もし、一人で飲んでいるときに女性から「この後どうですか?」と誘われたら、あなたはどうするだろうか? 誰もが羨むようなオイシイ話に聞こえるが、オイシイ話には裏があることも多い。今回は、そんな女性の誘惑にハマり、思わぬトラブルに巻き込まれた男性の体験談を紹介しよう。
◆「オイシイ話」には裏がある?
大阪市在住の永井さん(仮名・32歳)の趣味は一人で飲み歩くこと。
「バーで見知らぬ人と仲良くなって話したり、カラオケで歌ったりするのが好きです。20代の頃から、店のジャンルを問わず、ダーツバー、スナック、ゲイバーにも一人で行っていました」
その日も、いつものように仕事を終えた後、居酒屋で食事をしていた。その後は気ままに歩いて、適当な店に入るのが彼のお決まりだった。
「その日は一軒目の居酒屋で店主に勧められるままに日本酒を飲んでしまいました。そのため、いつもより酔ってしまって、少し気が大きくなっていたんです。普段は行かないような繁華街の奥の方まで歩いていったんです」
それは大阪市内の雑多な繁華街で、飲み屋の看板がいくつも並んでいた。普段ならあまり行かない場所では、じっくりと店を選ぶという永井さんだが、その日は勢いのまま、とあるバーに入ったという。
◆見知らぬ女性が隣の席に
「2階にあるその店の扉を開けると、男女2人の店員がいました。話を聞くと、さまざまなセクシュアリティの人たちが集まるミックスバーだと説明されました。ミックスバーに来るのは初めてでしたが、新規のお客さんも多いようで、男性も女性も訪れるとのことだったので安心しました」
初めてのミックスバーにテンションが上がった永井さん。しばらく店員と和気あいあいと飲んでいたところ、1人の女性が店に入ってきた。
「背が高いモデルのような美女が突然、入ってきたんです。店員の反応からして、新規のお客さんのようでした。すると突然、彼女が私の隣に座ったんです。少し酔っている様子でしたが、僕も酔っていたのでノリで乾杯することになりました」
◆「2軒目行きませんか?」
隣に座った美人と一緒に飲むことになった永井さん。しばらくして2人はすっかり意気投合。すると突然、美女から「この後、2軒目行きませんか?」と誘われたという。
「予期しない誘いに、思わず舞い上がってしまいました。その後、2人で店を後にしましたが、どちらもかなり酔っていました。彼女も足元がおぼつかない様子で、『酔っちゃったから、ちょっと休んでいかない……?』と言ってきたんです」
一瞬、躊躇ったが酔った勢いもあり、永井さんは、この誘いにすぐ飛び乗ってしまった。そして、2人は少し歩いたところにあるラブホテルに入ったという。
「ホテルに入ると、彼女がいきなり覆いかぶさってきたんです。僕は、彼女に身を委ねてしまい……酔っていたので、その後の記憶はまったくありません」
◆忽然と姿を消した彼女、ベッドの脇にはワンピース
翌朝、永井さんが目を覚ますと、彼女の姿はなく、ベッドの脇には彼女が着ていたワンピースだけが置かれていた。「シャワーでも浴びているのだろうか?」と思って部屋中を探したものの、どこにも彼女の姿は見当たらない。
すぐにフロントに電話をかけると、「お連れの女性は先にお帰りになりました」と告げられた。「そんなはずはない」と思った永井さんが部屋の様子を確認すると、驚愕の事実に気づいた。
「なんと、僕の着ていた服と財布が丸ごとなくなっていたんです。その時、初めて盗まれたと気付きました……。しかも、ラブホテルの精算はまだ済んでいませんでした。財布を盗まれたせいでクレジットカードもない。フロントに事情を話したところ、『どなたか知り合いに連絡してお金を持ってきてもらえませんか?』という無情な言葉が返ってきましたね……」
◆財布を盗まれたことよりも気がかりなのは…
結局、永井さんは近くに住んでいる後輩に助けを求め、お金を借りることになった。帰り道、永井さんはまさか女性の服で帰ったのだろうか?
