大事件ばかりがニュースではない。生活で役立つニュースを厳選、今回は反響の大きかった記事より、いま再び話題になっている記事に注目し紹介する!(集計期間は2018年1月~2023年12月まで。初公開2023年3月2日 記事は取材時の状況、価格変更や販売終了にご注意ください) * * *
あらゆる製品の値上がりが続いているわけだが、食品だけでなく、生活に関わる様々なものが値上がり、その余波は100円ショップにも流れてきているようだ。
ローソンストア100などでは、以前は4本100円(税込み110円)で販売されていたアルカリ電池が4本128円(税込み141円)で販売されるなど、地味な値上がりが見受けられる。幸い、100均業界最大手のダイソーでは電池の値上がりは見られないが、100円以外の製品も多く販売されるようになってきているため、今後値上がりする可能性もあるだろう。
乾電池はコンビニや家電量販店でも価格が高くなる一方だが、まだまだ4本100円以下で購入できるアルカリ乾電池もある。
そこで今回はそんな4本100円以下で購入できるアルカリ乾電池を比較してみた。
◆“情熱価格”と銘打つドン・キホーテの乾電池
100均以外で激安というと、思い浮かぶのがドン・キホーテ。最初のエントリーは、「情熱価格」という名称で様々な製品を販売し、定期的に話題になるドン・キホーテだが、このPBアルカリ乾電池「メガボルト アルカリ乾電池」は全店舗で年間約500万個もの電池を販売しているというから驚きだ。
とはいえ5年ほど前には4本税込み95円だったこの電池も、今では税込み109円と、実はわずかながら値上がりしている。販売本数が多いということもあり、今回入手できたロットは2022年10月製造分。流通を考えれば5ヶ月前製造は及第点といってもよいだろう。
◆トップバリュは2種類の乾電池を販売している
次のエントリーは、「トップバリュ」ブランドを展開しているイオン。その中でも「トップバリュベストプライス」は更に安価な製品を販売しており、アルカリ乾電池は4本税込み107円で、ドン・キホーテよりも安く購入することが可能だ。
ちなみに今回は比較対象にしていないが、ベストプライスの付かない「トップバリュ」ブランドのアルカリ乾電池も販売されていて、こちらは4本305円と結構強気の価格になっている。
◆無印良品、ニトリもオリジナル電池を販売中
3番目のエントリーは2020年よりローソンでも取り扱いを開始した「無印良品」。コンビニで同社の商品が買えることで、より身近になった無印良品のオリジナル電池は、なんと4本税込み99円。
残念ながらローソンではまだ購入することは出来ないが、オンラインストアから注文し、受け取りをコンビニにするとコンビニ受取りが可能になっている(ただし送料がかかる)。
4番目、忘れてはいけないのが「お、ねだん以上。」がキャッチコピーのニトリ。ニトリの電池も4本税込み99円と、無印良品と同等に100円を切る安さとなっている。片手以下の数しか店舗がない県もあるものの、全国で購入可能なので近隣に店舗があるなら選択肢の一つと見てもよいだろう。
◆ダイソーは期間限定で9本入り110円の破格電池も
最後はやはり100円電池業界を長くリードしてきた100円ショップから、価格面で最もコスパの良いアルカリ乾電池をチョイス。赤と金色が目立つダイソーアルカリ乾電池は、通常販売は6本税込み110円と1本あたりの価格が最も安い。
現在は、期間限定となるがダイソー50周年を記念して、50%増量の9本入り税込み110円の増量販売品を入手することが可能となっており、最も価格面でコスパが良いアルカリ乾電池となっている。
◆激安電池の実力ナンバーワンは?
