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#デカ女 で大バズりした身長182cmの女性「恋愛対象には見られにくい」…小6で既に168cm

日刊SPA! 2024年7月7日 8時54分

2024年5月から6月にかけて、X(旧:Twitter)上で「#デカ女ブーム」というワードが突如流行し、連日トレンド入りする事態になった。これまでも“界隈”で一定の人気を集めてきた高身長の女性たちだが、その日常生活とは一体どのようなものなのか? “高身長系インフルエンサー”として活動するミシャさん(182センチ)に、当事者目線で実生活での「あるある」や、ならではの「悩み」などを語ってもらった。
◆「#デカ女」の影響は?

――「#デカ女」がトレンドワードになったことをどのように感じましたか?

ミシャ:突然バズったなって印象でしたね。これまでSNSでは高身長女性として発信してきたんですが、「#デカ女」に加えて制服を着て「182cm・17歳・Hカップ」と書いたポストが、とくにバズってフォロワーが一気に増えました。

――またなんともフェチに刺さりそうな……。え、17歳!?

ミシャ:身長以外はテキトーなので、ちょっと気まずいです(笑)。写真と一緒にパンチのある言葉を3つ付けるポストが界隈で流行っていて、みんな平気で嘘をついていたから、私もテキトーな投稿をしちゃったんですけど。誰もツッコんでくれなくて……。

――ぜひリアルでお会いしたかったんですが、現在は北海道・札幌市在住だとか(※取材はリモート)。

ミシャ:生まれも育ちも北海道です。専門学校への進学を機に一人暮らしを始め、社会人になってからは古着屋やメイドカフェで働いてきました。いまはインフルエンサーとして活動しています。

◆家族は全員高身長。小6で168センチに

――インフルエンサーとして活動し始めたのは、またなぜですか。

ミシャ:私、渡辺直美さんに憧れていて。「高身長女性界の渡辺直美さん」を目指しているんですよね。渡辺さんは誰でも自由におしゃれを楽しんでいいんだって思わせてくれる存在だと思うんです。でも、高身長女性で渡辺直美さんような親しみのある存在って、まだまだ日本に少ないなと。

――ミシャさんはご家族も高身長なんでしょうか。

ミシャ:父がカナダ人で195センチ、日本人の母も165センチあるので平均より高いです。弟も186センチあります。

――ミシャさんはいつ頃から身長が伸びたんですか。

ミシャ:ジャンボベイビーだったので、生まれたときからずっと大きいです(笑)。小6で168センチ、中3で178センチ、高校の間に182センチまで伸びました。小学校の頃から背の順もずっと後ろです。

◆中学はバレー部だったが、高校では茶道部に

ミシャ:入学やクラス替えの直後こそいろんな人に話しかけられますが、根が陰キャなので交友関係は狭く深くという感じで、どちらかというと大人しい学生でした。初対面でも興味を持ってもらえて、すぐに覚えてもらえるのは高身長で得したことだと思います。

――部活動は?

ミシャ:中学3年間はバレーボール部でしたが、運動は全般的に苦手です。推薦進学の話もきていたんですが、高校は一般入試で進学して茶道部に入りました。

――意外ですね。

ミシャ:長い手脚をうまく動かせなくて、走るのも遅く、周りからは「スローモーションに見える」といじられ……。腕が長いので友人グループでは基本的に自撮り係です。ハーフということもあって、幼少期から人の視線を集めることに対する抵抗感や煩わしさはあまり感じたことはないですね。それが普通という感じで、友だちと一緒に街を歩くと「すごい! すれ違う人たちがみんなこっち見てくる!」と言われますが、最初はそういう反応も新鮮でした。

◆目立ちたくないときは「不便」

――学校でも目立つ存在だったと思うんですが、最近は街中で声かけられることも少なくないのでは?

