元女王様のセクシー女優として、ハードな作品に数多く出演している叶芽遥希さん(28歳・@haruki_kaname06)。なによりも左腕、背中、お腹、右足と、全身に入った数々のタトゥーが印象的な女の子です。
そんな彼女の経歴を聞いてみたら、そのイメージからは想像もできないような意外な過去が次から次へと。まずは前編として、叶芽さんの意外な過去とタトゥーへの思いを語ってもらいました。
◆不登校だった中学時代にタトゥーとの出会い
――叶芽さんと言えばタトゥーのイメージ。実際に目にすると、色鮮やかですごくキレイですね。
叶芽遥希(以下、叶芽):ありがとうございます。もう入れてから10年前近いものもあるんですけど。
――まずタトゥーを入れようと思ったのはいつ頃ですか?
叶芽:実は私、中学校時代に不登校で。学校じゃなくて本屋さんに行くのが好きで、お店の中をぐるぐる回っていたら、タトゥー雑誌が目に入ったんです。ビジュアル系バンドの方が表紙で、もともとビジュアル系が好きだったのでページを捲ってみて「こんな世界があるんだ」と驚きました。もうその時点で「私も入れてみたいな」と考えていましたね。
◆初めてのタトゥーは左手首の4つの星
――怖いとは思わなかった?
叶芽:まったく思わなかったです。キレイだな、アートだな、と感じました。実際にタトゥーを入れたのは、高校を出てからすぐですね。左手首に4つの星があるんですけど、これが最初に入れたタトゥーです。
――やっぱり最初は、ちょっと小さめなものを入れたんですね。
叶芽:そうですね。最初はこれを入れたらもう止めようと思っていたんですけど、実際に入れたらどんどん「もっと入れたい」って気持ちになっちゃって。今ではガッツリ、です。
◆「毒親」と生活。高校を出て一人暮らし
――ご家族にはタトゥーを入れることは相談しましたか?
叶芽:実は私、その頃にはもうフリーターしながら一人暮らしをしていたんです。だから家族に相談はしていませんね。一人暮らしを始めてからいろいろあって、一度実家に戻ったんですけど、そのときには母は私がタトゥーを入れている、と知っていました。でもとくにタトゥーに関して、なにか言われたことはありませんね。
――高校を出てすぐに一人暮らしですか。
叶芽:たぶん私、人と一緒に住むのが苦手なんですよ。他人はもちろん、家族でもちょっとダメ。そもそも家族が、あまり仲が良くなかったので。
――今で言う「毒親」みたいな感じですか?
叶芽:虐待を受けていたわけではないですけど。夕飯時に突然両親がケンカを始めて、食器が飛び交う、みたいなことはよくありました。私は机の下に隠れたり、部屋に逃げたり、近くの親戚の家に避難したり……。結局両親は離婚して、今は母親と時々会うくらいです。母も今では性格が丸くなっていて、仲は良くなりましたね。といっても、3年くらい連絡は取ってないですけど(笑)。
◆タトゥーとピアスがあったため「女王様」に挑戦
――フリーター時代はどんなお仕事をしていたんでしょうか。
叶芽:スーパーのパートとか、ガールズバーとか。でもタトゥーも入っているし、ピアスもガッツリ開けていたんで普通の仕事はできないと思って女王様になりました。
――デビュー作も「タトゥーが入った人気女王様の秘められた願望」的な内容ですし。じゃあ女王様になってからセクシービデオへ行ったんですか?
