日系航空会社CAから六本木のクラブママを経て作家となった蒼井凜花が、実際に体験した、または見聞きしたエピソードをご紹介。今回はクラブだけでなく、キャバクラやスナックなどの“夜のお店”における「モテない男性客の特徴」について語りたい。
◆不潔、または個性的すぎる服装
まずは服装。筆者が働いていたクラブでは、基本的にスーツ系の男性客が多い。IT関連や自由業のお客様はラフなファッションが珍しくないが、モテない男性に共通するのは「不潔・個性的すぎる」服装だろうか。
本人の爪が伸びすぎていたり、メガネが脂ぎっていたり、襟もとがフケでいっぱいだったりすると、女性はそれだけで近づきたくない。
また、「ファッションはその人の内面を映すもの」と認識しているため、あまりにも奇抜で個性の強いファッションは、「この人、クセが強いのかしら?」という先入観を持ってしまう。
第一印象は半年先まで続くと言われている。清潔感は言うまでもないが、頑張りすぎて個性的すぎるファッションは、時に女性との関係の妨げになることを意識してはいかがだろう。
◆「ラフすぎる格好」もNG
とはいえ、あまりにもラフすぎるファッションは、店側が入店拒否をする場合もある。もちろんお店によって異なるが、筆者が働いていたクラブでは、ラフすぎるファッションで来店された場合、入店をお断りしていた。以前、IT関係のお客様がクルージングパーティーの帰りに来店してくれたことがあったのだが、なんと足元がビーチサンダルだったのだ。これは完全にNG。
というのも、クラブに来るお客様は「品格や高級感」を大事にする方が大半だ。この空間に「マナーのない客」がいては、それだけで気分を害されるお客様がいらっしゃることも事実。「この店はビーチサンダルの客を入れるのか」と不快に思うお客様を守るためにも、ビーチサンダルでの入店はお断りしている。「大金を持っているからといって好き勝手できるわけではない」領域もあることを知ってほしい。
◆モテない男性に共通している髪型
次は髪型だ。基本的に本人に似合っていて、清潔感があれば問題ない。ただ、困ってしまうのは服装同様「不自然に頑張っていたり、個性が強すぎる」ヘアスタイルだ。
例えば中年のビジネスマンが髪を金髪にしていたらどうだろう。芸能人などは例外だが、あまりに個性が強すぎるヘアスタイルは、女性も敬遠してしまう。
むろん、何らかのポリシーがあって、髪を染めているのは構わない。ヘアをきっかけに話が膨らんでいく場合もあるので、自身を客観的に見てみることが必要だろう。
◆薄毛は“ありのまま”が好印象に
また、薄毛を必死に隠している男性客も“痛い印象”が強い。反対に、薄毛をそのまま受け入れて堂々としている男性は好感が持てる。
とある中華料理店のシェフをするお客様(45歳バツイチ独身)が来店した時のこと。彼はかなりの薄毛だったが、表情が豊かなうえ、落ち着いた低音ボイスが素敵だとホステスの間で評判となった。また、シェフという職業柄、食べ歩きが趣味で、どうしても肥満に繋がってしまうため、日々筋トレで体を鍛え、引き締まった肉体をキープしている。髪型とは関係ないが、そんなストイックさも魅力的だった。
結果、シェフの男性客は20代のホステスから猛アタックされ、結婚に至った。彼が薄毛にコンプレックスをいだいていたかは不明だが、「あるがままの自分を堂々とさらけ出す」「肉体を鍛える」男性は、女性から好意を持たれる一要因になることを大いに実感した。
◆値切る男性客
最後は「モテない男性の言動」だ。夜のクラブにおいて困ってしまうお客様のひとつに「値切る」ことが挙げられる。東京出張のたびに来店する関西の健康機器メーカーのお客様(50代)には、毎回1万円ほど値切り交渉をされ困惑してしまった。
