恋愛の悩みは大人になっても尽きないものだが、“童貞”だけを集めたアイドルグループ「SDT48」をご存知だろうか。彼らは童貞だけに、過去さまざまな失敗を重ねてきたに違いない……。そんなワケで、メンバーそれぞれに“恋愛失敗談”を聞いてみた。
「童貞だってキラキラしたアイドル活動ができるって証明したい!」
りくまろさんが目を輝かせて言う。今でこそ「本当に童貞?」と疑ってしまうような容姿だが、ほんの1年半前は信じられないくらいの別人だった。
「ずっとメガネだったんですが、コンタクトにして、髪型を変えて……って少しずつイメチェンしてみたら美容に目覚めちゃったんです」
◆高校時代は「アニメさえあれば、リアルの女子などいらん!」
そもそもかなりのアニメオタクだったというりくまろさん。高校の3年間はアニメのキャラにガチ恋していたんだとか。
「アニメ『ラブライブ!』のキャラにガチ恋して、同じクラスの女子とか眼中にありませんでしたね。アニメさえあれば、リアルな女子などいらん!って」
好きなものをプレゼンする授業では、推しキャラについてプレゼン。昼の校内放送では好きなアニメソングを流して、オタク仲間とペンライトをぶん回していたそうだ。
「僕も同じグループの男子もみんな童貞。誰一人『童貞を捨てなければ!』という感じはなかった。童貞だからといじられることもありませんでしたね」
だが、次第に「現実世界の女性に目を向けなければ」と考えるようになったという。
◆「このまま20歳を迎えるのはヤバいだろ」って思った
「大学2年の頃かな。推しへのガチ恋は高3で終わったけど、漠然と『このまま20歳を迎えるのはヤバいだろ』って思ったんです」
そんなとき、バイト先が同じだった女の子から「りくまろくんが好き」と告白され、付き合うことになったのだ。
最初は好きという気持ちはなかった。だが、一緒にいるうちに気持ちは変わるだろうと思っていたが……。
「半年付き合って、横浜の赤レンガ倉庫でデートした帰りに『なにかやりたいことある?』と聞いたら『りくまろと手をつなぎたい』と言われたんです」
なんと、半年も付き合っていた彼女とキスはおろか、手もつないでいなかったというから驚きだ。
「デートや連絡を取り合ったりは結構していたけど、触れ合ったりは一切ありませんでした」
◆彼女と別れたことが自分を変えるきっかけに
健気に「手をつなぎたい」とおねだりする彼女に対して、手をつないであげたのかと思いきや、りくまろさんがとった行動は……。
「じつは『まだ早くない?』って断っちゃったんです。彼女のことは、好きは好きなんですけど、LoveじゃなくてLikeというか。接触は違うなあって思いました。
むしろ、どうせなら手をつなぐのも最初は本当に好きな人が良いって、この瞬間に気がついちゃったんです。こじれてますよね〜」
このままではまずい!とスタートさせた生身の人間との交際だったが、結局は推しを好きだったときの気持ちまで達しなかった。
ちなみに、彼女がいたのはりくまろさんのイメチェンのアフター期(現在)ではなくビフォー期である。
「そうなんです、今のビジュアルになる前の出来事なんです。失恋といったら違うかもしれないけど、彼女と別れたことで『少し自分を変えてみようかな』って。
メガネからコンタクトにして少し自信がついたら、髪型もちゃんとしたくなって、肌も整えたくなって。気持ちの上で意識がすごく高くなりました」
◆「まわりはみんな童貞なので」環境的に焦る要素がない
今のビジュアルになって、ファン以外にも声をかけられることが増えたというりくまろさん。
「バイト先で『LINE教えてください』とか『ご飯いきましょう』とか誘われることは多いですよ。でもやっぱり自分からいきたいから全て断っています」
それだけ誘いがあれば、誰かと交際することも童貞を捨てることもハードルが高くないように思えるが。
「誘われた中から選ぶってことならハードルは高くないかもしれませんが、“自分が好きになった人”っていう限定があると、なかなか難しいんです。
それに童貞を捨てなきゃっていう気持ちもあんまりないんです。SDT48はみんな童貞だし、僕の親友もみんな童貞なので。環境的に焦る要素がないんです。それに20歳まで童貞で長らくアニオタだったことで、普通の人より理想が高いんでしょうね。生身の人間が好きになれるか不安はあります」
今は恋愛よりもSDT48として「もっと認知されたいし、より一層キラキラした童貞でありたいです」と話すりくまろさん。
彼に好きな女性ができるのと、SDT48がブレイクするのと、一体どちらが先になるだろうか——。
<取材・文/吉沢さりぃ、撮影/藤井厚年>
【吉沢さりぃ】
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。『bizSPA!フレッシュ』『BLOGOS』などでも執筆。X(旧Twitter):@sally_y0720
