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元旅行会社社員が明かす、夏休みに「ホテルの予約が取れない時」の4つのコツ

日刊SPA! 2024年6月29日 15時53分

 気が付けば夏休みはすぐそこ。毎日慌ただしく、夏の旅行を予約するのをうっかり忘れている家庭もあるのではないだろうか。7月から8月の期間は、ホテルや交通機関の予約競争が激しく、1年の中でも特に予約が取りにくい時期。早めの予約が最善の方法だが、乗り遅れてしまった方にもまだチャンスはある。
 今回は、元旅行会社社員で、夏のホテル争奪戦を何度も経験してきた筆者(新田ミキ)が、予約が取れない時に試してほしい方法を紹介する。

◆比較サイトで空き状況を一括チェック

 ホテルの空き状況は、じつは旅行サイトによって異なる。旅行サイトの運営会社は、一定の部屋数を仕入れたうえで、自社サイトで販売しているからだ。そのため、A社のサイトでは満室でも、B社のサイトでは空いているという状況が起こる。

 このように、異なる各社の空き状況を一覧で見られるのが、「比較サイト」だ。トリバゴやトラベルコなどが挙げられる。これらのサイトは、特定のホテル名で検索すると、JTBやじゃらんのような、複数の旅行サイトの空き状況や料金が一括で見られるため、1社ずつ調べる必要がなく非常に便利だ。満室だと思っていたホテルが、他のサイトでは空いていることも珍しくない。

 また、旅行サイトによって、販売している部屋のタイプが違うこともある。部屋からの眺望や本館・別館のような建物などの希望を変えれば、予約の可能性も広がるだろう。

◆穴場はホテルの「公式サイト」

 旅行サイトで満室だった際は、公式サイトの予約フォームや電話で問い合わせてみるのもひとつの手だ。ホテルの検索に便利な比較サイトや旅行サイトから予約する方が多いせいか、意外にも公式サイトで予約が可能なケースがある。

 公式サイトや電話の予約のために、ホテル側も一定数の部屋を確保している。しかし、比較サイトや旅行サイトには反映しないため、空き状況までは確認できない。中には「公式サイト限定」として、旅行サイトには売り出していない特別な部屋が残っていることもある。

◆キャンセルが出やすい日に再チェック

 予約済みの方がキャンセルするタイミングを予測して、再度空き状況をチェックする方法もおすすめだ。状況が動きやすいのは、宿泊日の2週間前(14日前)・10日前・1週間前(7日前)・3日前。

 これらの日は、予定を見直すタイミングであり、予約状況が動きやすい。都合が悪くなりキャンセルしたり、複数のホテルを押さえている方が1つに絞ったりするからだ。

 最も予約状況が動くのは、キャンセル料が発生する日として定められることが多い、7日前と3日前の直前。ホテルやサイトによってキャンセル料の発生日は異なるので、日にちをチェックし、数日前から様子を見ておくとよい。

◆ホテルに直接電話をする

 インターネットでの予約が主流になっているが、ホテルに直接電話することで予約ができるケースもある。実際に筆者は、満室のホテルに直接電話で交渉し、予約を入れてもらった経験がある。

 「何かあったときのために、当日まで数部屋空室を残しておくことがある」と、大型ホテルに勤めた経験のある友人はいう。システム上は満室でも、実際に空いていることは珍しくなく、特に客室数が多い大きなホテルによくあるそうだ。

 もちろん、実際の空き状況や内部の事情までは確認できないため、交渉しても叶わないこともある。最後の手段として参考にしておく程度がいいだろう。

◆キャンセル待ちの注意点

 旅行サイトによっては、泊まりたいホテルの「キャンセル待ち」ができることがある。

 しかし、キャンセル待ちにも順番があるので、1部屋キャンセルが出てもすぐに予約ができるとは限らない。当日までキャンセルが出ない可能性もあるため、他のホテルを予約しておくことが重要だ。

 仮に押さえておくホテルとキャンセル待ちのホテルの両方を管理する場合は、双方の「キャンセル料がかかる日にち」を把握しておく必要がある。タイミングを間違えると、宿泊しないにもかかわらず支払いが必要になるため、注意が必要だ。

 ムダな費用を支払いたくない場合は、キャンセル料が発生する日の前日までに、以下のどちらかの方法を選ぶのがおすすめである。

①予約済みのホテルに決めてキャンセル待ちを取り消す
②予約済みのホテルをキャンセルし、希望のホテルのキャンセル待ちを継続する

 予約が繰り上がった時点でキャンセル料の対象になるかどうかは、旅行会社やホテルによって異なるため、必ず確認しておこう。

 夏の旅行は予約が難しいと分かっているがゆえ、満室だと旅行自体を諦めがちだ。しかし、予約方法やタイミングによっては、予約が取れることもある。

 とはいえ、予約は早いほうが確実であり、かつお得であることが多い。夏の旅行を検討している方は、これを機に計画を進めてほしい。

<取材・文/新田ミキ>

【新田ミキ】
フリーライター。1987年、埼玉県生まれ。山梨在住2児の母。子どもが小学生に上がるタイミングで正社員からフリーランスに転身。X(旧Twitter:@mikifreeeee)ではフリーランスママのありのままを発信中。2023年に“小1の壁”をテーマにした電子書籍『小1の壁×在宅ワーク』を出版。

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