叶芽:いえ、そのあと一回「普通に暮らしたい」という気持ちが出てきた時期があって。髪の毛も黒くして、ピアスも取って、かわいい服を着て生活していたんです。
◆一度は普通の生活に戻ろうとしたけれど…
――それはなぜですか? 結婚、恋愛の問題ですかね。
叶芽:たしかに当時付き合っていた人と「結婚したいな」とは思っていましたし、彼の親からタトゥーやピアスのことを、いろいろと言われたのもありますね。実は彼から頼まれて、指のタトゥーだけ1回消しているんです。でも残りのタトゥーは消すのも難しかったので、隠して生きていこうと。まだ今よりタトゥー自体は全然少なかったんですけどね。
――今はもう、消すのも大変でしょうね。
叶芽:消そうとしたら何百万円、大きいのだと皮膚移植で消す、みたいな感じですから、大変だと思います。でも指のタトゥーは小さかったので、彼に「消してほしい」って言われた、次の日くらいにはレーザーで消したんですよ。でも結局、結婚はしなかったですね。
◆タトゥーの入った元女王様のセクシー女優
――そのあとに今の世界へ飛び込んだわけですね。ご自分で応募したんですか?
叶芽:応募と言うか、先に友達が事務所に入っていたので、私もやってみたいと思って。それで友達に紹介してもらった感じですね。
――タトゥーについて、事務所からなにか言われませんでした?
叶芽:事務所からは「タトゥーがあるからダメ」みたいなことは、まったく言われていませんね。でも「メーカーさんはタトゥーを嫌がることもあるから、デメリットはあるよ」とは言われました。でもそれも承知で、とりあえずメーカーさんの面接回りに行ってみて、デビュー作が決まったんです。
◆背中の羽根とお腹にあるタトゥーがお気に入り
――改めて、タトゥーについて聞かせてください。気に入っているタトゥーはどれですか?
叶芽:気に入っているのは、背中の羽根とお腹のタトゥーですね。
――背中の羽根のタトゥーは、とくにキレイですよね。そのくらいになると、入れる時間も長かったんじゃないですか?
叶芽:羽根は完成まで2か月くらいですかね。毎日入れるわけじゃないので、傷が治る期間なども含めて、ですけど。ひたすら保湿して、かさぶたができて、安定してようやく完成って感じです。かさぶたになる時期にはかゆみも出てくるんで、かゆみとの戦いがツラいんです(笑)。
――聞いているだけでムズムズしてきました(笑)。ずっと気になっていたんですが、タトゥーって痛くないんですか?
叶芽:場所によりますね。私はあばら骨、横腹の部分が「骨に直接響く痛み」って感じでツラかったです。横腹なんで、くすぐられる感じもあって「痛くすぐったい」のに耐えていました。平気な部分は、途中で携帯をいじるくらいの余裕があるんですけど(笑)。
◆タトゥーを入れて後悔したことも…
――タトゥーは、そういう苦労を乗り越えて完成させるから、できあがると余計にうれしいのかもしれませんね。
叶芽:そうですね。なによりタトゥーが完成すると、満足感がすごいんですよ。この満足感があるからハマっちゃって、どんどんタトゥーが増えていっちゃうんです。ひとつ完成したら、もう「次はどこに入れようかな」って考えちゃうくらいですから。
――でも実際に、最近はタトゥーを入れている人が増えてきたと思いますね。
叶芽:はい、私が入れ始めた頃よりは、増えてきていると感じます。周りがタトゥーに関して寛容になってきたというか、一方的にタトゥーを否定する人が減ってきたんじゃないかと。以前はタトゥーを見ると頭ごなしに否定する人も多くて。若かったからそんな意見に反発もしつつ、やっぱり否定的な意見を聞くと落ち込んじゃったこともありました。
――タトゥーを入れたことを後悔したことも?