というわけで早速結果を見てみよう。例によって大電流機器での使用を想定とした1A放電で計測。グラフは無作為に選択した10本の平均値となる。
今回は冬の寒い時期の検証ということもあり、室温は約22℃で検証した。
初期電圧ドロップはダイソーが最も大きく、1.61Vから1.28Vへ大きな落ち込みを見せている。対して無印良品は、1.63Vから1.35Vへと比較的落ち込みは少ない。
そのまま1.04V付近までは無印良品が大きな性能差を見せつけているのだが、ここで急激に電圧降下を起こし、終止電圧の0.90Vに48分で到達してしまった。
◆圧倒的な粘り強さを見せたドン・キホーテ
一方、1.63Vから1.30Vへ初期電圧ドロップこそ大きいものの、大きな乱れもなく10本とも比較的安定して放電していたのが、ドン・キホーテだ。他の電池が軒並み50分前に終止電圧に到達している一方で、ドン・キホーテは終止電圧到達が60分と圧倒的な粘り強さを見せつけた。
ハイパワーが必要なオモチャやハイパワー懐中電灯などには無印電池。安定した電力で使う機器には、ドン・キホーテがベストな選択のようだ。
同じ99円電池でもニトリは残念ながらお値段以上……と言った結果にはならなかったのが残念でならない。
文/板倉正道
【板倉正道】
テクニカルライター。三才ブックスのマニア誌『ラジオライフ』にてガジェットや分解記事を執筆。買ったら使用前に分解するのがライフワーク
あらゆる製品の値上がりが続いているわけだが、食品だけでなく、生活に関わる様々なものが値上がり、その余波は100円ショップにも流れてきているようだ。
ローソンストア100などでは、以前は4本100円(税込み110円)で販売されていたアルカリ電池が4本128円(税込み141円)で販売されるなど、地味な値上がりが見受けられる。幸い、100均業界最大手のダイソーでは電池の値上がりは見られないが、100円以外の製品も多く販売されるようになってきているため、今後値上がりする可能性もあるだろう。
乾電池はコンビニや家電量販店でも価格が高くなる一方だが、まだまだ4本100円以下で購入できるアルカリ乾電池もある。
そこで今回はそんな4本100円以下で購入できるアルカリ乾電池を比較してみた。
◆“情熱価格”と銘打つドン・キホーテの乾電池
100均以外で激安というと、思い浮かぶのがドン・キホーテ。最初のエントリーは、「情熱価格」という名称で様々な製品を販売し、定期的に話題になるドン・キホーテだが、このPBアルカリ乾電池「メガボルト アルカリ乾電池」は全店舗で年間約500万個もの電池を販売しているというから驚きだ。
とはいえ5年ほど前には4本税込み95円だったこの電池も、今では税込み109円と、実はわずかながら値上がりしている。販売本数が多いということもあり、今回入手できたロットは2022年10月製造分。流通を考えれば5ヶ月前製造は及第点といってもよいだろう。
◆トップバリュは2種類の乾電池を販売している
次のエントリーは、「トップバリュ」ブランドを展開しているイオン。その中でも「トップバリュベストプライス」は更に安価な製品を販売しており、アルカリ乾電池は4本税込み107円で、ドン・キホーテよりも安く購入することが可能だ。
ちなみに今回は比較対象にしていないが、ベストプライスの付かない「トップバリュ」ブランドのアルカリ乾電池も販売されていて、こちらは4本305円と結構強気の価格になっている。
◆無印良品、ニトリもオリジナル電池を販売中
3番目のエントリーは2020年よりローソンでも取り扱いを開始した「無印良品」。コンビニで同社の商品が買えることで、より身近になった無印良品のオリジナル電池は、なんと4本税込み99円。
残念ながらローソンではまだ購入することは出来ないが、オンラインストアから注文し、受け取りをコンビニにするとコンビニ受取りが可能になっている(ただし送料がかかる)。
4番目、忘れてはいけないのが「お、ねだん以上。」がキャッチコピーのニトリ。ニトリの電池も4本税込み99円と、無印良品と同等に100円を切る安さとなっている。片手以下の数しか店舗がない県もあるものの、全国で購入可能なので近隣に店舗があるなら選択肢の一つと見てもよいだろう。
◆ダイソーは期間限定で9本入り110円の破格電池も
最後はやはり100円電池業界を長くリードしてきた100円ショップから、価格面で最もコスパの良いアルカリ乾電池をチョイス。赤と金色が目立つダイソーアルカリ乾電池は、通常販売は6本税込み110円と1本あたりの価格が最も安い。
現在は、期間限定となるがダイソー50周年を記念して、50%増量の9本入り税込み110円の増量販売品を入手することが可能となっており、最も価格面でコスパが良いアルカリ乾電池となっている。
◆激安電池の実力ナンバーワンは?
というわけで早速結果を見てみよう。例によって大電流機器での使用を想定とした1A放電で計測。グラフは無作為に選択した10本の平均値となる。
今回は冬の寒い時期の検証ということもあり、室温は約22℃で検証した。
初期電圧ドロップはダイソーが最も大きく、1.61Vから1.28Vへ大きな落ち込みを見せている。対して無印良品は、1.63Vから1.35Vへと比較的落ち込みは少ない。
そのまま1.04V付近までは無印良品が大きな性能差を見せつけているのだが、ここで急激に電圧降下を起こし、終止電圧の0.90Vに48分で到達してしまった。
◆圧倒的な粘り強さを見せたドン・キホーテ
一方、1.63Vから1.30Vへ初期電圧ドロップこそ大きいものの、大きな乱れもなく10本とも比較的安定して放電していたのが、ドン・キホーテだ。他の電池が軒並み50分前に終止電圧に到達している一方で、ドン・キホーテは終止電圧到達が60分と圧倒的な粘り強さを見せつけた。
ハイパワーが必要なオモチャやハイパワー懐中電灯などには無印電池。安定した電力で使う機器には、ドン・キホーテがベストな選択のようだ。
同じ99円電池でもニトリは残念ながらお値段以上……と言った結果にはならなかったのが残念でならない。
文/板倉正道
【板倉正道】
テクニカルライター。三才ブックスのマニア誌『ラジオライフ』にてガジェットや分解記事を執筆。買ったら使用前に分解するのがライフワーク