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忙しい現代人が“おにぎり”で野菜不足を解消する方法。野菜たっぷりおにぎりレシピ3選

日刊SPA! 2024年6月30日 15時53分

「え、こんなにたくさんの野菜は食べられない!」
 厚生労働省は健康を維持するための目標値として、1日350g以上の野菜を食べることを推奨している。だが、実際に350gの野菜を目の前にしたら「この量を1日で食べるのはムリ」と感じる人が多いかもしれない。

 筆者(沼里にほ)も仕事に忙殺され食事を疎かにしていた頃は、野菜をほぼ食べない日が続くのも珍しくなかった。むしろ忙しい現代人で、毎日たっぷりの野菜を欠かさないという人は、どれほどいるだろうか。とはいっても年齢を重ねるほど健康面は気になるし、体のためにも野菜を食べる習慣はつけたいところ。

 そこで今回は、ベジタブル&フルーツアドバイザーの資格を持つ筆者が、実際に試してよかったと感じた“野菜を効率よく摂れる方法”をレシピと共にご紹介しよう。ズバリ、おにぎりである……!

◆そもそも野菜350gってどれくらい?

「350gの野菜」といっても、実際の量にするとどれくらいなのかイメージしづらいかもしれない。約1食分(120g)の野菜を手元に用意してみたところ、筆者の素直な感想は「想像してたより多い……」だった。両手いっぱいにのる量の野菜を、仮にサラダで毎食食べるとなると、早々に食べ飽きてしまう未来が見える。加熱調理ならカサも減りたくさんの量を一度に食べられるが、毎日献立を考えて自炊をするのは、朝早くから夜遅くまで働く人には億劫なことも多い。

 つまり、350gの野菜を一日の食事に上手く取り入れるには、生食と加熱調理を上手く使い分け、なおかつ簡単に用意できる方法が効果的ということ。

◆野菜たっぷりおにぎりレシピ3選

 そこで筆者が提案したいのが野菜をおにぎりにする方法。まとめてごはんを炊いて、調理した野菜を混ぜ込んでおにぎりを大量に作り、すぐ食べない分は冷凍保存しておく。食べる時はレンジで温めるだけなので調理の手間が省けるし、副菜で味噌汁やカット野菜のサラダ、ゆで卵などをつければ満足感もある。家事や身支度で忙しい朝も、仕事で疲れて帰ってきた夜も、おにぎりがストックされていればすぐに用意できて便利だ。

 例えば、このおにぎりを1食に2つ食べれば、1日に必要な野菜の約1/3を摂ることも不可能ではない。1日の目標値である350gに届かなかったとしても、野菜不足を解消する手助けとなるだろう。

◆その1.小松菜と卵の白だしおにぎり「子どもにもおすすめの食べやすさ」

 緑黄色野菜の中でも比較的アクが少なく、調理しやすい野菜である小松菜。実は、ほうれん草より鉄やカルシウムが豊富に含まれているので、大人はもちろん、育ち盛りの子どもにも積極的に食べさせたい野菜の一つ。白だしの味付けがやみつきになるおにぎり。

材料(100gほどのおにぎり2つ分)
小松菜…大きめ2株(約100~120g)
卵…1個
ごま油…小さじ2
☆酒、みりん…小さじ1
☆白だし…小さじ2
☆塩…小さじ1/3(ふたつまみほど)
すりごま…すきなだけ
温かいごはん…180g

①小松菜はよく洗い、荒めの微塵切りにする。

②フライパンに①の小松菜とごま油の半量小さじ1を入れて中火で炒める。小松菜の茎が少し透き通ってきたら、☆の調味料をフライパンに加え、水気が飛ぶまでさらに炒める。

③卵を割り入れ、小松菜と絡めるように混ぜ、完全に火が通る前に止める。すりごまと、もう半分のごま油も加えてよく混ぜる。

④ごはんと具材を混ぜ合わせて、おにぎりにしたらできあがり。

◆その2.大葉とカツオのマヨ生姜おにぎり「大葉の爽やかな香りとカツオが相性抜群!」

 大葉も立派な緑黄色野菜。小さい葉の中にはエネルギー源のビタミンB2や、強い抗酸化作用を持つβ-カロテンなど、さまざまな栄養素がぎゅっと詰まっている。生のままでも爽やかな香りが楽しめるのはもちろん、ごま油で焼くことで香ばしい風味に変わる。

材料(100gほどのおにぎり3つ分)
カツオ缶(味つき)…1缶(70g)
大葉…5~7枚
ごま油…小さじ1
塩…ひとつまみ
マヨネーズ…小さじ2
生姜チューブ…3㎝
醤油(カツオ缶を70g以上使う時は味を見ながら調整)…小さじ1
温かいごはん…1合

①大葉は洗って水気をふき、フライパンに並べて上に塩をぱらぱらと振りかける。ごま油を回し入れて中火でパリッとするまで焼く。

②焼いた大葉を深めの器に入れ、細かく砕く。そこにカツオ缶・マヨネーズ・生姜チューブ・醤油を加えて混ぜ合わせる。

③ごはんと具材を混ぜ合わせて、おにぎりにしたらできあがり。

◆その3.茄子と小ネギの蒲焼き風おにぎり「おかずいらずなくらい食べ応え満点」

 茄子には身体の熱を冷ますはたらきがあるカリウムが豊富に含まれており、暑い季節にピッタリな野菜だ。油と醤油をたっぷり含んだジューシーな茄子と、小ネギと生姜の組み合わせが食欲をそそる。

材料(100gのおにぎり3つ分)
茄子…3本(約300g)
小ネギ…大さじ2(刻んだもの)
ごま油…大さじ1と1/2
☆酒、醤油、みりん…各大さじ2
☆生姜チューブ…2㎝
温かいごはん…1合

①野菜をよく洗い、小ネギは小口切り、茄子は1㎝くらいの輪切りにする。

②フライパンにごま油を熱し、切った茄子を入れて強めの中火で焼き目がつくまで火を通す。茄子に火が通ったら☆の調味料を加えて、少し汁が残った状態まで煮絡め、火を止めてから小ネギを加えサッと混ぜる。

 ③ごはんと具材を混ぜ合わせて、おにぎりにしたらできあがり。

◆上手に野菜を取り入れて、健康習慣を身につけよう

 出来る限りラクな方法で美味しく食べる習慣を作るのが、野菜を上手に摂るコツだと筆者は思う。今回ご紹介したおにぎりは、あくまで野菜不足を解消するための一つの手段にすぎない。自分の生活スタイルと好みに合った、無理なく楽しく野菜をとり入れる方法をぜひ見つけてみてほしい。

<文/沼里にほ>

【沼里にほ】
1994年生まれ。ムーミンとパンクロックをこよなく愛する。高校卒業後に某アパレル企業に就職し、20代をアパレルに捧げる。退職後はフリーライターとして活動中。noteやX(@chi2608)でエッセイや料理レシピを投稿。ベジタブル&フルーツアドバイザー。

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