過去5万本の記事より、いま再び話題になっている記事に注目し紹介する!(初公開2021年11月16日 記事は取材時の状況) * * *
男性が美容室を利用する時に、女性美容師との距離感がうまく掴めず、困ってしまう場合が多々あるようです。さて、そういう時はどうしたらいいのでしょうか?
今回は、女性美容師が語る「また来て欲しい/もう来ないで欲しい」おじさん客のエピソードをご紹介しましょう。
◆シャンプーの時に「気持ちいい」と反応がある
「頑張ってシャンプーをしても無反応なお客さんがほとんどなのですが、そのお客さんは『指先の力加減が最高! あぁ、すごく気持ちいい!』と、とろけるように脱力してくれて」
H実さん(26歳)は嬉しくなり、通常より長い時間シャンプー&マッサージをしてしまったんだとか。
「やっぱり褒めてもらえると嬉しいですし、わざとらしくない本心からの気持ち良さが伝わってきて、テンション上がっちゃいました」
◆ちょっぴりサービスしちゃう
ですが、先輩美容師からは「さっきのお客さんのシャンプー、なんであんなに時間かかっているんだよ? テキパキやれよ」と怒られてしまったそう。
「でもやっぱり、そのおじさんが来るたびにちょっと長めにシャンプーしちゃうんですよね。この間も『昨日からずっと、このシャンプーを楽しみにしていたんだ』と言ってもらえて、ニヤニヤしてしまいました」
やはり褒められると悪い気はしません。“わざとらしくなく”というのがポイントかもしれません。
◆話し上手は聞き上手
R子さん(30歳)の場合はどうでしょうか。
「先日、ちょっと心配なことがあって。表に出さないように普段通りにしようと頑張っていたつもりだったのですが……」
常連のおじさん客がR子さんの様子がおかしいことに気づいたようで……。
「自分が財布を落としてしまい大変だったという話をしてから、私に『そっちもなにか大変なことあった?』と振ってくれたんですよ」
すると、R子さんはいつの間にかそのおじさん客に「愛猫が歯周病で手術を受けたばかりで心配でしょうがない」という悩みを洗いざらい話していたそう。
◆お客さんに元気をもらった
「施術が終わる頃には、カウンセリングをしてもらったかのようなスッキリした気持ちになっちゃって」
R子さんが「本当は美容師の私が気持ち良くしてあげないといけないのに、申し訳ない」と反省するほど、おじさん客は聞き上手だったとか。
「正直、お客さんのお陰で助かりました。話し上手は聞き上手と言いますし、きっとこの人は相当仕事ができるんだろうなと思いました」
自然と悩みを打ち明けやすい空気を作ってくれるなんて、大人の余裕を感じてしまいますね。
◆酔っ払いながらセクハラしてくる
一方、Y菜さん(32歳)は、こんな客は嫌だと言います。
「足立区の美容室で働いていた時に、よく酔っ払いのお客さんがきていました。二日酔いとかではなく、本当にさっきまで飲んでいたような状態でくるんですよ」
そのおじさん客にシャンプーをしていると……。
「急にポケットから“吹き戻し笛”っていうんでしたっけ? 駄菓子屋や縁日で売っていて、吹くとピロピロ〜と、先端の紙の部分がカメレオンの舌みたいにのびるヤツあるじゃないですか? あれを吹いて、私の脇腹や胸の辺りに当ててきたんです」
シャンプー中で両手が塞がっているY菜さんは、おじさんの笛攻撃から逃げられなかったそう。
◆自分では“面白い”と思っているのだろけど…
「しかもおじさん的には、“面白い”ことをしていると思っているみたいで『なぁ、こんなの初めてだろ? ビックリした?』と爆笑していて。はぁ? って感じでした。まったく面白くないし、直接じゃなくても触れられるのは不快で仕方ありませんでしたね」
酔っ払って美容室に来られるだけでも不愉快なのに、おもちゃとはいえ、触ってくるなんて言語道断です。
◆自分語りの挙句…
A香さん(29歳)の場合は、「施術中にずっと自分語りをしてくる客が嫌だ」と言います。
「相槌を打ちながらなんとなく聞き流していたら、急にそのおじさんが『さて、先週俺が買ったものはなんでしょう? 話をよく聞いていれば分かる簡単な問題ですよ〜』と“自分クイズ”を出してきたんです」
そんな感じで、自分語りを続けるおじさん客。しかし、急に「美容師さんはどう思う?」と聞かれてしまったので、真剣に答えていると……。
「おじさんが『それ分かる! 俺もさー』と割り込んできて、結局は自分の話にしたんですよ。だったらこっちに聞いてこないで欲しいですよね」
◆仕上がったヘアスタイルを速攻で崩す!
しかも、仕上がったヘアスタイルのスタイリングが気に入らないと言い出す始末。
「私からヘアオイルを奪って、自分でスタイリングして満足げに帰っていきました。こだわりが強くて自分の思う通りにしたかったのでしょうが、正直こっちはあまり良い気はしないですよね」
あまりに身勝手すぎる行動に唖然としたそう。次に美容室に行った時には、ぜひ4つのエピソードを思い出して欲しい。きっと女性美容師さんと、ちょうど良い距離感で会話をするヒントになるかもしれないですね。
<取材・文・イラスト/鈴木詩子>
【鈴木詩子】
漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。
男性が美容室を利用する時に、女性美容師との距離感がうまく掴めず、困ってしまう場合が多々あるようです。さて、そういう時はどうしたらいいのでしょうか?