彼は決してお金がないわけではない。アフターでは食事代やタクシー代をくれるため、「値切ってもらえる特別扱い」に満足しているのだ。
関西では値切り交渉が当たり前かもしれないが、こと東京のクラブにおいてはご法度。予算がある場合、あらかじめ「今日は〇万円以内でよろしく」などと言ってもらえれば、店側はそれ以上の金額にならないよう配慮するので、覚えておいてほしい。
◆横柄な態度は言語道断
値切りと並んで嫌われるのが、感情的になるお客様だ。特に大声で怒鳴り、怒りをぶちまける姿は見苦しい。
筆者のバースデーでご来店した会社社長(60代)は、店が混雑して、黒服が「席が空くまで隣接するバーでお待ちいただけるようご案内します。お飲み物の料金は当店が持ちますので」と丁重に詫びたところ、「こっちは時間を作ってわざわざ来てやったんだ。待たせるとはどういうことだ!」と怒声を発して強引に入店すると、なんと店の中央の床にドカッと座りこんだ。
皆があぜんとする中、その社長は、「席が空くまで、ここで待たせてもらう」と店内中に聞こえるように叫び、仏頂面で腕組みをする始末。普段は温厚だが、その日はやや酒が入っていたこともあり、とんでもない醜態をさらしてしまった。
それを見た常連客の一人が「お祝いもしたし、僕、そろそろ帰ります」と席を空けてくれたため、トラブルには至らなかったが、以来その社長の評判はガタ落ち。「怒った時こそ本性が出る。あの人は危険人物」と、ホステスが席に付きたがらくなった。
女性は恐怖を感じるものには近寄らない。「俺は金を払っている客だ」と横柄な振る舞いは、まわりまわって自分の首を絞めることになる。
いかがだっただろうか。モテない服装、髪形、言動について綴らせていただいた。筆者もそれらを反面教師として、日々、気を付けて暮らしたいと肝に銘じている。
文/蒼井凜花
【蒼井凜花】
元CAの作家。日系CA、オスカープロモーション所属のモデル、六本木のクラブママを経て、2010年に作家デビュー。TVやラジオ、YouTubeでも活動中。
◆不潔、または個性的すぎる服装
まずは服装。筆者が働いていたクラブでは、基本的にスーツ系の男性客が多い。IT関連や自由業のお客様はラフなファッションが珍しくないが、モテない男性に共通するのは「不潔・個性的すぎる」服装だろうか。
本人の爪が伸びすぎていたり、メガネが脂ぎっていたり、襟もとがフケでいっぱいだったりすると、女性はそれだけで近づきたくない。
また、「ファッションはその人の内面を映すもの」と認識しているため、あまりにも奇抜で個性の強いファッションは、「この人、クセが強いのかしら?」という先入観を持ってしまう。
第一印象は半年先まで続くと言われている。清潔感は言うまでもないが、頑張りすぎて個性的すぎるファッションは、時に女性との関係の妨げになることを意識してはいかがだろう。
◆「ラフすぎる格好」もNG
とはいえ、あまりにもラフすぎるファッションは、店側が入店拒否をする場合もある。もちろんお店によって異なるが、筆者が働いていたクラブでは、ラフすぎるファッションで来店された場合、入店をお断りしていた。以前、IT関係のお客様がクルージングパーティーの帰りに来店してくれたことがあったのだが、なんと足元がビーチサンダルだったのだ。これは完全にNG。
というのも、クラブに来るお客様は「品格や高級感」を大事にする方が大半だ。この空間に「マナーのない客」がいては、それだけで気分を害されるお客様がいらっしゃることも事実。「この店はビーチサンダルの客を入れるのか」と不快に思うお客様を守るためにも、ビーチサンダルでの入店はお断りしている。「大金を持っているからといって好き勝手できるわけではない」領域もあることを知ってほしい。
◆モテない男性に共通している髪型
