整形、全額無料オーディションをうたった「整形アイドルプロジェクト」から2023年に生まれたアイドルグループ「私+ism」。プロデューサーのわかにゃん氏のもと、整形総額5600万円以上をかけ、メンバー全員が整形しているという異色の6人組だ。
もともと大阪でアイドル活動をしていた姐鬼ねねさん(37歳・@SEIKEI_NENE)も、オーディションに見事合格した1人だ。総額約522万円をかけて顔面を整形して、私+ismメンバーとして再スタートを切った。
5月19、26日放送のTBS系『週刊さんまとマツコ』にも出演した彼女だが、話題になったのは現在なんと37歳という年齢とビジュアルとのギャップ。なぜ、彼女はアラフォーにして「整形アイドルプロジェクト」に参加したいと思ったのか。“奇跡の童顔”の彼女に話を聞いた。
◆1000人の中からオーディションに合格
——そもそも、なぜこのオーディションを受けようと思ったのでしょうか?
姐鬼ねね(以下、姐鬼):もともと大阪で「luminatwinklarity(ルミナ トゥ ウィン クラリティ)」というグループでアイドルをやっていました。ライブアイドルとして集客や収入も安定していましたが、私はもっと大きいライブや舞台に立って、アイドルとして成長をしたかったんです。ただ、それをマネージャーさんに話したら、反対されて……。なので、大阪を出て、東京のアイドルグループに所属したいと思うようになりました。
とはいえ、当時36歳だったので、受け入れてくれるオーディションがなかなか見当たらず、そんなタイミングでこのオーディションの情報をSNSで発見しました。「年齢・容姿不問」なところを見て、マネージャーさんに相談をして、「このオーディションに挑戦してもいいか?」と聞いてみたところ、快諾してもらえたので、受けることにしました。
——そういう流れで合格したわけですね。何人くらいエントリーしていたのでしょうか?
姐鬼:1000人くらい受けていたと思います。その中で私がなぜ合格したか分析してみたんですが、年の割に童顔だったというのがあると思います。アンチエイジング部門で合格したような感じですね。「受かったので東京へ行きます。いままでお世話になりました」とマネージャーさんに言って、上京してきました。ありがたいことに、その後グループは活動休止してしまったのですが、私のファンの方は引き続き応援をしてくれています。
◆モー娘。オーディションを受けたら親が激怒
——たしかに、整形しているからかもですが、37歳には見えないビジュアルですね。アイドルを目指したきっかけはなんだったのですか?
姐鬼:小学校の頃から「モーニング娘。」さんが好きで、辻ちゃん加護ちゃんと同世代なんです。なので、モー娘。も出演していた『ASAYAN』(テレビ東京系)の新メンバーオーディションを受けたんです。書類審査は通過したのですが、当時はまだ携帯電話も今ほど広まっていなかったので、スタッフさんから家に直で電話が来て、それに母親が出てしまったんです。実は親に黙って書類を送っていたので、「何の話でしょう?」となり、その場で2次審査への出場を断られてしまいました……。
あとで母親に呼び出されて、「何、勝手なことしてるの! 東京にいくお金なんてないんだから!」って怒られました。そのとき、このまま家にいても、芸能活動はダメなんだ。早くこの不自由な生活から抜け出したいと思うようになりました。
◆「整形アイドルプロジェクト」で4グループ目
――それで、アイドルの夢は諦めたのでしょうか?
姐鬼:そこからいったんはアイドルをやりたいという気持ちより、家族に頼らず1人で生きていくために働くぞという気持ちになり、高校を卒業してすぐに自立しました。26~27歳の時に、ようやく生活が落ち着いて自分の時間が持てるようになりました。
そこから好きなことをしようと、子どもの頃からの夢だったアイドルをやりたいなと思い始めて、いろいろなアイドルグループのオーディションを受けるようになりました。そこで新しいグループを作るところに入れてもらって、アイドル活動をスタートさせたのですが、紆余曲折はたくさんありました。「整形アイドルプロジェクト」で4グループ目ですね。そどこにも所属してない空白期間はありますが、アイドル歴は約10年です。
◆総額約522万円!“豚の軟骨”を顔に入れて整形
――そういう紆余曲折あり、今があるんですね。総額約522万円をかけた整形はどの部分をしましたか?
