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職務怠慢を通り越して、もはや詐欺?と疑われても仕方ないレベルの国税職員

相談LINE 2015年10月30日 19時0分

税務署から要請される取下書は、国税にとって非常に便利なツールです。申請書や申告書を提出した場合、それらを却下する場合、法律的には却下の処分や更正処分など、強硬的な処分が必要になります。これらの処分を行うとなると、非常に面倒な手続きが必要なりますので、税務署はそうならないよう、取下書の提出を依頼することが非常に多いのです。
このように、自由に取下げができるなら都合がいいですが、国税は、自己に都合がいいときは取下げを認め、そうでないときは取下げを認めないという考え方を持っています。法律的には取下げはできないのが原則ですから、法律を都合よく使っている、と考えられます。

■法律知識のなさが拍車をかける

以前、過大に申告した消費税がありましたので、更正の請求という手続きに基づいて還付を請求したときの話です。平成23年度改正により、更正の請求期間が5年間(従来は1年間)に延長されたのですが、それから数年たっているのにもかかわらず、「1年以上経過しているので還付できませんから、更正の請求を取り下げて下さい」と税務署から電話連絡を受けました。

信じられないことに、その電話した職員は、5年に延長されたことを知らなかったようです。常識的な税制改正も知らなかった、というどうしようもない状況だったようで、後日謝罪がありましたが、仮に専門知識のない善良な納税者がその職員の指導を信用して、更正の請求を取り下げてしまって5年たてば、返してもらえるはずの税金は返してもらえないことになります。

どの程度、真剣に仕事をしているかはわかりませんが、一歩間違えば国税職員の詐欺、という話になるでしょう。

■取下げした不利益は救済されない

法律的には申告書などの取下げができませんので、いったん取り下げてしまえば、その不利益を後日争うことはできません。このような国税にとって都合がいい点をもって、安易な取下げをさせる傾向があるのです。

取下書には大きなリスクがありますから、税務署から取下書の提出を求められれば、その内容をきちんと検討するとともに、後日のリスクヘッジとして、会話内容の録音なども必要になるでしょう。取下書を提出させる税務職員も、法知識がないことが通例ですから、思わぬ落とし穴がたくさんあると言えます。

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