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i☆Ris大雪の中でのMV撮影でファンの愛に「アイドルとして生きててよかった」

日刊SPA! 2024年7月22日 8時50分

現在、25枚目の両A面シングル「愛 for you!/希望の花を」を発売中の声優アイドルユニット・i☆Ris。メンバー自身が主役を務めた劇場版アニメ「i☆Ris the Movie – Full Energy !! -」と、主題歌である「愛 for you!」の制作過程についてインタビューを敢行した。
後編では、ファンたちとともに撮影した「愛 for you!」のMV撮影について語ってもらった。また、会場に集ったファンたちの撮影現場を見た感想や、それに対するメンバーたちの想いも掲載する。
◆大雪の中でのMV撮影で感じたファンの愛

――2024年の某月某日、都内某所。まさかの大雪にもかかわらず、「愛 for you!」のMV撮影に、生粋のi☆Risファンたちが集まってくれました。

山北 MV撮影の少し前にファンクラブで観覧の募集をして。大雪だったので、みんな来てくれるのかな……って心配してたら、会場は満員。ヒーロー、ヒロインたちが駆けつけてくれたので、すごく愛されてるなって実感しました。

芹澤 来てくれただけじゃなく、悪天候で電車も止まって、帰れるかも微妙……。そんな状況で最後まで最高の笑顔を見せてくれて、なんて最高のファンなんだと思いました。

若井 愛以外のなにものでもないよね。来てくれたからには幸せな思いをしてほしいという気持ちでいっぱいになりました。みんなのおかげで素敵なMVができたので、本当にありがとう!と言いたい。

――MV撮影中には山北さんが何度もファンに話しかけに行って、MV撮影の終了後は、最後の挨拶するときに芹澤さんが泣いてましたよね。久保田さんがすごく長いお辞儀をしているたのも印象的でした。

芹澤 正直、泣けました(笑)。i☆Risのファンは世界一です!

――ファンに囲まれる形での撮影について、印象に残っていることは?

久保田 ファンの前でライブをするMVだって聞いてたので、いつも通りステージに立つのかと思ってたら、まさかの囲まれるスタイルで、後ろにいるんかい! ってびっくりでした。歌番組に出ることもあんまりないので、この歌番組スタイルは不思議な感じでしたね。

山北 背中から見ることなんてないからね。あと、この曲を披露したのもあの現場が最速。シングルとか場版版アニメの主題歌とか、一切情報がないまま来てもらって。

後日オタクたちから聞いたんですけど、うきうきで撮影を見てたら、歌詞を聞いてると「エンディング」「カウントダウン」とか不穏な言葉が聞こえてきて、あれ、ひょっとして、卒業とか解散とかの可能性もあるの……? 最後の記念ってこと……? って邪推した人もいたみたいです(笑)。そんなわけないよー!

まあでも、あんなに何回も見れるっていうのは、オタク的にはすさまじく嬉しかったと思います。

◆“仕事の顔”に切り替わる瞬間

久保田 メイクさんに前髪を直してもらってるところとか、今まで休憩中の姿を見られることがなかったから、ちょっと恥ずかしい気分で。そこから撮影が再開してスイッチが入る瞬間とかを見られてるのは、お互いに変な感覚だったと思う。みんな、こんなところ見てていいのか?ってなったと思います(笑)。

若井 わかる。MV撮影ってちょっと緊張するし、その切替えの瞬間の、“仕事の顔”って感じを見られるのは恥ずかしいよね(笑)。

茜屋 普段より近い距離感で、昔よく立ってた地下の劇場がこんな距離感だった気がします。我々のカラーにあわせた服装で、ライブに来てくれる姿を間近で見れたのは嬉しかったですね。これからずっと映像に残り続けるわけで、お互いにすごく良い思い出になったと思います。

――若井さんは「オタクにレスしてたら間違えちゃったー」と笑っていたシーンもありました。

若井 いつも以上にレスを送ってたら、やっちゃいました(笑)。みんな初見のはずなのに、後半になると完璧な振りコピしてる人たちがたくさんいて、なんで踊れるの……? ってなりましたね。

――芹澤さんも、フリを間違えて床にへたり込む瞬間もありましたね。振り付けの先生が「振り入れしたばっかりなんです」と説明して、客席から「ドンマイ!」というエールが送られていました。

芹澤 私はめちゃくちゃ緊張して、盛大にミスって謝りました! (振付師の)MIKA先生にも「いつもより緊張してるね」ってイジられちゃってお恥ずかしかったです。いいところを見せたい欲が出ちゃいましたね(笑)。

◆撮影終了後のファンは……「惚れ直した」

――撮影終了後、会場に集まったファンの中から、それぞれのメンバーカラーの服やグッズを身に着けた方たちに感想を聞きました。

オレンジ色のシャツを着た久保田さんファンの男性3人に話を聞いたところ、「普段の何倍も爆レスが来て、何回も心臓が止まるかと思った(笑)」「雪だから来るか迷ったけど、マジで来てよかった!」「チェキ会の何倍もニヤけていたと思うので、MVで自分の顔を見るのがこわい(笑)」とのことでした。

久保田 おお、喜んでいただけたのであれば、よかったです。

――赤いシャツを着た若井さんのファン男性ふたりは、現場で知り合って約8年。それぞれ山梨と愛知から来たとのことで、「帰れるかどうかより、そもそも来れるかわからなかった」「ライブの最前列よりやばい」「めちゃくちゃレスをくれて嬉しい」と喜んでいました。

若井 そんな遠くから……本当にありがたいね。みんなの日々の楽しみがi☆Risであったり、私を推してくれてる人同士が仲良くしてると、アイドルとして生きててよかったと思います。

――緑色のシャツを着た山北さん推しの女性は、「週刊SPA!」で山北さんのサインチェキをゲットしてくれたとのことで、「撮影の合間、ファンたちに何度も声をかけてくれてすごく嬉しかった。惚れ直した」「MVが公開されたら、仲間と大画面で見て盛り上がりたい!」と語っていました。

山北 せっかく来てくれたからには、やっぱり楽しんで帰ってほしいじゃないですか。MV公開後もみんなで盛り上がって楽しんでほしいですね!