今回は、女性美容師が語る「また来て欲しい/もう来ないで欲しい」おじさん客のエピソードをご紹介しましょう。
◆シャンプーの時に「気持ちいい」と反応がある
「頑張ってシャンプーをしても無反応なお客さんがほとんどなのですが、そのお客さんは『指先の力加減が最高! あぁ、すごく気持ちいい!』と、とろけるように脱力してくれて」
H実さん(26歳)は嬉しくなり、通常より長い時間シャンプー&マッサージをしてしまったんだとか。
「やっぱり褒めてもらえると嬉しいですし、わざとらしくない本心からの気持ち良さが伝わってきて、テンション上がっちゃいました」
◆ちょっぴりサービスしちゃう
ですが、先輩美容師からは「さっきのお客さんのシャンプー、なんであんなに時間かかっているんだよ? テキパキやれよ」と怒られてしまったそう。
「でもやっぱり、そのおじさんが来るたびにちょっと長めにシャンプーしちゃうんですよね。この間も『昨日からずっと、このシャンプーを楽しみにしていたんだ』と言ってもらえて、ニヤニヤしてしまいました」
やはり褒められると悪い気はしません。“わざとらしくなく”というのがポイントかもしれません。
◆話し上手は聞き上手
R子さん(30歳)の場合はどうでしょうか。
「先日、ちょっと心配なことがあって。表に出さないように普段通りにしようと頑張っていたつもりだったのですが……」
常連のおじさん客がR子さんの様子がおかしいことに気づいたようで……。
「自分が財布を落としてしまい大変だったという話をしてから、私に『そっちもなにか大変なことあった?』と振ってくれたんですよ」
すると、R子さんはいつの間にかそのおじさん客に「愛猫が歯周病で手術を受けたばかりで心配でしょうがない」という悩みを洗いざらい話していたそう。
◆お客さんに元気をもらった
「施術が終わる頃には、カウンセリングをしてもらったかのようなスッキリした気持ちになっちゃって」
R子さんが「本当は美容師の私が気持ち良くしてあげないといけないのに、申し訳ない」と反省するほど、おじさん客は聞き上手だったとか。
「正直、お客さんのお陰で助かりました。話し上手は聞き上手と言いますし、きっとこの人は相当仕事ができるんだろうなと思いました」
自然と悩みを打ち明けやすい空気を作ってくれるなんて、大人の余裕を感じてしまいますね。
◆酔っ払いながらセクハラしてくる
一方、Y菜さん(32歳)は、こんな客は嫌だと言います。
「足立区の美容室で働いていた時に、よく酔っ払いのお客さんがきていました。二日酔いとかではなく、本当にさっきまで飲んでいたような状態でくるんですよ」
そのおじさん客にシャンプーをしていると……。
「急にポケットから“吹き戻し笛”っていうんでしたっけ? 駄菓子屋や縁日で売っていて、吹くとピロピロ〜と、先端の紙の部分がカメレオンの舌みたいにのびるヤツあるじゃないですか? あれを吹いて、私の脇腹や胸の辺りに当ててきたんです」
シャンプー中で両手が塞がっているY菜さんは、おじさんの笛攻撃から逃げられなかったそう。
◆自分では“面白い”と思っているのだろけど…
「しかもおじさん的には、“面白い”ことをしていると思っているみたいで『なぁ、こんなの初めてだろ? ビックリした?』と爆笑していて。はぁ? って感じでした。まったく面白くないし、直接じゃなくても触れられるのは不快で仕方ありませんでしたね」
酔っ払って美容室に来られるだけでも不愉快なのに、おもちゃとはいえ、触ってくるなんて言語道断です。
◆自分語りの挙句…
A香さん(29歳)の場合は、「施術中にずっと自分語りをしてくる客が嫌だ」と言います。
「相槌を打ちながらなんとなく聞き流していたら、急にそのおじさんが『さて、先週俺が買ったものはなんでしょう? 話をよく聞いていれば分かる簡単な問題ですよ〜』と“自分クイズ”を出してきたんです」
そんな感じで、自分語りを続けるおじさん客。しかし、急に「美容師さんはどう思う?」と聞かれてしまったので、真剣に答えていると……。
「おじさんが『それ分かる! 俺もさー』と割り込んできて、結局は自分の話にしたんですよ。だったらこっちに聞いてこないで欲しいですよね」
◆仕上がったヘアスタイルを速攻で崩す!
しかも、仕上がったヘアスタイルのスタイリングが気に入らないと言い出す始末。
「私からヘアオイルを奪って、自分でスタイリングして満足げに帰っていきました。こだわりが強くて自分の思う通りにしたかったのでしょうが、正直こっちはあまり良い気はしないですよね」
あまりに身勝手すぎる行動に唖然としたそう。次に美容室に行った時には、ぜひ4つのエピソードを思い出して欲しい。きっと女性美容師さんと、ちょうど良い距離感で会話をするヒントになるかもしれないですね。
<取材・文・イラスト/鈴木詩子>
【鈴木詩子】
漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。