姐鬼:口の中以外は全てしましたね。まず目を切開して、目尻を切って、横広くしたり、鼻の下を短くしたり、いらないところは脂肪吸引して、頬がこけてくるところは脂肪を入れたりしています。上顎骨のところには“豚の軟骨”を入れています。『週刊さんまとマツコ』でさんまさんに「手術は居酒屋で?」とネタにもしていただきましたが、豚の軟骨は口の中を切って、そこから入れる感じですね。
あと口元が常時アヒル口になるように口角の形も変えてもらいました。手術中のことは全く覚えていなくて、全身麻酔で寝て起きたら全てが変わっていた感じです。術後は顔が腫れてパンパンになったのですが、2日後からはマスクつけずに外を歩くこともできました。でも、その翌日にまた急に顔がかなり腫れちゃって、蜂に刺されたというか、ケンカしてボコボコにされたみたいな顔で、「本当に治るのかな……」と一瞬不安になったこともありました。結局ちゃんと腫れは治まりましたが。
あとは口の中にもメスを入れたので、しばらくはご飯も食べられなかったです。ストローでフルーチェを吸ったり、ウィダーインゼリーで栄養を摂ったりとか大変でした。でも、手術してくれた先生はすごく優しくて、「ちゃんと治るからねー」と言って励ましてくれました。だいたい1週間で、顔全体が黄色くなってきて、そしたら抜糸して終わりです。今でもちょくちょくボトックス注射など追加の整形をして今に至ります。
◆整形して困ったことは「特にない」
——整形のオーダーは自分で行ったのでしょうか?
姐鬼:こういう鼻になりたいとか、ある程度は希望通りにしてくれました。でも、元の顔の性質上、こういう顔にはできないというのもあるので、そのあたりは無理な整形にはならないように配慮してくれました。
個人的には、人中(鼻の下)の長さが気になってたので、そこが短くなってかなり大満足です。今の私の人中は石原さとみさんと同じ長さなんです。あとは、橋本環奈さんみたいな大きくもなく、小さくもない主張のない鼻、「忘れ鼻」って言うんですけど、それになりたいとお願いもしました。顔の中心なので、なるべく目がいかないようにとお願いしました。面長気味なのも嫌だったので、なるべく卵形になるようにお願いしました。
——全体を変えたんですね。整形してから前と違って困ったことはありますか?
姐鬼:今のところはほとんどありませんね。あえて言えば、整形で常にアヒル口になった状態なので、怒った表情をするのが難しいところですかね。常に半笑いなので、真剣な話をしていても、怒っているように見えないんです(笑)。あとは、理想の自分になれたのですが、また新たに変えたいところが出てきてしまうので悩んでいます。あまりよくないのですが、まだ満足はしていなくて、次はこれやりたいなって。
◆ちゃんとファンの顔を見て話せるようになった
——整形したことを知っている方には何か言われましたか?
姐鬼:前のグループを辞める時に、ファンの方に「整形アイドルプロジェクトに入る」と伝えたら、「そのままでも十分カワイイと思うけど、もっとなりたい自分があるのなら応援する」と言ってもらえたのは嬉しかったです。大きく印象が変わったとかは特に言われていませんが、「脂肪吸引をして顔が小さくなった」「健康的な顔になったね」と言われたことはあります。
——整形してから良かったことはありますか?
姐鬼:ジッとお客さんを見つめてライブするのが苦手だったのが、今ではできるようになりました。物販やビラ配りでも、長くスキンシップが取れたり、ちゃんと顔を見て話せるようになったりと自信がつきました。
◆アイドル界でプチ整形は「当たり前」
——メンタル面でもよい効果があったんですね。
姐鬼:実は過去に一度小鼻を小さくする整形をしたのですが、こういう大きい整形は初めてだったので大変でした。私もそうでしたが、誰にも言ってないだけで、実は整形をしている人って結構多いと思うんですよね。特にアイドルグループでは、プチ整形くらいだったらネイルするくらい当たり前にやっていると思っています。
世間では「整形を公表しているのが嫌」「あえて言わないでくれ」という声もあるようですが、整形していることをあえて公表することが私たちの強みでもあるし、それでも応援してくれる人たちを大切にしたいです。
<取材・文/山崎尚哉 撮影/山川修一>
【姐鬼ねね】
1986年生まれ。大阪出身の「私+ism」最年長メンバー。担当カラーはミントグリーン。最新ライブは「整形アイドルプロジェクト」公式サイトでチェック!
