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「死んでくださーい」やす子に暴言で大炎上のフワちゃん、“反射神経の鋭さ”が完全に裏目に

日刊SPA! 2024年8月6日 15時49分

◆やす子の投稿に引用リポスト「お前は偉くないので、死んでくださーい」
 またフワちゃんが炎上しています。8月2日に<やす子オリンピック 生きてるだけで偉いので皆 優勝でーす>というやす子のX投稿を引用リポストして、<お前は偉くないので、死んでくださーい 予選敗退でーす>と返信。これがあっという間に拡散し、フワちゃんが<ご本人に直接謝ります>と釈明する事態になっているのです。

 これまでにも度重なる遅刻や、飛行機搭乗時のリクライニングシートをめぐる振る舞いなどで世間を騒がせてきたフワちゃん。しかし、今回の騒動はそれらとは明らかに異質です。裏アカウントでの投稿を誤爆したと思しき発言からにじみ出る陰湿さに、彼女の新たなダークサイドを見たと感じる人も多いのではないでしょうか。
 ネット上には<2度とメディアで見たくない>とか<完全に一線を超えた>といったコメントが寄せられ、フワちゃんは最大のピンチを迎えていると言っても過言ではありません。

◆したたかなコミュ力で芸能界をのし上がってきたフワちゃん

 そもそもフワちゃんとはどういうタレントなのでしょうか? YouTuberという肩書で世に出てきたものの、その映像作品はほとんど知られていないし、タレントと言っても歌をうたうわけでも演技をするわけでもない。笑いを取るけれども、芸人のような話芸や機転があるわけでもない。よくよく考えてみると謎の存在なのです。

 お笑い評論家のラリー遠田氏は、こう評していました。<視聴者や共演者は「フワちゃん」という人間をどういうふうに見ているのか。それを踏まえて、どういうふうに行動すれば彼らを楽しませて、彼らと良い関係を築くことができるのか。彼女はそのことを冷静に考えて、戦略を練って、それを実践してきた。>(『AERA dot.』 2024年3月23日)

 つまり、一見自由奔放でありながら実は計算高い人間性を武器に、したたかなコミュ力でのし上がってきた、というわけです。

◆反射神経の鋭さが完全に“裏目”に

 バラエティ番組などでの彼女は、確かにその通りでした。無礼と破天荒のすれすれのところを見極めて格上の芸能人を煽る芸風。その一方、味方にしておいた方がよさそうなタレントには、リラックスした親密さで近寄る。その嗅覚たるや、まさに野生動物。

 視聴者は、その判断力、反射神経の鋭さに、フワちゃんの才を見ていたのだと思います。

 しかし、魔法は解けてしまいました。その反射神経の鋭さが完全に裏目に出たからです。想像ですが、おそらく普段からフワちゃんはやす子が嫌いだったのでしょう。それは人間的にか、それとも仕事上のライバルだからかはわかりません。いずれにせよ、やす子の投稿に対するフワちゃんには、一文字ずつ全否定するぐらいの怨念めいたものを感じました。

 オリンピックというワードに関連した「予選敗退」と、“生きてるだけで優勝”の資格はやす子にはないと宣告する「死んでくださーい」。

 やす子の投稿を目にした瞬間にこれをひらめき、アドレナリン全開、脊髄反射の超スピードでスマホに打ち込む姿が浮かんできます。自分が優位に立てると見るやいなや、確実にそのポジションを取る。そのスピード感こそが、テレビで見ているフワちゃんの才能に他ならないからです。

◆自分の武器が諸刃の剣だとは気付けなかった

 ところが、これが命取りだった。嫌いなやつをおとしめる絶好のチャンスが、実はとんでもない罠だったとは。

 今回のフワちゃんを見て、策士策に溺れる、という言葉が浮かびました。あまりにも鼻が利き、空気が読める裏には、決定的な軽薄さがあった。

 自分の武器が諸刃の剣だとは気付けなかった。そこにフワちゃんの悲しみがあるのです。

文/石黒隆之

【石黒隆之】
音楽批評の他、スポーツ、エンタメ、政治について執筆。『新潮』『ユリイカ』等に音楽評論を寄稿。『Number』等でスポーツ取材の経験もあり。Twitter: @TakayukiIshigu4

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