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7月7日のパチンコは勝てるのか。元パチプロが過去10年の「7月7日トータル収支」を公開――大反響・仰天ニュース傑作選

日刊SPA! 2024年7月7日 7時7分

過去5万本の記事より、いま再び話題になっている記事に注目し紹介する!(初公開2023年7月7日 記事は取材時の状況、ご注意ください) *  *  *

 7月7日はパチンコ店が1年で1番盛り上がる日。朝から各地のパチンコ店で大行列ができ、Twitterのトレンドには、ここ数年「パチンコ」や「マルハン」といったワードが並んでいる。

◆なぜ7月7日のパチンコ店が盛り上がるのか

 2011年に広告宣伝規制が施行される以前は、パチンコ店は「○のつく日がアツい」といったイベントが開催されていた。イベント日として設定される日のなかで多かったのが、パチンコ遊技において最高の数字とされている「7」のつく日。

 大手パチンコチェーンの「マルハン」を筆頭に、多くのパチンコ店で「7のつく日はアツい」というイベントが開催されていたことは、長年のパチンコユーザーならご存知だろう。

 現在もネット上では、広告規制以前のイベント日のことを「旧イベント日」と呼び、各店舗のイベント日が10年以上も継承され続けていることが暗黙の了解となっている。

 そして、その7のつく日にイベントをやっていたパチンコ店が年一回のお祭り騒ぎとなるのが7月7日。もちろん、7のつく日が旧イベント日でない店では閑古鳥が鳴いている……、なんてこともあり得るだろう。ただ、パチンコにおいて1年でもっとも全体的な遊技人数が多いのは7月7日であるといって間違いない。

◆元パチプロが過去10年の7月7日を振り返る

 7月7日の朝、旧イベント日が「7のつく日」の大型店では、入場順を決める抽選に1000人以上並ぶ可能性が高い。並びすぎて途中で打ち切られる店もあるため、打つ店が決まっている人は時間に余裕を持って向かった方が無難である。しかしそれだけ並んでパチンコを打ったとして、果たして勝つことはできるのだろうか。

 そこで今回は、都内に住む元パチプロの田中拓実氏(仮名)に、過去10年間行き続けたという「7月7日のパチンコ店」について、解説してもらった。

 現在は働きながらパチンコを打っているという田中氏。過去の7月7日の収支について話を聞くと、「意外と打たずに帰ってしまった年も多いですね」という。

「この10年で7月7日の朝イチにパチンコ店に行かなかった日はないですが、収支表を振り返ると、結果的には打たずに帰った年も多いですね。10年前は、マルハンなどの“わかりやすく7がアツい”とされている店に行っていたんですが、そういう店はとんでもない人数が並ぶわけですよ。だから抽選に負けて狙い台を取れず、諦めて帰った年もありました」

◆完全に回収目的だった大型店も…

 1人で打っているプロの場合、抽選で大人数が一気に押し寄せる7月7日は打たずに帰ってしまうパターンもあるようだ。実際に打った年のことを聞くと、田中氏は「2018年の7月7日は大型店に行って、割と早い番号を引けたのですが、完全に回収目的の台しか空いてませんでした」と話す。

「まだCR機の北斗無双があった時代で、慶次漆黒と無双が一気に埋まり、準新台くらいの台を試し打ちしたんですが、これが悲惨でしたね……。もちろん回らない台は打ってはいけないんですが、いつもは空いている台が一気に埋まっていく雰囲気に飲まれてしまって2万円くらい打ってしまい、結果的にはボーダーラインを少し下回る台でした。参考として閉店後にデータを見ましたが、無双と慶次漆黒以外はほとんど回ってなかったです。7月7日の年一イベントだからといって、必ずしも優秀台で溢れているわけではないということですね」

◆爆勝ちしたのは2015年の7月7日

 元パチプロとして話を聞くも、7月7日に関しては勝ったエピソードがなかなか出てこない。そこで、一番勝った7月7日について聞いてみた。

「1番勝ったのは2015年の7月7日です。はっきりと覚えていないのですが、データのメモには『CR 真・花の慶次』で8万2千円勝ちとなっていました。台移動を一切していないので、おそらくしっかり期待値通りに終日打ち込んだんだと思います。抽選も一回くらい良番を引けた記憶がありましたが、おそらくこの年ですね(笑)」

◆パチンコ素人が多く来るからこそのラッキーも

 大勢のパチンコファンが一気に押し寄せることで、基本的には抽選勝負となり、プロからすると意外と立ち回りが難しいようだが、田中氏によると「素人が多いことによるメリットもありました」という。

「2021年の7月7日のことなんですけど。この年は無事に狙い台を確保して打っていまして、なかなかの優秀台だったのですがヒキが悪く、夜8時まで打って4万負け……。諦めて帰ろうとしたところ、『とある魔術の禁書目録』で、遊タイム残り120回転の台が落ちているのを発見したんです。遊タイムが導入されてからすでに1年以上経っていたので、こんな台が落ちているのは奇跡に近かったですね。その後、遊タイムに入って、なんと少しプラスにまでもっていきました。これは素人が多い7月7日だったからこその恩恵だと思います」

◆気になる収支は…

 そんな田中氏の、過去10年の「7月7日トータル収支」はいくらなのだろうか。

「合計プラス4万3000円です。振り返るとまともに終日打てたのは2015年だけで、そのプラス分を他の年が少しずつ潰しているようなイメージですね。これが記事になったら『そんなヘタなパチプロに話聞くな!』とか言われるかもしれませんが、軍団ではないピンのパチプロはみんな苦戦していると思いますよ」

◆実はプロが狙っているパチンコ店

 田中氏は続けて、「専業のパチプロはやめましたが、仕事の休みはとったので今年もパチンコ打ちに行きますよ!」と力強く話した。7月7日は失敗することが多かった田中氏が、その経験を踏まえて「今年狙っている店」はどういった店なのだろうか。

「マルハンなどの大型パチンコ店は、とにかく並びが凄い。7月7日のお祭り気分を楽しみたい人は大型店もありだと思いますが、自分は300台規模の店で抽選を受けます。その店も7のつく日がアツいですが、車で10分のところにマルハンがあるので、よく知らない人はそっちに流れていくと思うんですよね。とにかく狙い台が取れる確率が高い方を狙った方がいいと思います」

◆諦めて帰ることも選択肢に入れた方がいい

 最後に田中氏は「7がつく日が旧イベント日の大型店の場合、7月7日は全台埋まってしまう店もあると思います。でも、さすがに全台優秀台なんてことはないんで、そこは空気に飲まれずに帰ることも重要です」と語った。

 今回の記事を作成するにあたり、他にも数人のパチプロに話を聞いたが、結論としては「抽選勝負だから難しい」と語る人が多かった。年末年始の三重のオールナイト営業のように、お祭り感覚で打ちに行くくらいがちょうどいいのかもしれない。

文/セールス森田

【セールス森田】
Web編集者兼ライター。フリーライター・動画編集者を経て、現在は日刊SPA!編集・インタビュー記事の執筆を中心に活動中。全国各地の取材に出向くフットワークの軽さがセールスポイント

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