次は髪型だ。基本的に本人に似合っていて、清潔感があれば問題ない。ただ、困ってしまうのは服装同様「不自然に頑張っていたり、個性が強すぎる」ヘアスタイルだ。
例えば中年のビジネスマンが髪を金髪にしていたらどうだろう。芸能人などは例外だが、あまりに個性が強すぎるヘアスタイルは、女性も敬遠してしまう。
むろん、何らかのポリシーがあって、髪を染めているのは構わない。ヘアをきっかけに話が膨らんでいく場合もあるので、自身を客観的に見てみることが必要だろう。
◆薄毛は“ありのまま”が好印象に
また、薄毛を必死に隠している男性客も“痛い印象”が強い。反対に、薄毛をそのまま受け入れて堂々としている男性は好感が持てる。
とある中華料理店のシェフをするお客様(45歳バツイチ独身)が来店した時のこと。彼はかなりの薄毛だったが、表情が豊かなうえ、落ち着いた低音ボイスが素敵だとホステスの間で評判となった。また、シェフという職業柄、食べ歩きが趣味で、どうしても肥満に繋がってしまうため、日々筋トレで体を鍛え、引き締まった肉体をキープしている。髪型とは関係ないが、そんなストイックさも魅力的だった。
結果、シェフの男性客は20代のホステスから猛アタックされ、結婚に至った。彼が薄毛にコンプレックスをいだいていたかは不明だが、「あるがままの自分を堂々とさらけ出す」「肉体を鍛える」男性は、女性から好意を持たれる一要因になることを大いに実感した。
◆値切る男性客
最後は「モテない男性の言動」だ。夜のクラブにおいて困ってしまうお客様のひとつに「値切る」ことが挙げられる。東京出張のたびに来店する関西の健康機器メーカーのお客様(50代)には、毎回1万円ほど値切り交渉をされ困惑してしまった。
彼は決してお金がないわけではない。アフターでは食事代やタクシー代をくれるため、「値切ってもらえる特別扱い」に満足しているのだ。
関西では値切り交渉が当たり前かもしれないが、こと東京のクラブにおいてはご法度。予算がある場合、あらかじめ「今日は〇万円以内でよろしく」などと言ってもらえれば、店側はそれ以上の金額にならないよう配慮するので、覚えておいてほしい。
◆横柄な態度は言語道断
値切りと並んで嫌われるのが、感情的になるお客様だ。特に大声で怒鳴り、怒りをぶちまける姿は見苦しい。
筆者のバースデーでご来店した会社社長(60代)は、店が混雑して、黒服が「席が空くまで隣接するバーでお待ちいただけるようご案内します。お飲み物の料金は当店が持ちますので」と丁重に詫びたところ、「こっちは時間を作ってわざわざ来てやったんだ。待たせるとはどういうことだ!」と怒声を発して強引に入店すると、なんと店の中央の床にドカッと座りこんだ。
皆があぜんとする中、その社長は、「席が空くまで、ここで待たせてもらう」と店内中に聞こえるように叫び、仏頂面で腕組みをする始末。普段は温厚だが、その日はやや酒が入っていたこともあり、とんでもない醜態をさらしてしまった。
それを見た常連客の一人が「お祝いもしたし、僕、そろそろ帰ります」と席を空けてくれたため、トラブルには至らなかったが、以来その社長の評判はガタ落ち。「怒った時こそ本性が出る。あの人は危険人物」と、ホステスが席に付きたがらくなった。
女性は恐怖を感じるものには近寄らない。「俺は金を払っている客だ」と横柄な振る舞いは、まわりまわって自分の首を絞めることになる。
いかがだっただろうか。モテない服装、髪形、言動について綴らせていただいた。筆者もそれらを反面教師として、日々、気を付けて暮らしたいと肝に銘じている。
文/蒼井凜花
【蒼井凜花】
元CAの作家。日系CA、オスカープロモーション所属のモデル、六本木のクラブママを経て、2010年に作家デビュー。TVやラジオ、YouTubeでも活動中。