X(旧ツイッター):@SEIKEI_NENE
【山崎尚哉】
’92年神奈川県鎌倉市出身。ライター業、イベント企画、映像編集で生計を立てています。レビュー、取材、インタビュー記事などを執筆。Twitter:@yamazaki_naoya
もともと大阪でアイドル活動をしていた姐鬼ねねさん(37歳・@SEIKEI_NENE)も、オーディションに見事合格した1人だ。総額約522万円をかけて顔面を整形して、私+ismメンバーとして再スタートを切った。
5月19、26日放送のTBS系『週刊さんまとマツコ』にも出演した彼女だが、話題になったのは現在なんと37歳という年齢とビジュアルとのギャップ。なぜ、彼女はアラフォーにして「整形アイドルプロジェクト」に参加したいと思ったのか。“奇跡の童顔”の彼女に話を聞いた。
◆1000人の中からオーディションに合格
——そもそも、なぜこのオーディションを受けようと思ったのでしょうか?
姐鬼ねね(以下、姐鬼):もともと大阪で「luminatwinklarity(ルミナ トゥ ウィン クラリティ)」というグループでアイドルをやっていました。ライブアイドルとして集客や収入も安定していましたが、私はもっと大きいライブや舞台に立って、アイドルとして成長をしたかったんです。ただ、それをマネージャーさんに話したら、反対されて……。なので、大阪を出て、東京のアイドルグループに所属したいと思うようになりました。
とはいえ、当時36歳だったので、受け入れてくれるオーディションがなかなか見当たらず、そんなタイミングでこのオーディションの情報をSNSで発見しました。「年齢・容姿不問」なところを見て、マネージャーさんに相談をして、「このオーディションに挑戦してもいいか?」と聞いてみたところ、快諾してもらえたので、受けることにしました。
——そういう流れで合格したわけですね。何人くらいエントリーしていたのでしょうか?
姐鬼:1000人くらい受けていたと思います。その中で私がなぜ合格したか分析してみたんですが、年の割に童顔だったというのがあると思います。アンチエイジング部門で合格したような感じですね。「受かったので東京へ行きます。いままでお世話になりました」とマネージャーさんに言って、上京してきました。ありがたいことに、その後グループは活動休止してしまったのですが、私のファンの方は引き続き応援をしてくれています。
◆モー娘。オーディションを受けたら親が激怒
——たしかに、整形しているからかもですが、37歳には見えないビジュアルですね。アイドルを目指したきっかけはなんだったのですか?
姐鬼:小学校の頃から「モーニング娘。」さんが好きで、辻ちゃん加護ちゃんと同世代なんです。なので、モー娘。も出演していた『ASAYAN』(テレビ東京系)の新メンバーオーディションを受けたんです。書類審査は通過したのですが、当時はまだ携帯電話も今ほど広まっていなかったので、スタッフさんから家に直で電話が来て、それに母親が出てしまったんです。実は親に黙って書類を送っていたので、「何の話でしょう?」となり、その場で2次審査への出場を断られてしまいました……。
あとで母親に呼び出されて、「何、勝手なことしてるの! 東京にいくお金なんてないんだから!」って怒られました。そのとき、このまま家にいても、芸能活動はダメなんだ。早くこの不自由な生活から抜け出したいと思うようになりました。
◆「整形アイドルプロジェクト」で4グループ目
――それで、アイドルの夢は諦めたのでしょうか?
姐鬼:そこからいったんはアイドルをやりたいという気持ちより、家族に頼らず1人で生きていくために働くぞという気持ちになり、高校を卒業してすぐに自立しました。26~27歳の時に、ようやく生活が落ち着いて自分の時間が持てるようになりました。
そこから好きなことをしようと、子どもの頃からの夢だったアイドルをやりたいなと思い始めて、いろいろなアイドルグループのオーディションを受けるようになりました。そこで新しいグループを作るところに入れてもらって、アイドル活動をスタートさせたのですが、紆余曲折はたくさんありました。「整形アイドルプロジェクト」で4グループ目ですね。そどこにも所属してない空白期間はありますが、アイドル歴は約10年です。
◆総額約522万円!“豚の軟骨”を顔に入れて整形
――そういう紆余曲折あり、今があるんですね。総額約522万円をかけた整形はどの部分をしましたか?