叶芽:1回はありますね、「なんで入れちゃったんだろう」って思ったときが。でも「タトゥーが入っていても私だし、むしろタトゥーがあるから私だしな」って思えるようになりました。
<取材・文/蒼樹リュウスケ 撮影/星亘>
【叶芽遥希】
X:@haruki_kaname06
Instagram:@kanameharuki06
TikTok:@kanameharuki7
【蒼樹リュウスケ】
大学在学中に成人誌出版社で編集のアルバイトを始め、そのままアダルト業界に定住。大手AVメーカーの雑誌編集部を経て、フリーライターとして独立。好きなことを書きたいと思った結果、アダルトならなんでもありな文章を書きまくる生活を送っている
そんな彼女の経歴を聞いてみたら、そのイメージからは想像もできないような意外な過去が次から次へと。まずは前編として、叶芽さんの意外な過去とタトゥーへの思いを語ってもらいました。
◆不登校だった中学時代にタトゥーとの出会い
――叶芽さんと言えばタトゥーのイメージ。実際に目にすると、色鮮やかですごくキレイですね。
叶芽遥希(以下、叶芽):ありがとうございます。もう入れてから10年前近いものもあるんですけど。
――まずタトゥーを入れようと思ったのはいつ頃ですか?
叶芽:実は私、中学校時代に不登校で。学校じゃなくて本屋さんに行くのが好きで、お店の中をぐるぐる回っていたら、タトゥー雑誌が目に入ったんです。ビジュアル系バンドの方が表紙で、もともとビジュアル系が好きだったのでページを捲ってみて「こんな世界があるんだ」と驚きました。もうその時点で「私も入れてみたいな」と考えていましたね。
◆初めてのタトゥーは左手首の4つの星
――怖いとは思わなかった?
叶芽:まったく思わなかったです。キレイだな、アートだな、と感じました。実際にタトゥーを入れたのは、高校を出てからすぐですね。左手首に4つの星があるんですけど、これが最初に入れたタトゥーです。
――やっぱり最初は、ちょっと小さめなものを入れたんですね。
叶芽:そうですね。最初はこれを入れたらもう止めようと思っていたんですけど、実際に入れたらどんどん「もっと入れたい」って気持ちになっちゃって。今ではガッツリ、です。
◆「毒親」と生活。高校を出て一人暮らし
――ご家族にはタトゥーを入れることは相談しましたか?
叶芽:実は私、その頃にはもうフリーターしながら一人暮らしをしていたんです。だから家族に相談はしていませんね。一人暮らしを始めてからいろいろあって、一度実家に戻ったんですけど、そのときには母は私がタトゥーを入れている、と知っていました。でもとくにタトゥーに関して、なにか言われたことはありませんね。
――高校を出てすぐに一人暮らしですか。
叶芽:たぶん私、人と一緒に住むのが苦手なんですよ。他人はもちろん、家族でもちょっとダメ。そもそも家族が、あまり仲が良くなかったので。
――今で言う「毒親」みたいな感じですか?
叶芽:虐待を受けていたわけではないですけど。夕飯時に突然両親がケンカを始めて、食器が飛び交う、みたいなことはよくありました。私は机の下に隠れたり、部屋に逃げたり、近くの親戚の家に避難したり……。結局両親は離婚して、今は母親と時々会うくらいです。母も今では性格が丸くなっていて、仲は良くなりましたね。といっても、3年くらい連絡は取ってないですけど(笑)。
◆タトゥーとピアスがあったため「女王様」に挑戦
――フリーター時代はどんなお仕事をしていたんでしょうか。
叶芽:スーパーのパートとか、ガールズバーとか。でもタトゥーも入っているし、ピアスもガッツリ開けていたんで普通の仕事はできないと思って女王様になりました。
――デビュー作も「タトゥーが入った人気女王様の秘められた願望」的な内容ですし。じゃあ女王様になってからセクシービデオへ行ったんですか?
