「こんなところに新しいお店ができたんだ!今度行ってみようかしら」ーー普段は人通りの少ない路地裏にできた新しいお店。その存在を知るキッカケとなったのは「看板」だった、なんてことはよくあるだろう。
看板を設置する理由、それは開店を知って貰う事以外他ならない。確かに人通りの多い道に看板を置けば、多くの人の目に留まるのは間違いないだろう。しかし、その一方で通行の邪魔になることも十分に考えられるのではないか。
もしも、著しく通行の邪魔になっていた場合、通報すれば撤去してもらえるのだろうか。
今回はこの問題について豊田シティ法律事務所の米田聖志弁護士に話を伺った。
■道路上に看板を設置するには許可が必要!
そもそも、道路上に無許可で看板を置くことは法律違反なのだろうか。
「道路上に無許可で看板を置くことは、道路法上、違法放置物件と見なされ禁止されており(道路法44条の2)、道路管理者は、その物件の移転を命ずることができます(道路法71条1項)」(米田聖志弁護士)
道路に看板を置くには許可が必要とのこと。ちなみにその道路管理者とは誰にあたるのだろうか。
「道路管理者とは、その道路の維持管理を行っている部署のことで、国道であれば国土交通省、県道であれば都道府県の土木事務所等がこれにあたります」(米田聖志弁護士)
■無許可の看板や、通行の著しい妨げになる看板は撤去も可能!
街で見かける看板が無許可だった場合、警察に通報すれば撤去してくれるのだろうか。
「通常、道路管理者が警察と連携して行政指導を実施して撤去されることが多いですので、警察に通報すれば行政と連携して撤去されることが多いでしょう」(米田聖志弁護士)
では、その看板が著しく通行の邪魔をしていた場合はどうだろうか。
「道路における危険が生じている場合には、警察はその危険を除去し、道路の使用許可を取り消すことができるとされていますので(道路交通法77条5項)、警察は設置者に看板を撤去するよう促すことができます」(米田聖志弁護士)
無許可だった場合は勿論、通行の妨げとなるほど危険性がある場合には撤去も可能とのこと。
■都市景観問題にも大きく影響する看板
不動産業者の売買物件や風俗業者・パチンコ店の新規開店の案内などで電柱や街路樹に多く設置されているタイプの看板を「捨て看板」と呼ぶ。設置は軽犯罪法違反と各地方自治体の条例違反となる。そして、設置している現場を押さえられた場合、現行犯逮捕になる。
このように看板は通行上の妨げになるだけでなく、都市景観にも大きな影響を与える問題となっている。
目立たないことには広告としての効果は期待できないため、看板を設置するならば、当然デザインやサイズなど際立たせることになるのだろうが、それが逆に町並みや自然景観を著しく損ねるのだ。
東京都ではこの問題に対して、平成9年から毎年「捨て看板等の共同除却キャンペーン」を実施している。今年は約2900枚の捨て看板等の違反広告物を除却したとのこと。
捨て看板を悪用する業界の自助努力は言うまでもないが、消費者としてはそういった業界への厳しい目を向けていくことも重要なのではないだろうか。
看板を設置する理由、それは開店を知って貰う事以外他ならない。確かに人通りの多い道に看板を置けば、多くの人の目に留まるのは間違いないだろう。しかし、その一方で通行の邪魔になることも十分に考えられるのではないか。
もしも、著しく通行の邪魔になっていた場合、通報すれば撤去してもらえるのだろうか。
今回はこの問題について豊田シティ法律事務所の米田聖志弁護士に話を伺った。
■道路上に看板を設置するには許可が必要!
そもそも、道路上に無許可で看板を置くことは法律違反なのだろうか。
「道路上に無許可で看板を置くことは、道路法上、違法放置物件と見なされ禁止されており(道路法44条の2)、道路管理者は、その物件の移転を命ずることができます(道路法71条1項)」(米田聖志弁護士)
道路に看板を置くには許可が必要とのこと。ちなみにその道路管理者とは誰にあたるのだろうか。
「道路管理者とは、その道路の維持管理を行っている部署のことで、国道であれば国土交通省、県道であれば都道府県の土木事務所等がこれにあたります」(米田聖志弁護士)
■無許可の看板や、通行の著しい妨げになる看板は撤去も可能!
街で見かける看板が無許可だった場合、警察に通報すれば撤去してくれるのだろうか。
「通常、道路管理者が警察と連携して行政指導を実施して撤去されることが多いですので、警察に通報すれば行政と連携して撤去されることが多いでしょう」(米田聖志弁護士)
では、その看板が著しく通行の邪魔をしていた場合はどうだろうか。
「道路における危険が生じている場合には、警察はその危険を除去し、道路の使用許可を取り消すことができるとされていますので(道路交通法77条5項)、警察は設置者に看板を撤去するよう促すことができます」(米田聖志弁護士)
無許可だった場合は勿論、通行の妨げとなるほど危険性がある場合には撤去も可能とのこと。
■都市景観問題にも大きく影響する看板
不動産業者の売買物件や風俗業者・パチンコ店の新規開店の案内などで電柱や街路樹に多く設置されているタイプの看板を「捨て看板」と呼ぶ。設置は軽犯罪法違反と各地方自治体の条例違反となる。そして、設置している現場を押さえられた場合、現行犯逮捕になる。
このように看板は通行上の妨げになるだけでなく、都市景観にも大きな影響を与える問題となっている。
目立たないことには広告としての効果は期待できないため、看板を設置するならば、当然デザインやサイズなど際立たせることになるのだろうが、それが逆に町並みや自然景観を著しく損ねるのだ。
東京都ではこの問題に対して、平成9年から毎年「捨て看板等の共同除却キャンペーン」を実施している。今年は約2900枚の捨て看板等の違反広告物を除却したとのこと。
捨て看板を悪用する業界の自助努力は言うまでもないが、消費者としてはそういった業界への厳しい目を向けていくことも重要なのではないだろうか。