◆ライブに来ることが減っても、仲良しでいてほしい

――茜屋さんのファンの男性は、YouTube「ひみちゃんねる」きっかけでライブやリリースイベントに通うようになったとのことで、「こんなに近いなんて最高」「こっちをたくさん見てくれて、すごく嬉しかった!」と楽しんでいる様子でした。その他に、紫色のシャツを着たカップルらしき人たちもいました。

茜屋 やっぱりYouTubeきっかけで応援してくれる人も多いんですけど、あの現場にも来てくれてたのは嬉しいですね。あとi☆Risの現場で知り合ったり仲良くなったりするパターンはけっこう多いみたいで、紫推しコーデのカップルはツアーにも来てくれてたと思います。

――全身水色コーディネートだった芹澤さんファンの女性ふたり組は、『プリパラ』きっかけで中学時代から応援し始めて、現場で知り合って8年目。「もう幼馴染くらい仲いいです」という間柄。「ライブハウスかと思ってきたら、こんなに近くで見られて感動」「ダンス中に靴の音まで聞こえてきて、オフショット映像を目の前で体験している感じ」と感激していました。

芹澤 「#セリコソロ」ってハッシュタグがあって、ライブの打ち上げで何十人も集まって乾杯してる動画とか上げてくれるので、いつもほっこりしてます。きっとあのMV撮影の日もみんなで楽しんでたんじゃないかな。もし将来、私のライブに来ることが減っても、みんな仲良しでいてくれたらいいなって思います。

◆サプライズ発表に号泣するメンバーも

そして、劇場版アニメ、MVともに公開後初のライブとなった6月16日「i☆Ris 9th Live Tour 2024 愛たくて…Full Ener9y!!」の東京夜公演。アンコール終了後、“ダブルi☆Risコール”を受けたメンバーが再登場。山北の「今一番すごくi☆Risのメンバーとファンの皆様に愛を感じている」という言葉とともに、「愛 for you!」が再度披露された。

楽曲が始まると、モニターには過去のライブ映像がサプライズで流れており、腕でバッテンを出すメンバーも……。会場もメンバーの気持ちも最高潮に達し、「まだまだやりたいこと今しかできないじゃん!」との芹澤のパートと同時に、背景に映し出されたのは「i☆Ris史上最大キャパ」「i☆Ris 12th Anniversary Live 開催決定!!」の文字。

突然の発表にメンバーも驚きを隠せなかったようで、客席とキャパシティを確認し合う場面も。
11月4日に開催されるぴあアリーナMMでの12周年記念ライブの開催がサプライズ発表に、「放送できない顔になっちゃった」と顔を覆う若井に笑顔で寄り添う久保田と茜屋。芹澤も目に貯めた涙を拭った。

◆薬指とサイリウムの「指切りげんまん」

山北「頭の中整理させていただいていいですか……」

若井「ぴあアリーナって横浜のでっかいとこやんね」

久保田「キャパ、1万くらい?」

芹澤「武道館より上!? 上なの!」

若井「アリーナって書いてある……マジもんの『アリーナ~』ができるってこと」

茜屋「ガチでできるよ笑」

「まずは感謝ですね。本当にありがとうございます!」という山北の言葉を合図に、全員で「ありがとうございます!」と深々とお辞儀をした後、芹澤の「本番は絶対来るよね、約束だよ~」という呼びかけに合わせて、薬指とサイリウムを差し出し合うという温かな空気に包まれた。

◆山北「まだまだ挑戦できるこの環境が本当にありがたい」

興奮冷めやらぬ中、最後は山北のMCで締めくくられる。

山北「本当に大きいキャパに行けないなぁとか、なんか上に行く前に自分が枯れはててしまいそうだなとか思ったこともありますけど、まだまだ挑戦できるこの環境が本当にありがたいなと思いますし、みなさんもまだ誰も見たことのない境地に行けるのが楽しみなんじゃないですか!?

私は今素直に嬉しいです! みんなも嬉しいよな! 生きる目標ができました。ただ立つだけじゃ意味がない、絶対盛り上げて、i☆Ris12年目なのに、これ以上まだ上に行くのかって空気感みんなで出していこうぜ! 絶対、絶対成功させようね!」

「もう少し あと少し 一緒に夢を観に行こう」。9月には実写映画の公開も控えており、i☆Risの10周年プロジェクトはまだ終わらない。

【i☆Risプロフィール】
‘12年に結成された、山北早紀、芹澤優、茜屋日海夏、若井友希、久保田未夢の5人からなる声優アイドルユニットi☆Ris。彼女たち自身をアニメ化し、本人自ら声優を務める劇場版アニメ「i☆Ris the Movie – Full Energy!!」の主題歌・挿入歌となっている25th両A面シングル「愛for you!/希望の花を」が発売中。また、劇場版アニメに続き、初の実写映画化「Live & Documentary Movie ~i☆Ris on STAGE~」が9月に公開決定となった

<取材・文/森 ユースケ 撮影/尾藤能暢>

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