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デリヘルの送迎ドライバーが語る“意外な副収入”とは「月10万円稼ぐ月も」

日刊SPA! 2024年3月25日 15時54分

世の中にはさまざまなバイトが存在し、中にはあまり一般的に知られていない仕事もあります。特殊なバイトは高収入になることもありますが、普通の仕事では考えられないようなトラブルに巻き込まれることも……。
お笑い芸人の神林政宗さん(仮名・27歳)は、一応芸能事務所に所属しているものの、芸人としての収入は雀の涙。普段は「デリヘルの送迎ドライバー」として生計を立てているといいます。

◆週4回8時間の稼働で「月に20万円」

「デリヘルの送迎は、主に深夜帯ですから自分の生活リズムにバッチリ合ったんです。長距離移動や自宅を使用するお客様の場合は、プレイ場所の近くで待機していることになり、その間にネタを考えることもできる。車が好きで運転も得意なので、自分には天職だと思っているほどです」

神林さんが働いているお店はある条件を満たすと“手当”が発生し、これが意外とバカにならない額になるんだとか。

「送迎に加えてプレイ料金の徴収も行い、危ない感じの人間ではないかのチェックも行います。ちなみに“自家用車手当”によってバイト代が上乗せされ、週4回8時間の稼働で月に20万円ほどもらえます。実家に暮らしているので十分生活できますし、残りの日を使ってライブに出ることもできますね。トークのネタにも出来ますし、一石二鳥な仕事だと思っています」

◆「一日20人」を送迎することも

では、実際に神林さんはどんな仕事をしているのか、細かく内容を教えてもらった。

「事務所に出勤すると、すぐにキャストの送迎に入ります。僕の愛車がハイエースということもあって、混み合う週末などは数名のキャストを相乗りさせ運ぶことも。日によって仕事は違うのですが、基本的には事務所がある五反田や品川あたりのホテルを行ったり来たりしています。一日で20人くらい運ぶ計算になり、そして人気キャストを自宅への送って業務終了です。自宅まで送りが許されるのは、『お店のナンバー5まで』と決まっているので、一回のシフトで2人ほど深夜に送り届けますね。あとは、事務所にプレイ料金を逐一納金しに行く仕事もあるので、ほとんど動きっぱなしです」

◆“意外な副収入”で月10万円稼ぐ月も

送迎ドライバーとしては、すでに3年のキャリアを持っている神林さん。特に注意しているのが、キャストとの距離感だそうです。

「これまで、キャストに嫌われてクビになってきたドライバーが多くいます。なので、自分は芸人として培ったトーク力でとにかく楽しませるようにしています。なかには喋りたくない人もいるので、所属しているキャストの傾向をすべて頭に入れて。そうやってキャストに寄り添う送迎をしていたら、人気嬢から指名の送迎が入るように。デリヘルで働くキャストはとにかく疲れているので、送迎だけでも癒やしの空間になるように心がけています。もちろん手を出すのはご法度ですが、とにかく仲良くする方法を常に考えています」

一般人よりもトークが面白く、コミュニケーション能力が高い神林さんは、意外な副収入も得られている。

「車内でタバコが吸いたいからと、清掃代として毎回乗るたびに1000円くれるキャストもいますよ。特に、3店舗あるうちの一つが熟女専門店で、そこのキャストは太っ腹な人も多い。自宅に送迎する際に、その日の売上が良いとお小遣いとして1万円もらえることもある。店には内緒にしていますが、このお手当が月に10万円くらいになることもあり、かなりおいしいんです」

◆ナイフで刺されそうになった

その一方でおいしいだけでなく、夜のお仕事ということもあり、恐ろしい体験をしたこともあるそうです。

「ホテルの場合は良いのですが、自宅に呼ぶお客様はトラブルが比較的多くて。キャストから盗撮されたと連絡が入ったときには現場に乗り込みました。また、泥酔している場合はプレイ前にお断りするのですが、激昂して殴られナイフで刺されそうになったこともあります」

危険とも隣り合わせではあるものの、様々な境遇の人物から話を聞ける点にも魅力を感じているそうです。

「働いているキャストは、いろいろな事情を抱えている。なので、話をすると意外な発見もあるし、お笑いのネタにもつながっています。芸人として売れてほしいと、ライブに来て応援してくれるキャストもいますよ。まあ、自分は彼女もいますし、キャストには下心がないので、芸能事務所のマネージャーとタレントの関係のような感じですが。落ち込んでいるキャストには声をかけて励まし、頑張って働けるようにお互い切磋琢磨してます」

芸人として売れたら神林さんはバイトを辞めると話していましたが、当面は「天職」とも思える送迎ドライバーを続けるつもりだそうです。

<TEXT/高橋マナブ>

【高橋マナブ】
1979年生まれ。雑誌編集者→IT企業でニュースサイトの立ち上げ→民放テレビ局で番組制作と様々なエンタメ業界を渡り歩く。その後、フリーとなりエンタメ関連の記事執筆、映像編集など行っている

―[レアなバイト体験談]―

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