夏は恋の季節、そこで過去5万本の記事より反響の大きかった夏のハプニング傑作選。驚きの第2位の記事はこちら!(初公開 記事は取材時の状況) * * *
夏真っ盛り。プールに海に……と、はしゃぎたい人も多い季節だろう。
「プールで勘違いして失恋したことがあるんです」
そう話す女子大生の真緒さん(仮名・21歳)は、ある事件をきっかけに、以降は男性とプールに行けなくなってしまったそうだ。
◆好きな男性とみんなでプールに
トラウマになった出来事は2年前の夏、大学1年の頃までさかのぼる。
「同じ大学の同じ学部に好きな人がいました。でも好きすぎて、LINEや電話はよくするんだけど、2人きりで遊ぼうって誘えなかったんです」
そんな微妙な距離のまま夏休みを迎えることになってしまった。
「このまま約2ヶ月も会えなかったら寂しいし、他で彼女ができちゃうかもって焦ったんです。だから『みんなでプール行かない?』って、自分から誘ったんです」
真緒さんと好きな男性を含め、合計6人の仲良しメンツで行こうということになった。男3女3で人数的にもちょうど良かったが、直前に女友達が行けなくなってしまった。
「2日前に夏風邪をひいてしまったんです。まぁそれは仕方がないし、5人で行くことになったんです。ただ、1人の男子が『男が余るから誰か女呼んでや』と言い出したんです」
確かにレジャー施設に行くときは偶数のほうが行動しやすいというのもあるので、その気持ちはわからなくもない。この提案を受け、真緒さんは高校時代の友人を誘うことにしたという。
◆彼の好みは「ぽっちゃり」。あえて細身の友人を誘ったが…
「私の好きな人は、磯山さやかさんみたいなぽっちゃりが好きなんです。だからあえて、菜々緒さんみたいなモデル体型の子を呼びました」
真緒さんはまさにぽっちゃり体型で、実際に好きな人から直接「見た目はドンピシャかも」と言われたこともあるそうだ。
「本当にこのプールで彼との距離を縮めることに命がけだったんです。それが……」
楽しみにしていたプール当日。菜々緒似の友人は、そのグループ内で真緒さんしか知らない状況。みんなが彼女に気を使い、話しかけていたという。
しかしそのぶん、真緒さんが“ぼっち状態” になってしまった。
◆いつも菜々緒似の彼女がペアに
「参加メンバーはみんな良い子たちなんで、菜々緒似の彼女に対するフォローがすごかった。私は放っておかれても困らないんだけど、少し寂しかった。しかも、特に私の好きな人が、過剰に菜々緒似に構ってあげている感じがして……嫌な予感がしました」
実際に、好きな男性と菜々緒似がペアとなり、ウォータースライダーや買い出しに行くなど、真緒さんは嫉妬してしまう。
「本当はそこのポジションは私が欲しかったのに……と思っても邪魔するわけにはいかないし、黙って見ていました。というか、見ているしかなかったんです」
◆付き合った経緯を聞いてみた
するとその数日後、好きな人から「俺ら付き合うことになったわ!」というLINEが届く。
「展開が早すぎだし、全く私の気持ちに気がついていなかったのか『お前が彼女を連れてきてくれたおかげだよ! ありがとう!』とお礼まで言われてしまいました。なんだか拍子抜けしてしまいました」
真緒さんは自身の好意が彼に気づかれなかったことから、付き合った経緯を根掘り葉掘り聞いてみたという(なかなかのメンタル!)。
「失恋確定だから開き直って『何が良かったん?』と聞いてみました。すると、『性格とフィーリングかな?』と答えるんです。ありきたりな回答だと思って『でも、あの子好きなタイプと違くない? ぽっちゃりじゃないじゃん!』とぶっこんでみたら……」
◆体型うんぬんよりも「顔がタイプだった」と告げられる
「彼は『いやぁ〜、体型うんぬんの前に顔がタイプだったんだよね!』って言うんです。なんだよ、それ……」
唖然とする真緒さん。体型はぽっちゃり好きだったが、顔は菜々緒のような美人系が好きだったそうで、ひと目惚れだったんだとか。
「いくら体型がタイプでも顔の好みには勝てないんだなって。体型がタイプだとすれば、プールで水着になって接近、アピールすれば何とかなるかもしれないと思っていたんですが、浅はかな考えだった自分が恥ずかしいです」
この事件以降、自分の体型に自信がなくなってしまったという。そして、ぽっちゃりの定義について考え始めたら迷宮入り。
「ぽっちゃりが好きという男性は多いですけど、160cmで80kgぐらいの女性をぽっちゃりという人もいるし、男性向けの雑誌だと元AKBのこじはるさんをぽっちゃりと表現していたりもする。あんなに細い人がぽっちゃりってなると、ほとんどの女性は太っているということになりますよね。私って、ぽっちゃりじゃなくてデブなのかも……と思い始めたらキリがなくて」
真緒さんは「もう男性とプールには行きたくないです」と肩をおとした。
<取材・文/吉沢さりぃ>
【吉沢さりぃ】
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X(旧Twitter):@sally_y0720