ミシャ:そうですね。目立ちたくないときは不便です。ちょっとコンビニ行きたいときも、メイクとかひと通り整えないといけない気がして、高身長の女性は出不精になりやすいかも。学生の頃は芸能事務所に所属し、モデルとして活動していた経験もあります。自分のやりたいこととは違う気がして長く続かなかったですが。

――一般的な体型の女性よりは筋肉量も多いと思うんですが、普段の食事量はどんな感じですか。

ミシャ:意外と大食いではないと思います。コンビニ弁当だけだとちょっと少ないけど、外食で大盛りにすることはあまりないです。でも普通の女性より基礎代謝が高いのか、コンビニ弁当1個だけでも自然とダイエットできるのも、高身長で得したことですかね。コンカフェで働いていたときはスタッフの中でお酒が一番強く、出勤日はハイボールを10杯くらい飲んでいました。

◆デートのときには「ヒールを履いてもいいか聞く」

ミシャ:海外の古着などが自分の中では違和感がない気がして、普段はTシャツやスウェットなどラフな服をよく着ています。オーバーサイズ気味に着ることが多くて、最近トレンドの体にピタッとした服が選択肢にならないのが少しツライところです。規格外の身体なので、パンツを買ってもファスナーが1ミリも締まらないとか、膝までしか上がらないとか、服で失敗したネタは尽きないですね。

――服はネットで買うんですか?

ミシャ:SHEINで「丈長すぎ。誰が履けるの?」みたいなレビューが書かれている商品をよく買っています。昔はヒールのある靴を意識的に避けていましたが、いまは気にせずに履くようになりました。ヒールのある靴を履いた方が脚長に見えるので。一応、デートのときには相手にヒールを履いてもいいか聞きますけど(笑)。

――ネットで人気の存在だけに高身長女性の恋愛事情は気になるところです。

ミシャ:恋愛対象には見られにくいです。高校生の頃、片思いの男の子の身長を抜かしてしまったときは「人生、終わった」と思いました。あれは悲しかったですね。

――やはり自分より背の高い男性が理想ですか?

ミシャ:憧れ的なものはありますが、自分より背の高い男性に出会うことはまずないし、実際に付き合うときは中身の部分で好きになることが多いので、よくわからないですね。私からしたら基本的に人間は全員私より背が低い生き物なので。ただ、忙しくて、ここ3年くらいは恋愛していないんですけど。包容力と安心感は高身長女子のウリだと思っています。まだまだその魅力が世間に伝わりきっていないと思うので、もっと多くの方に知ってほしいですね。

――包容力……抱擁力ともいえそうですね(笑)。

ミシャ:包み込むようなハグは「収まりが良い」と定評があります。なんなら腕枕とか私がする側だったりもするので。

◆女性として扱ってくれたのが嬉しかった

――交際してきた男性の共通点とかはありますか?

ミシャ:身長的には170センチ台の男性とお付き合いすることが多かったんですけど、身長も含め見た目のタイプは特にないんですよね。強いて言うなら、いつも“女性として扱ってくれた”というのはありますね。それが自分の中での最低条件かもしれないです。こんなに大きい身体なのに歩くスピードとか気遣ってくれたり、電車の人混みやお店に入る時に軽くエスコートしてくれたりすると、たぶん他の女性より嬉しく感じる気がします。

――身長に限らず、身体的なコンプレックスを持つ人は少なくないと思うんですが、ミシャさんなりに楽しく生きるためのコツやアドバイスはありますか。

ミシャ:もう開き直るしかないです、これは。どんな身体的な特徴があったとしてもプラスの面もマイナスの面もあると思うし、損得で言ったら高身長のせいで損していることのほうが私も多い気もしますが、何に目を向けるかで感じ方って全然違うのかなと。意識的に小さなことでもポジティブな部分に目を向けて、周りの人が少しでも前向きになれるように、良い影響を与えられるように活動していきたいと思います。

<取材・文/伊藤綾>

【伊藤綾】
1988年生まれ道東出身、大学でミニコミ誌や商業誌のライターに。SPA! やサイゾー、キャリコネニュース、マイナビニュース、東洋経済オンラインなどでも執筆中。いろんな識者のお話をうかがったり、イベントにお邪魔したりするのが好き。毎月1日どこかで誰かと何かしら映画を観て飲む集会を開催。X(旧Twitter):@tsuitachiii

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