SNSの時代は、何がきっかけで“身バレ”や“炎上”するかわからない。今年の3月まで「田口あわ」の名前でグラビアアイドルとして活動していた女性がいる。
彼女は、Twitter(現X)上において「サイゼで喜ぶ妻」という投稿で話題となった本人。しかし、その後はとんでもないことになっていたのだ。今回は、“炎上のその後”を追う。
◆真面目な黒髪のグラドルが、“すごい名前”で歌舞伎町のバーテンダーに
新宿・歌舞伎町の“思い出の抜け道”にある隠れ家的な雰囲気のBAR「東京砂漠」にその姿があった。
「色々ありまして、今年3月に夫と離婚して、所属していた事務所も辞めることになって。現在は『白鳥あわ』に改名してフリーランスでグラドル活動をしながら『膣ギロチン』の名前でバーテンダーをしています」
彼女のことを知らない人のために、まずはグラドルになった経緯から聞いてみた。
「2021年に結婚して、旦那の仕事の関係で仙台に住んでいたんですが、転勤で東京に引っ越すことが決まったんです。
もともとグラドルという職業に憧れはあったものの、住んでいる地域的にも難しいと諦めていたので、『せっかく東京に行くならグラドルになりたい!』と思って。旦那も反対派しなかったし、年齢的にも当時23歳とかで、デビューするならばラストチャンスかなって」
すぐに事務所に所属できた彼女は、DVDを発売したり、雑誌に掲載されたり、世の中に掃いて捨てるほどのグラドルがいるなかで「事務所の力もあってたくさんお仕事をさせていただきました」と感謝を口にする。
グラビアアイドルとして、まさに順風満帆だったはずが……。
◆バレないだろうと思っていたけど…
「じつは、元旦那がリボ払いとか、いろいろお金の使い方にだらしないところがあって。私がバイト代で返しているような状態でした。それで、ヤメるようにお願いしたら『お金を自由に使えないなら離婚したい』と言われてしまって」
彼女としては離婚までは考えておらず、寝耳に水だった。だが、その決意は固く、2人は離婚することに。
「彼だけが原因だったわけではなく、私にも至らない点はありましたけど、まさか離婚になるとは思わなかった。それで私が精神的におかしくなっちゃったんですね。撮影会やイベントに行く支度はできているのに、外に出ると涙が止まらなくなったり、歩けなくなっちゃったり。それで仕事を飛ばしてしまい、結果的に事務所を辞めることになりました。
ちなみに離婚はおろか、そもそも結婚していることを秘密にしていたんですよね。やっぱり、グラドルって結婚していたらダメだろうなと思っていたので。だから、事務所の人からしたら“仕事をサボったヤツ”という印象だったかもしれません。本当に申し訳なかったです」
隠していたのはそれだけではなかった。膣ギロチンという名前でバーテンダーの仕事を始めたのもグラドルとしてデビューした3ヶ月後。田口あわとは別人という設定でSNSも更新していた。もちろん、事務所には伝えていなかったという(笑)。
「バレないだろうと思っていましたが、いきなりマネージャーさんがこの店に乗り込んできました(笑)。バイトをするのは仕方がないし、反対はできないけど、『膣ギロチンはダメでしょー!』って」
◆ネット上は「サイゼで喜ぶ妻が離婚した!」と騒然
その頃、元夫による「離婚届」のポストが物議を醸した。2年前に大きな話題を呼んだ「サイゼで喜ぶ妻」という投稿のツリーとしてぶら下げられたもので、ネット上では「サイゼで喜ぶ妻が離婚した!」と騒然。
引用コメントなどで叩かれるなかで、いたたまれなくなった彼女が「本人です」と認めたことでファンたちにも田口あわ=サイゼで喜ぶ妻(結婚していた)ということがバレてしまったのだ。
「ここまできたら開き直るしかなくて。今まで別人格としてやっていた『膣ギロチン』を『田口あわ』と統合しちゃおうと思って。もう堂々と膣ギロチンになったわけです(笑)」
この思い切った行動にまわりの反応は……。
「グラドルの私の純粋なファンの人たちは『とんでもない名前になっちゃって!』とか『推しが膣ギロチンっていうのが恥ずかしい』なんて言ってましたが、撮影会に来てくれた人がBARまで飲みに来てくれたり、『膣ちゃんってグラドルだったの?』ってDVDを買ってくれたり、反応は様々ですね」
◆人格を統一したことで「生きやすくなった」
本人としては、正体をオープンにし、人格を統一したことで「生きやすくなった」と話す。
「“俳句グラドル”で売っていたので、真面目な黒髪で、癒やし系キャラじゃないといけないとか、下ネタなんか言っちゃいけないとか、自分を隠す必要があったんです。でも本当は下ネタが大好きだし、溢れ出るエロへの興味を抑えられなかった(笑)。だから、何をしてもいいし、何を言ってもいい今は、すごく生きやすいんです」
唯一困ったことがあるとすれば、「膣ギロチンが広まりすぎて白鳥あわの印象が弱いこと」なんだとか。
「白鳥あわに改名してフリーのグラドルとしても活動しているのに、膣ギロチン1本だと思われているというか。みんなが“膣”とか“膣ギロ”と呼んでくれて嬉しいのですが、たまには“あわちゃん”って呼ばれたいな」
<取材・文/吉沢さりぃ、撮影/長谷英史>
【吉沢さりぃ】
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X(旧Twitter):@sally_y0720