夏真っ盛り。プールに海に……と、はしゃぎたい人も多い季節だろう。
「プールで勘違いして失恋したことがあるんです」
そう話す女子大生の真緒さん(仮名・21歳)は、ある事件をきっかけに、以降は男性とプールに行けなくなってしまったそうだ。
◆好きな男性とみんなでプールに
トラウマになった出来事は2年前の夏、大学1年の頃までさかのぼる。
「同じ大学の同じ学部に好きな人がいました。でも好きすぎて、LINEや電話はよくするんだけど、2人きりで遊ぼうって誘えなかったんです」
そんな微妙な距離のまま夏休みを迎えることになってしまった。
「このまま約2ヶ月も会えなかったら寂しいし、他で彼女ができちゃうかもって焦ったんです。だから『みんなでプール行かない?』って、自分から誘ったんです」
真緒さんと好きな男性を含め、合計6人の仲良しメンツで行こうということになった。男3女3で人数的にもちょうど良かったが、直前に女友達が行けなくなってしまった。
「2日前に夏風邪をひいてしまったんです。まぁそれは仕方がないし、5人で行くことになったんです。ただ、1人の男子が『男が余るから誰か女呼んでや』と言い出したんです」
確かにレジャー施設に行くときは偶数のほうが行動しやすいというのもあるので、その気持ちはわからなくもない。この提案を受け、真緒さんは高校時代の友人を誘うことにしたという。
◆彼の好みは「ぽっちゃり」。あえて細身の友人を誘ったが…
「私の好きな人は、磯山さやかさんみたいなぽっちゃりが好きなんです。だからあえて、菜々緒さんみたいなモデル体型の子を呼びました」
真緒さんはまさにぽっちゃり体型で、実際に好きな人から直接「見た目はドンピシャかも」と言われたこともあるそうだ。
「本当にこのプールで彼との距離を縮めることに命がけだったんです。それが……」
楽しみにしていたプール当日。菜々緒似の友人は、そのグループ内で真緒さんしか知らない状況。みんなが彼女に気を使い、話しかけていたという。
しかしそのぶん、真緒さんが“ぼっち状態” になってしまった。
◆いつも菜々緒似の彼女がペアに
「参加メンバーはみんな良い子たちなんで、菜々緒似の彼女に対するフォローがすごかった。私は放っておかれても困らないんだけど、少し寂しかった。しかも、特に私の好きな人が、過剰に菜々緒似に構ってあげている感じがして……嫌な予感がしました」
実際に、好きな男性と菜々緒似がペアとなり、ウォータースライダーや買い出しに行くなど、真緒さんは嫉妬してしまう。
「本当はそこのポジションは私が欲しかったのに……と思っても邪魔するわけにはいかないし、黙って見ていました。というか、見ているしかなかったんです」
◆付き合った経緯を聞いてみた
するとその数日後、好きな人から「俺ら付き合うことになったわ!」というLINEが届く。
「展開が早すぎだし、全く私の気持ちに気がついていなかったのか『お前が彼女を連れてきてくれたおかげだよ! ありがとう!』とお礼まで言われてしまいました。なんだか拍子抜けしてしまいました」
真緒さんは自身の好意が彼に気づかれなかったことから、付き合った経緯を根掘り葉掘り聞いてみたという(なかなかのメンタル!)。
「失恋確定だから開き直って『何が良かったん?』と聞いてみました。すると、『性格とフィーリングかな?』と答えるんです。ありきたりな回答だと思って『でも、あの子好きなタイプと違くない? ぽっちゃりじゃないじゃん!』とぶっこんでみたら……」
◆体型うんぬんよりも「顔がタイプだった」と告げられる
「彼は『いやぁ〜、体型うんぬんの前に顔がタイプだったんだよね!』って言うんです。なんだよ、それ……」
唖然とする真緒さん。体型はぽっちゃり好きだったが、顔は菜々緒のような美人系が好きだったそうで、ひと目惚れだったんだとか。
「いくら体型がタイプでも顔の好みには勝てないんだなって。体型がタイプだとすれば、プールで水着になって接近、アピールすれば何とかなるかもしれないと思っていたんですが、浅はかな考えだった自分が恥ずかしいです」
この事件以降、自分の体型に自信がなくなってしまったという。そして、ぽっちゃりの定義について考え始めたら迷宮入り。
「ぽっちゃりが好きという男性は多いですけど、160cmで80kgぐらいの女性をぽっちゃりという人もいるし、男性向けの雑誌だと元AKBのこじはるさんをぽっちゃりと表現していたりもする。あんなに細い人がぽっちゃりってなると、ほとんどの女性は太っているということになりますよね。私って、ぽっちゃりじゃなくてデブなのかも……と思い始めたらキリがなくて」
真緒さんは「もう男性とプールには行きたくないです」と肩をおとした。
<取材・文/吉沢さりぃ>
【吉沢さりぃ】
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X(旧Twitter):@sally_y0720