―[“まっさら系”アイドルの恋愛失敗談]―
「童貞だってキラキラしたアイドル活動ができるって証明したい!」
りくまろさんが目を輝かせて言う。今でこそ「本当に童貞?」と疑ってしまうような容姿だが、ほんの1年半前は信じられないくらいの別人だった。
「ずっとメガネだったんですが、コンタクトにして、髪型を変えて……って少しずつイメチェンしてみたら美容に目覚めちゃったんです」
◆高校時代は「アニメさえあれば、リアルの女子などいらん!」
そもそもかなりのアニメオタクだったというりくまろさん。高校の3年間はアニメのキャラにガチ恋していたんだとか。
「アニメ『ラブライブ!』のキャラにガチ恋して、同じクラスの女子とか眼中にありませんでしたね。アニメさえあれば、リアルな女子などいらん!って」
好きなものをプレゼンする授業では、推しキャラについてプレゼン。昼の校内放送では好きなアニメソングを流して、オタク仲間とペンライトをぶん回していたそうだ。
「僕も同じグループの男子もみんな童貞。誰一人『童貞を捨てなければ!』という感じはなかった。童貞だからといじられることもありませんでしたね」
だが、次第に「現実世界の女性に目を向けなければ」と考えるようになったという。
◆「このまま20歳を迎えるのはヤバいだろ」って思った
「大学2年の頃かな。推しへのガチ恋は高3で終わったけど、漠然と『このまま20歳を迎えるのはヤバいだろ』って思ったんです」
そんなとき、バイト先が同じだった女の子から「りくまろくんが好き」と告白され、付き合うことになったのだ。
最初は好きという気持ちはなかった。だが、一緒にいるうちに気持ちは変わるだろうと思っていたが……。
「半年付き合って、横浜の赤レンガ倉庫でデートした帰りに『なにかやりたいことある?』と聞いたら『りくまろと手をつなぎたい』と言われたんです」
なんと、半年も付き合っていた彼女とキスはおろか、手もつないでいなかったというから驚きだ。
「デートや連絡を取り合ったりは結構していたけど、触れ合ったりは一切ありませんでした」
◆彼女と別れたことが自分を変えるきっかけに
健気に「手をつなぎたい」とおねだりする彼女に対して、手をつないであげたのかと思いきや、りくまろさんがとった行動は……。
「じつは『まだ早くない?』って断っちゃったんです。彼女のことは、好きは好きなんですけど、LoveじゃなくてLikeというか。接触は違うなあって思いました。
むしろ、どうせなら手をつなぐのも最初は本当に好きな人が良いって、この瞬間に気がついちゃったんです。こじれてますよね〜」
このままではまずい!とスタートさせた生身の人間との交際だったが、結局は推しを好きだったときの気持ちまで達しなかった。
ちなみに、彼女がいたのはりくまろさんのイメチェンのアフター期(現在)ではなくビフォー期である。
「そうなんです、今のビジュアルになる前の出来事なんです。失恋といったら違うかもしれないけど、彼女と別れたことで『少し自分を変えてみようかな』って。
メガネからコンタクトにして少し自信がついたら、髪型もちゃんとしたくなって、肌も整えたくなって。気持ちの上で意識がすごく高くなりました」
◆「まわりはみんな童貞なので」環境的に焦る要素がない
今のビジュアルになって、ファン以外にも声をかけられることが増えたというりくまろさん。
「バイト先で『LINE教えてください』とか『ご飯いきましょう』とか誘われることは多いですよ。でもやっぱり自分からいきたいから全て断っています」
それだけ誘いがあれば、誰かと交際することも童貞を捨てることもハードルが高くないように思えるが。
「誘われた中から選ぶってことならハードルは高くないかもしれませんが、“自分が好きになった人”っていう限定があると、なかなか難しいんです。
それに童貞を捨てなきゃっていう気持ちもあんまりないんです。SDT48はみんな童貞だし、僕の親友もみんな童貞なので。環境的に焦る要素がないんです。それに20歳まで童貞で長らくアニオタだったことで、普通の人より理想が高いんでしょうね。生身の人間が好きになれるか不安はあります」
今は恋愛よりもSDT48として「もっと認知されたいし、より一層キラキラした童貞でありたいです」と話すりくまろさん。
彼に好きな女性ができるのと、SDT48がブレイクするのと、一体どちらが先になるだろうか——。
<取材・文/吉沢さりぃ、撮影/藤井厚年>
【吉沢さりぃ】
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。『bizSPA!フレッシュ』『BLOGOS』などでも執筆。X(旧Twitter):@sally_y0720
―[“まっさら系”アイドルの恋愛失敗談]―