象にはなりません。
税務調査では、この2点を前提に粘り強く交渉しましょう。
■問題となるのは時価との差額
寄附金の中でも大きな問題となるのは、「低廉譲渡」という取扱いです。低廉譲渡とは、時価よりも低い金額で資産の売買などを行う場合を言います。例えば、200円で売れるものをあえて50円で売った場合、低廉譲渡に該当します。
この低廉譲渡について、実質的に寄附をしたことと同じに見ることができる場合には、時価と対価との差額を寄附金として課税する、という取扱いとなっています。先の例でいえば、150円が寄附金となるわけですが、本来は200円の収入であり、50円しかもらっていないから150円は寄附したことと一緒、という理由でこのような取扱いとなっています。
■押さえておきたい二つのポイント
寄附金となると、経費の一部が認められないため、税務署の調査官は、「時価よりも低い値段で売買している」といった理由で幅広く寄附金課税を行おうとします。
対策として、押さえておくべきことは以下の2つです。
(1)時価の立証は税務署が行うこと
(2)実質的に贈与したとみられる場合に寄附金とされること
■(1)時価の立証は税務署が行うことについて
時価と言っても、具体的な金額を算定するとなると不可能に近い話です。この点、納税者だけではなく税務署も困っていますが、寄附金課税をする場合、時価は税務署が立証しなければならないことになっています。
このため、時価よりも低い金額で取引している、と税務署から指導された場合には、時価はいくらになるのか、そしてその金額はどのように計算したものなのか正確にヒアリングする必要があります。
■(2)実質的に贈与したとみられる場合に寄附金とされることについて
時価よりも低い金額で売買したからといって、即寄附金課税がなされるわけではありません。実質的に贈与をした、と見られるような場合に限り寄附金課税されるのです。
実際のビジネスを考えても、値引き販売や受注を獲得するために売値を勉強することは多くあります。このような場合、実質的に贈与をしたわけではなく、合理的な判断のもとに取引したわけですから、寄附金課税の対象にはなりません。
税務調査では、この2点を前提に粘り強く交渉しましょう。