消費税の計算上、注意すべき取扱いとして、95%ルールがあります。これは、土地の譲渡など、消費税が非課税とされる売上が、全売上の5%を超える場合、消費税の控除が制限されることをいいます。消費税は、売上に対する消費税から、仕入先などに支払った経費に対する消費税を控除して計算されますが、95%ルールの適用があると、支払った経費に対する消費税の一部について、消費税の控除が制限されます。
■たまたま土地の特例とは?
この95%ルールの例外として、たまたま土地の特例というものがあります。この特例は、非課税とされる売上が5%を超える場合であっても、その原因がたまたま土地を売ったためであるときは、特殊な計算によって消費税の控除金額を計算することができるものです。
この計算によると、通常の95%ルールの計算よりも、消費税額が有利に計算されますので、上記のような場合には、確実に適用すべき制度と言われています。
■たまたま土地の特例を満たす要件とは?
このたまたま土地の特例ですが、たまたまというくらいですから、通常は土地を売ることのないような事業者について認められます。このため、通常業務として土地を売るような、一定の事業者については認められません。
このような取扱いになっているのは、消費税が非課税となる売上のうち、土地の売却金額は非常に大きくなることが通例だからです。本来は、全売上の5%も非課税売上がないのに、土地をたまたま処分したことで、消費税の控除が制限されるとなると、実態に合わずに酷、という事態を考えた上で認められた制度なのです。
加えて、この特例を受ける場合には、土地を売った事業年度の末日までに、所定の申請書(消費税課税売上割合に準ずる割合の適用承認申請書)を税務署に提出して、承認を得る必要があります。
■注意点は?
注意点としてですが、単に申請書を土地を売った事業年度の末日までに提出しただけでは足りず、税務署の承認についても事業年度の末日までに受ける必要があります。税務署において審査に時間がかかりますので、できるだけ早く提出しなければなりません。
その他、その翌事業年度においては、上記の申請書を取り下げる届出書(消費税課税売上割合に準ずる割合の不適用届出書)を提出しなければならないとされています。
●執筆:元国税調査官・税理士 松嶋洋 WEBサイト
東京大学を卒業後、国民生活金融公庫を経て東京国税局に入局。国税調査官として、法人税調査・審理事務を担当。国税局を退官後は、税務調査対策及び高度税務に関するコンサルティング業務に従事。
■たまたま土地の特例とは?
この95%ルールの例外として、たまたま土地の特例というものがあります。この特例は、非課税とされる売上が5%を超える場合であっても、その原因がたまたま土地を売ったためであるときは、特殊な計算によって消費税の控除金額を計算することができるものです。
この計算によると、通常の95%ルールの計算よりも、消費税額が有利に計算されますので、上記のような場合には、確実に適用すべき制度と言われています。
■たまたま土地の特例を満たす要件とは?
このたまたま土地の特例ですが、たまたまというくらいですから、通常は土地を売ることのないような事業者について認められます。このため、通常業務として土地を売るような、一定の事業者については認められません。
このような取扱いになっているのは、消費税が非課税となる売上のうち、土地の売却金額は非常に大きくなることが通例だからです。本来は、全売上の5%も非課税売上がないのに、土地をたまたま処分したことで、消費税の控除が制限されるとなると、実態に合わずに酷、という事態を考えた上で認められた制度なのです。
加えて、この特例を受ける場合には、土地を売った事業年度の末日までに、所定の申請書(消費税課税売上割合に準ずる割合の適用承認申請書)を税務署に提出して、承認を得る必要があります。
■注意点は?
注意点としてですが、単に申請書を土地を売った事業年度の末日までに提出しただけでは足りず、税務署の承認についても事業年度の末日までに受ける必要があります。税務署において審査に時間がかかりますので、できるだけ早く提出しなければなりません。
その他、その翌事業年度においては、上記の申請書を取り下げる届出書(消費税課税売上割合に準ずる割合の不適用届出書)を提出しなければならないとされています。
●執筆:元国税調査官・税理士 松嶋洋 WEBサイト
東京大学を卒業後、国民生活金融公庫を経て東京国税局に入局。国税調査官として、法人税調査・審理事務を担当。国税局を退官後は、税務調査対策及び高度税務に関するコンサルティング業務に従事。