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怖すぎて泣いた「懐かしの最恐ホラーゲーム」7選。リメイク&新作情報にも注目

日刊SPA! 2024年8月18日 8時50分

―[絶対夢中★ゲーム&アプリ週報]―

 背筋が凍るようなホラーゲームは、じめじめした夏にピッタリ。子どものころにあまりにも怖すぎて、夜トイレにいけなくなった……そんなゲームが1本や2本はあったでしょう。
 今回は、トラウマ級の怖さを誇る懐かしのホラーゲーム7本を、リメイクや新作情報とともにお届けします。みなさんはどれが思い出に残っていますか?

◆●ファミコン探偵倶楽部
ファミコンディスクシステム/任天堂

 ディスクシステムで展開された、任天堂としては珍しいホラー風味の探偵アドベンチャー。空木探偵事務所の助手である主人公の少年が、村の死人蘇り伝説や学校の怪談に隠された事件の真相を探っていきます。特に第2弾『うしろに立つ少女』(1989年)の終盤は、小学生を恐怖のどん底に突き落としたとして、いまだに語り草です。

 この8月29日には、『うしろに立つ少女』以来、なんと35年ぶりの新作『ファミコン探偵倶楽部 笑み男』が発売予定(1997年にサテラビューで配信された幻の第3弾『BS探偵倶楽部 雪に消えた過去』から数えても27年ぶり!)。不気味な都市伝説に見立てた殺人事件に、空木探偵事務所のメンバーが挑みます。今回もトラウマ級のシーンはあるのでしょうか?

◆●スウィートホーム
ファミコン/カプコン

 伊丹十三監督が製作総指揮、黒沢清監督が監督・脚本を手掛けたホラー映画『スウィートホーム』。映画公開と同年の1989年に発売されたのがこのファミコン版。映画と同じく呪われた館・間宮邸に閉じ込められたテレビ取材班が脱出を試みます。

 基本システムはRPGですが、死んだ仲間は絶対に生き返らないというのが最大の特徴。教会に行けば復活するなんて救済が存在しないのが衝撃でした。ゲームの鍵を握る巨大フレスコ画も、物悲しいBGMと相まって深く印象に残っています。

 ファミコン期には映画を元にしたゲームが数々ありましたが、どれも権利関係の問題でリメイクが難しいのが現状。『スウィートホーム』も幻の一本になりつつあります。

◆●かまいたちの夜
スーパーファミコン/チュンソフト(現スパイク・チュンソフト)

 部屋を暗くしてヘッドホンをつけて遊ぶと怖さ倍増! と口コミで広がり、スマッシュヒットした『弟切草』(1992年)。それに続くサウンドノベル第2弾が『かまいたちの夜』(1994年)です。推理作家の我孫子武丸さんがシナリオを担当した本格ミステリーでありつつ、『弟切草』のホラー色も引き継いでいます。

「こんや、12じ、だれかがしぬ」という衝撃メッセージといい、ストーリー後半の戦慄展開といい、まだホラーゲームが少なかった時代、本気で震え上がったものです。人物がシルエットのグラフィックも想像力を掻き立てました。

 9月19日にはシリーズ3作目『かまいたちの夜×3 三日月島事件の真相』(2006年)の移植版が発売予定(Nintendo Switch、PS4、Steam)。『1』『2』のメインストーリーも収録されています。ドット風フォントへの切り替え機能、ゲーム内の楽曲70曲以上を収録したサウンドプレイヤーなどが追加要素。

◆●バイオハザード
PS1/カプコン

 1996年にPS1で発売された、言わずと知れたサバイバルホラーの金字塔『バイオハザード』。ラクーンシティ警察の特殊部隊「S.T.A.R.S.」メンバーが、大量のゾンビが徘徊する洋館を捜索する……。怖くて最初の食堂からしばらく出られなかったという人も多いのではないでしょうか。窓から飛び込んでくるゾンビ犬にも心臓が止まりそうになりました。

 近年はシリーズのフルリメイク『RE』を展開中。2023年3月には『バイオハザード RE:4』がヒットしています。

◆●夕闇通り探検隊
PS1/スパイク(現スパイク・チュンソフト)

 1999年にPS1で発売された、知る人ぞ知るホラーアドベンチャーが『夕闇通り探検隊』。ヒューマンのホラーアドベンチャー『トワイライトシンドローム 探索編・究明編』(1996年)の一部スタッフが手掛けています。

 東京都日野市がモデルとなった舞台の陽見市は、商店街や公団、線路、工場……と懐かしくも変わりゆく風景がリアルに再現されています。また中学生特有の感情の揺れや心の闇も、生々しいセリフまわしで丁寧に表現され、そこが名作と呼ばれる所以となっています。

 発売当時はヒットとはいかず、その後も移植版やリメイクもなく、ソフト・攻略本ともに超プレミア化。Netflixあたりで映像作品として復活、なんてパターンもありだと思うのですが……。

◆●SILENT HILL
PS1/コナミ

 1999年にPS1で発売されたホラーアドベンチャー。舞台はアメリカの北東部にある湖畔の田舎町サイレントヒル。初代ではこの町に迷い込んだ主人公のハリーが、娘のシェリルを探して深い霧のなかを彷徨います。

『バイオハザード』が映画に影響を受けた”動のホラー”なら、こちらはスティーヴン・キングへのオマージュが垣間見られる小説的な”静のホラー”。狂気と哀しみを帯びたシナリオが心を掴みます。赤錆びた異界「裏世界」の不気味さにも引き込まれました。

 10月8日には、シリーズ屈指の人気作『SILENT HILL 2』のフルリメイク版が発売予定。グラフィックは一新され、原作にはなかった場所、原作では入ることができなかった建物での探索も追加されています。

◆●SIREN
PS2/ソニー・コンピュータエンタテインメント(現ソニー・インタラクティブエンタテインメント)

 2003年にPS2で発売された『SIREN』は、初代『SILENT HILL』のディレクター・外山圭一郎さんがSCEに移籍して手掛けたホラーアドベンチャー。「屍人」に侵食されていく山奥の寒村で、生き残るためにあがく複数の登場人物を切り替えながら、8月の3日間をループしていきます。

 屍人と化した少女が「おかーさん、あけて」と叫びながら窓ガラスを叩くCMが「怖すぎる」とクレームが入り、放送中止となったことでも知られるタイトル。単に怖いだけではなく、民俗学や神話をふんだんに取り込んだシナリオは考察しがいがありました。

 現在、クリエイターの外山圭一郎さんは、独立して立ち上げたゲームスタジオ「Bokeh Game Studio」で、猥雑な都市「九龍」を舞台にしたホラーバトルアクション『野狗子(やくし): Slitterhead』(PS5、PS4、Xbox Series X/S、Steam)を制作中。11月8日発売ということで楽しみです。

 以上7本を振り返りました。その他、『クロックタワー』や『本当にあった怖い話』、『エコーナイト』、『零』なども懐かしいですね。

文/卯月 鮎

【卯月鮎】
ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲーム紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。雑誌連載をまとめた著作『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)はゲーム実況の先駆けという声も

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