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人気セクシー女優が復帰を決意した“娘の一言”「私の目から見ても、ものすごくしっかりしている」

日刊SPA! 2024年7月2日 15時54分

 熟女セクシー女優の綾瀬麻衣子には、「沢口まりあ」の名前で活躍していた過去がある。業界から一線を退き、25歳で愛娘を生んだ彼女は、自身がセクシー女優であったことを娘には隠して生きてきた。しかし娘が20歳になる直前、かつての自分がしてきた仕事の話を全て吐露したという。
 その後、セクシー女優としての復帰を打診された綾瀬さんは、心の迷いを大人になった娘に打ち明け、その答えによって再デビューを決意したそうだ。彼女のインタビューから、母親でありながらセクシー女優に返り咲いた女性の“生き方”が見えてくるかもしれない。

◆セクシー女優を辞めた後に結婚、25歳で出産

――1991年に沢口まりあとしてデビュー。その2年後には作品の発売はストップしていますね。何があったのでしょうか。

綾瀬麻衣子(以下、綾瀬):当時は引退作を撮って辞めるという文化もないような時代でしたから。どの女優さんも同じようにふわっといなくなっていたんですよ。

 私はストリップにいき、その後は24歳くらいまでは「沢口まりあ」の名前をつかって、ショーパブで踊って生計を立てていたんです。でもちょうどその頃に1人の男性と出会い結婚をして、25歳の時に娘を出産しました。

――出産後は専業主婦に?

綾瀬:いえ。娘が11か月くらいから、再びショーパブで働き始めました。昼はまた別の仕事をしていたのですが、夜は夫が車で六本木まで送迎をしてくれて。私が躍っている間は娘と一緒に待っていてくれました。車でフラフラと夜の街を走っていたようです。

◆セクシー女優の過去は娘に知らせるべきものではない

――では、娘さんは幼い頃から綾瀬さんがショーダンサーであることは理解していたのでしょうか?

綾瀬:そうですね。むしろ「前は服を脱いで踊っている人だった」という認識だったと思います。私の方からストリップに出ていたことも話していましたし、舞台で裸になっている写真も見ています。でも、作品のパッケージだけは、娘の目には触れないように実家に置いてありました。

――ストリップのことは早くから伝えても、セクシー女優であったことは隠していたのですか?

綾瀬:母親が男の人と絡んでいる写真は、さすがに情操教育的に良くないと思ったんです。今はいろいろと情報が選べる時代ですけど、当時はやっぱり子どもに知らせるべきものではない、後ろめたいものという感覚があったんですよ。それに、私がビデオに出ていたことが、娘の生きる選択肢を狭めるとも思いました。友達にこのことが知られた時に、強く突っぱねられる子ではなかったので。

◆AV新法改正デモに参加するワケ

――難しい問題ですね。特に当時はまだ、セクシー女優という仕事が今ほど一般的に受け入れられる時代ではなかったですし。

綾瀬:だから今、復帰してみて一番驚いたのはそこです。「こんなにこの業界って開けたの?」って(笑)。

――綾瀬さんの過去を理由に、周囲の人たちとトラブルになったことはありましたか?

綾瀬:それはありません。当時からママ友はみんな知っていたのですが、キャバクラで働いている人なんかも多かったので、特に差別的なことをされたことはないです。最近では近所の人たちも知っているふうですけど、何事もありませんね。今って職業差別をする人が非難されるんですよ。認めない人こそ価値観が古い、みたいな。

――それだけ多様性の認識が広がったということですよね。

綾瀬:常にそれを実感していますし、ビックリしています。私は個人的にはひっそりとやるべきものだとは思っているんです。でも、今はどんな人でも、AV業界で働くことが選択肢のひとつになる時代。だからこそ、AV新法改正デモにも積極的に参加させてもらっていました。

◆娘からの「いいじゃん!」に後押しされた復帰

――現在、娘さんにはセクシー女優の仕事のことは打ち明けているのでしょうか?

綾瀬:はい。もともと娘が20歳になったら、過去のことをすべて話すと決めていたんです。実際は20歳になる1か月前に暴露してしまったのですが(笑)。

――どういうタイミングでの告白だったのですか?

綾瀬:昔の知り合いからの紹介で、元セクシー女優として雑誌のグラビアに載ることになったんですよ。だから雑誌の発売前に自分から言ってしまおう、と。でも、当時は本当に業界に戻る気はなかったんです。年齢も46歳だし、家族のことを考えると踏ん切りがつかなかった。「復帰しない?」という話はもらっていましたけど、自分の中で葛藤や迷いはありました。

――その気持ちが吹っ切れたのはどうしてですか?