彼女は、Twitter(現X)上において「サイゼで喜ぶ妻」という投稿で話題となった本人。しかし、その後はとんでもないことになっていたのだ。今回は、“炎上のその後”を追う。
◆真面目な黒髪のグラドルが、“すごい名前”で歌舞伎町のバーテンダーに
新宿・歌舞伎町の“思い出の抜け道”にある隠れ家的な雰囲気のBAR「東京砂漠」にその姿があった。
「色々ありまして、今年3月に夫と離婚して、所属していた事務所も辞めることになって。現在は『白鳥あわ』に改名してフリーランスでグラドル活動をしながら『膣ギロチン』の名前でバーテンダーをしています」
彼女のことを知らない人のために、まずはグラドルになった経緯から聞いてみた。
「2021年に結婚して、旦那の仕事の関係で仙台に住んでいたんですが、転勤で東京に引っ越すことが決まったんです。
もともとグラドルという職業に憧れはあったものの、住んでいる地域的にも難しいと諦めていたので、『せっかく東京に行くならグラドルになりたい!』と思って。旦那も反対派しなかったし、年齢的にも当時23歳とかで、デビューするならばラストチャンスかなって」
すぐに事務所に所属できた彼女は、DVDを発売したり、雑誌に掲載されたり、世の中に掃いて捨てるほどのグラドルがいるなかで「事務所の力もあってたくさんお仕事をさせていただきました」と感謝を口にする。
グラビアアイドルとして、まさに順風満帆だったはずが……。
◆バレないだろうと思っていたけど…
「じつは、元旦那がリボ払いとか、いろいろお金の使い方にだらしないところがあって。私がバイト代で返しているような状態でした。それで、ヤメるようにお願いしたら『お金を自由に使えないなら離婚したい』と言われてしまって」
彼女としては離婚までは考えておらず、寝耳に水だった。だが、その決意は固く、2人は離婚することに。
「彼だけが原因だったわけではなく、私にも至らない点はありましたけど、まさか離婚になるとは思わなかった。それで私が精神的におかしくなっちゃったんですね。撮影会やイベントに行く支度はできているのに、外に出ると涙が止まらなくなったり、歩けなくなっちゃったり。それで仕事を飛ばしてしまい、結果的に事務所を辞めることになりました。
ちなみに離婚はおろか、そもそも結婚していることを秘密にしていたんですよね。やっぱり、グラドルって結婚していたらダメだろうなと思っていたので。だから、事務所の人からしたら“仕事をサボったヤツ”という印象だったかもしれません。本当に申し訳なかったです」
隠していたのはそれだけではなかった。膣ギロチンという名前でバーテンダーの仕事を始めたのもグラドルとしてデビューした3ヶ月後。田口あわとは別人という設定でSNSも更新していた。もちろん、事務所には伝えていなかったという(笑)。
「バレないだろうと思っていましたが、いきなりマネージャーさんがこの店に乗り込んできました(笑)。バイトをするのは仕方がないし、反対はできないけど、『膣ギロチンはダメでしょー!』って」
◆ネット上は「サイゼで喜ぶ妻が離婚した!」と騒然
その頃、元夫による「離婚届」のポストが物議を醸した。2年前に大きな話題を呼んだ「サイゼで喜ぶ妻」という投稿のツリーとしてぶら下げられたもので、ネット上では「サイゼで喜ぶ妻が離婚した!」と騒然。
引用コメントなどで叩かれるなかで、いたたまれなくなった彼女が「本人です」と認めたことでファンたちにも田口あわ=サイゼで喜ぶ妻(結婚していた)ということがバレてしまったのだ。
「ここまできたら開き直るしかなくて。今まで別人格としてやっていた『膣ギロチン』を『田口あわ』と統合しちゃおうと思って。もう堂々と膣ギロチンになったわけです(笑)」
この思い切った行動にまわりの反応は……。
「グラドルの私の純粋なファンの人たちは『とんでもない名前になっちゃって!』とか『推しが膣ギロチンっていうのが恥ずかしい』なんて言ってましたが、撮影会に来てくれた人がBARまで飲みに来てくれたり、『膣ちゃんってグラドルだったの?』ってDVDを買ってくれたり、反応は様々ですね」
◆人格を統一したことで「生きやすくなった」
本人としては、正体をオープンにし、人格を統一したことで「生きやすくなった」と話す。
「“俳句グラドル”で売っていたので、真面目な黒髪で、癒やし系キャラじゃないといけないとか、下ネタなんか言っちゃいけないとか、自分を隠す必要があったんです。でも本当は下ネタが大好きだし、溢れ出るエロへの興味を抑えられなかった(笑)。だから、何をしてもいいし、何を言ってもいい今は、すごく生きやすいんです」
唯一困ったことがあるとすれば、「膣ギロチンが広まりすぎて白鳥あわの印象が弱いこと」なんだとか。
「白鳥あわに改名してフリーのグラドルとしても活動しているのに、膣ギロチン1本だと思われているというか。みんなが“膣”とか“膣ギロ”と呼んでくれて嬉しいのですが、たまには“あわちゃん”って呼ばれたいな」
<取材・文/吉沢さりぃ、撮影/長谷英史>
【吉沢さりぃ】
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X(旧Twitter):@sally_y0720