姐鬼:口の中以外は全てしましたね。まず目を切開して、目尻を切って、横広くしたり、鼻の下を短くしたり、いらないところは脂肪吸引して、頬がこけてくるところは脂肪を入れたりしています。上顎骨のところには“豚の軟骨”を入れています。『週刊さんまとマツコ』でさんまさんに「手術は居酒屋で?」とネタにもしていただきましたが、豚の軟骨は口の中を切って、そこから入れる感じですね。
あと口元が常時アヒル口になるように口角の形も変えてもらいました。手術中のことは全く覚えていなくて、全身麻酔で寝て起きたら全てが変わっていた感じです。術後は顔が腫れてパンパンになったのですが、2日後からはマスクつけずに外を歩くこともできました。でも、その翌日にまた急に顔がかなり腫れちゃって、蜂に刺されたというか、ケンカしてボコボコにされたみたいな顔で、「本当に治るのかな……」と一瞬不安になったこともありました。結局ちゃんと腫れは治まりましたが。
あとは口の中にもメスを入れたので、しばらくはご飯も食べられなかったです。ストローでフルーチェを吸ったり、ウィダーインゼリーで栄養を摂ったりとか大変でした。でも、手術してくれた先生はすごく優しくて、「ちゃんと治るからねー」と言って励ましてくれました。だいたい1週間で、顔全体が黄色くなってきて、そしたら抜糸して終わりです。今でもちょくちょくボトックス注射など追加の整形をして今に至ります。
◆整形して困ったことは「特にない」
——整形のオーダーは自分で行ったのでしょうか?
姐鬼:こういう鼻になりたいとか、ある程度は希望通りにしてくれました。でも、元の顔の性質上、こういう顔にはできないというのもあるので、そのあたりは無理な整形にはならないように配慮してくれました。
個人的には、人中(鼻の下)の長さが気になってたので、そこが短くなってかなり大満足です。今の私の人中は石原さとみさんと同じ長さなんです。あとは、橋本環奈さんみたいな大きくもなく、小さくもない主張のない鼻、「忘れ鼻」って言うんですけど、それになりたいとお願いもしました。顔の中心なので、なるべく目がいかないようにとお願いしました。面長気味なのも嫌だったので、なるべく卵形になるようにお願いしました。
——全体を変えたんですね。整形してから前と違って困ったことはありますか?
姐鬼:今のところはほとんどありませんね。あえて言えば、整形で常にアヒル口になった状態なので、怒った表情をするのが難しいところですかね。常に半笑いなので、真剣な話をしていても、怒っているように見えないんです(笑)。あとは、理想の自分になれたのですが、また新たに変えたいところが出てきてしまうので悩んでいます。あまりよくないのですが、まだ満足はしていなくて、次はこれやりたいなって。
◆ちゃんとファンの顔を見て話せるようになった
——整形したことを知っている方には何か言われましたか?
姐鬼:前のグループを辞める時に、ファンの方に「整形アイドルプロジェクトに入る」と伝えたら、「そのままでも十分カワイイと思うけど、もっとなりたい自分があるのなら応援する」と言ってもらえたのは嬉しかったです。大きく印象が変わったとかは特に言われていませんが、「脂肪吸引をして顔が小さくなった」「健康的な顔になったね」と言われたことはあります。
——整形してから良かったことはありますか?
姐鬼:ジッとお客さんを見つめてライブするのが苦手だったのが、今ではできるようになりました。物販やビラ配りでも、長くスキンシップが取れたり、ちゃんと顔を見て話せるようになったりと自信がつきました。
◆アイドル界でプチ整形は「当たり前」
——メンタル面でもよい効果があったんですね。
姐鬼:実は過去に一度小鼻を小さくする整形をしたのですが、こういう大きい整形は初めてだったので大変でした。私もそうでしたが、誰にも言ってないだけで、実は整形をしている人って結構多いと思うんですよね。特にアイドルグループでは、プチ整形くらいだったらネイルするくらい当たり前にやっていると思っています。
世間では「整形を公表しているのが嫌」「あえて言わないでくれ」という声もあるようですが、整形していることをあえて公表することが私たちの強みでもあるし、それでも応援してくれる人たちを大切にしたいです。
<取材・文/山崎尚哉 撮影/山川修一>
【姐鬼ねね】
1986年生まれ。大阪出身の「私+ism」最年長メンバー。担当カラーはミントグリーン。最新ライブは「整形アイドルプロジェクト」公式サイトでチェック!
X(旧ツイッター):@SEIKEI_NENE
【山崎尚哉】
’92年神奈川県鎌倉市出身。ライター業、イベント企画、映像編集で生計を立てています。レビュー、取材、インタビュー記事などを執筆。Twitter:@yamazaki_naoya