綾瀬:娘に相談したことがきっかけです。娘に迷っていることを伝えたら、「いいじゃん!何で迷ってるの?ママの人生なんだから好きにしちゃいなよ!」って返ってきたんですよ。このひと言に後押しされて、再デビューすることを決意したんです。

――ものすごく理解のある娘さんですよね。当時19歳ということは大学生くらいでしたか?

綾瀬:はい。でも今はもう大学を卒業して社会人。正社員として働いていますよ。私の目から見ても、ものすごくしっかりした大人になっています。

◆性の価値観が違いすぎる母娘「どういう育て方をしたのか…」

――娘さんのほうがものすごく真面目ですよね。

綾瀬:実をいうと娘がまだ子どもの時に、同じ保育園に通ってた子たちからよく「〇〇ちゃんのママ、子どもってどうやってつくるの?」って質問をされていたんですよ。そのたびに「好きな人とラブラブするとできるんだよ」「でもそれは、好きな人とするから気持ち良いことなんだよ」なんて答えていたんです。

――今の綾瀬さんのポリシーとは逆のことを言っているような(笑)。

綾瀬:ね。本音でいえば私は「誘われたら、とりあえずはヤってみる」が信条なんですが、そこはさすがに(笑)。でも娘からすれば、私の過去の発言を忠実に守って生きているわけです。「誰とでもではなく、この人とだからする」という道を選ぶ子になったんですよ。私ったらどういう育て方をしちゃったんだか……(笑)。

◆ごまかさないで話す、綾瀬麻衣子の性教育

――性に関する話を保育園児にまで話していたことにも驚きです。

綾瀬:それくらいの時期の子って、意外ともう性について知りたがるんですよね。私は誤魔化さないで話すほうがいいと思っています。聞かれたらちゃんと答えてあげるべき。

――娘さんが思春期の頃の性教育はどうされていましたか?

綾瀬:中学1年生くらいの時に「子宮頸がんの注射を打つまで、性行為はするな」とかは言っていました。その理由もちゃんと伝えています。あと、避妊具の話も早くからしていました。なんで使ったほうが良いのかも含めて。とりあえず薬箱の中に置いておくから、好きなときに持っていきなさいとも言ってありました(笑)。

――母親のスタンスとしてはかなりオープンな部類ですよね。

綾瀬:一応、0.01mm、0.02mm、普通の厚さのものを取り揃えてあったんですけど、娘に「試してみ!みんな違って面白いから!」なんて煽ったりしたら、「もー!」って怒っていましたよ(笑)。

――なんとも微笑ましいやりとりです。

綾瀬:娘のほうもけっこうオープンに彼氏のことを紹介してくれます。今の彼氏は私の仕事のことも知っているので、性のことや業界のことについてもフランクに話したりするんですよ。でも、さすがに現実では母娘で男の取り合いとかは考えられないですね。読者の方に夢を見せてあげられなくてごめんなさい(笑)。

◆もっと性のことを話せる友達が欲しい!

――今後、綾瀬さんはどんな生き方をしていきたいと考えていますか?

綾瀬:とりあえず、もう子育てはひと段落ですね(笑)。今は綾瀬麻衣子ではなく、本名の私としても仕事をし始めているところです。

――アダルト関係以外のお仕事ということですか?

綾瀬:はい。AVに復帰する前はもともとFacebookを使って、インフルエンサー育成のための講座をやっていたんですよ。その世界にそろそろ戻ろうと考えています。当時はお金の稼ぎ方を教えることをメインとした講座だったのですが、今後は女性のための講座を開いていきたいんです。経験や知識を、そこで還元したいなって。世の中には、私と同世代でもオーガズムを知らない女性がたくさんいるって知ったので……。

――なるほど。全く別のジャンルで活動したいというわけではなく。

綾瀬:私自身、更年期を迎えて閉経をした時に、なんだか女性として終わったように感じてズシンときたんです。でも、残りの人生ももっと女性として楽しみたい気持ちがある。だからこそ、同じ志を持った女性たちを救いたいし、同時に性のことをもっと語り合える友達も欲しいんです。男性に向けてもブログなどで発信していくことを考えていますよ。

――子育てを成し遂げた今こそ、綾瀬さんの未来はさらに拓けていきそうですね。

綾瀬:あ、あともうひとつだけ目標がありました! 熟女である今こそ、海に行ってビーチで思いきり日焼けがしたいです。でもビキニ跡の熟女は何か違うような気もするので、この夢が叶うのは完全にセクシー女優を引退した後になるかもしれません(笑)。

<取材・文・撮影/もちづき千代子>

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