叶芽:いえ、そのあと一回「普通に暮らしたい」という気持ちが出てきた時期があって。髪の毛も黒くして、ピアスも取って、かわいい服を着て生活していたんです。
◆一度は普通の生活に戻ろうとしたけれど…
――それはなぜですか? 結婚、恋愛の問題ですかね。
叶芽:たしかに当時付き合っていた人と「結婚したいな」とは思っていましたし、彼の親からタトゥーやピアスのことを、いろいろと言われたのもありますね。実は彼から頼まれて、指のタトゥーだけ1回消しているんです。でも残りのタトゥーは消すのも難しかったので、隠して生きていこうと。まだ今よりタトゥー自体は全然少なかったんですけどね。
――今はもう、消すのも大変でしょうね。
叶芽:消そうとしたら何百万円、大きいのだと皮膚移植で消す、みたいな感じですから、大変だと思います。でも指のタトゥーは小さかったので、彼に「消してほしい」って言われた、次の日くらいにはレーザーで消したんですよ。でも結局、結婚はしなかったですね。
◆タトゥーの入った元女王様のセクシー女優
――そのあとに今の世界へ飛び込んだわけですね。ご自分で応募したんですか?
叶芽:応募と言うか、先に友達が事務所に入っていたので、私もやってみたいと思って。それで友達に紹介してもらった感じですね。
――タトゥーについて、事務所からなにか言われませんでした?
叶芽:事務所からは「タトゥーがあるからダメ」みたいなことは、まったく言われていませんね。でも「メーカーさんはタトゥーを嫌がることもあるから、デメリットはあるよ」とは言われました。でもそれも承知で、とりあえずメーカーさんの面接回りに行ってみて、デビュー作が決まったんです。
◆背中の羽根とお腹にあるタトゥーがお気に入り
――改めて、タトゥーについて聞かせてください。気に入っているタトゥーはどれですか?
叶芽:気に入っているのは、背中の羽根とお腹のタトゥーですね。
――背中の羽根のタトゥーは、とくにキレイですよね。そのくらいになると、入れる時間も長かったんじゃないですか?
叶芽:羽根は完成まで2か月くらいですかね。毎日入れるわけじゃないので、傷が治る期間なども含めて、ですけど。ひたすら保湿して、かさぶたができて、安定してようやく完成って感じです。かさぶたになる時期にはかゆみも出てくるんで、かゆみとの戦いがツラいんです(笑)。
――聞いているだけでムズムズしてきました(笑)。ずっと気になっていたんですが、タトゥーって痛くないんですか?
叶芽:場所によりますね。私はあばら骨、横腹の部分が「骨に直接響く痛み」って感じでツラかったです。横腹なんで、くすぐられる感じもあって「痛くすぐったい」のに耐えていました。平気な部分は、途中で携帯をいじるくらいの余裕があるんですけど(笑)。
◆タトゥーを入れて後悔したことも…
――タトゥーは、そういう苦労を乗り越えて完成させるから、できあがると余計にうれしいのかもしれませんね。
叶芽:そうですね。なによりタトゥーが完成すると、満足感がすごいんですよ。この満足感があるからハマっちゃって、どんどんタトゥーが増えていっちゃうんです。ひとつ完成したら、もう「次はどこに入れようかな」って考えちゃうくらいですから。
――でも実際に、最近はタトゥーを入れている人が増えてきたと思いますね。
叶芽:はい、私が入れ始めた頃よりは、増えてきていると感じます。周りがタトゥーに関して寛容になってきたというか、一方的にタトゥーを否定する人が減ってきたんじゃないかと。以前はタトゥーを見ると頭ごなしに否定する人も多くて。若かったからそんな意見に反発もしつつ、やっぱり否定的な意見を聞くと落ち込んじゃったこともありました。
――タトゥーを入れたことを後悔したことも?
叶芽:1回はありますね、「なんで入れちゃったんだろう」って思ったときが。でも「タトゥーが入っていても私だし、むしろタトゥーがあるから私だしな」って思えるようになりました。
<取材・文/蒼樹リュウスケ 撮影/星亘>
【叶芽遥希】
X:@haruki_kaname06
Instagram:@kanameharuki06
TikTok:@kanameharuki7
【蒼樹リュウスケ】
大学在学中に成人誌出版社で編集のアルバイトを始め、そのままアダルト業界に定住。大手AVメーカーの雑誌編集部を経て、フリーライターとして独立。好きなことを書きたいと思った結果、アダルトならなんでもありな文章を書きまくる生活を送っている