「いえ、さすがに後輩に頼んで服を借り、持ってきてもらいました。その後、その足で警察に行き、被害届を出すと同時に、彼女が着ていたワンピースも証拠として提出しましたが、まだ見つかっていません。服をもっていかれた理由について、警察には『おそらく、追ってこられるのを避けるためだったのでは?』と言われました」
よくある盗みの手口だったのだろうと振り返る永井さん。これだけでも落ち込む出来事だが、実は永井さんには財布を盗まれたことよりも気がかりな点があると言う。
「あのワンピース、女性用だったけど、サイズが大きかったんですよね……。酔っていたので記憶が曖昧ですが、そういえば、ベッドの上で彼女は服を脱いだものの、あまりよく身体を見ていないんです。もしかすると彼女は……財布を盗まれた以上に恐怖です……」
真相は依然として不明のままだ。しかし、この一件以来、永井さんはオイシイ話には決して乗らないと心に決めているそうだ。
<取材・文/結城>
―[ラブホの珍エピソード]―
◆「オイシイ話」には裏がある?
大阪市在住の永井さん(仮名・32歳)の趣味は一人で飲み歩くこと。
「バーで見知らぬ人と仲良くなって話したり、カラオケで歌ったりするのが好きです。20代の頃から、店のジャンルを問わず、ダーツバー、スナック、ゲイバーにも一人で行っていました」
その日も、いつものように仕事を終えた後、居酒屋で食事をしていた。その後は気ままに歩いて、適当な店に入るのが彼のお決まりだった。
「その日は一軒目の居酒屋で店主に勧められるままに日本酒を飲んでしまいました。そのため、いつもより酔ってしまって、少し気が大きくなっていたんです。普段は行かないような繁華街の奥の方まで歩いていったんです」
それは大阪市内の雑多な繁華街で、飲み屋の看板がいくつも並んでいた。普段ならあまり行かない場所では、じっくりと店を選ぶという永井さんだが、その日は勢いのまま、とあるバーに入ったという。
◆見知らぬ女性が隣の席に
「2階にあるその店の扉を開けると、男女2人の店員がいました。話を聞くと、さまざまなセクシュアリティの人たちが集まるミックスバーだと説明されました。ミックスバーに来るのは初めてでしたが、新規のお客さんも多いようで、男性も女性も訪れるとのことだったので安心しました」
初めてのミックスバーにテンションが上がった永井さん。しばらく店員と和気あいあいと飲んでいたところ、1人の女性が店に入ってきた。
「背が高いモデルのような美女が突然、入ってきたんです。店員の反応からして、新規のお客さんのようでした。すると突然、彼女が私の隣に座ったんです。少し酔っている様子でしたが、僕も酔っていたのでノリで乾杯することになりました」
◆「2軒目行きませんか?」
隣に座った美人と一緒に飲むことになった永井さん。しばらくして2人はすっかり意気投合。すると突然、美女から「この後、2軒目行きませんか?」と誘われたという。
「予期しない誘いに、思わず舞い上がってしまいました。その後、2人で店を後にしましたが、どちらもかなり酔っていました。彼女も足元がおぼつかない様子で、『酔っちゃったから、ちょっと休んでいかない……?』と言ってきたんです」
一瞬、躊躇ったが酔った勢いもあり、永井さんは、この誘いにすぐ飛び乗ってしまった。そして、2人は少し歩いたところにあるラブホテルに入ったという。
「ホテルに入ると、彼女がいきなり覆いかぶさってきたんです。僕は、彼女に身を委ねてしまい……酔っていたので、その後の記憶はまったくありません」
◆忽然と姿を消した彼女、ベッドの脇にはワンピース
翌朝、永井さんが目を覚ますと、彼女の姿はなく、ベッドの脇には彼女が着ていたワンピースだけが置かれていた。「シャワーでも浴びているのだろうか?」と思って部屋中を探したものの、どこにも彼女の姿は見当たらない。
すぐにフロントに電話をかけると、「お連れの女性は先にお帰りになりました」と告げられた。「そんなはずはない」と思った永井さんが部屋の様子を確認すると、驚愕の事実に気づいた。
「なんと、僕の着ていた服と財布が丸ごとなくなっていたんです。その時、初めて盗まれたと気付きました……。しかも、ラブホテルの精算はまだ済んでいませんでした。財布を盗まれたせいでクレジットカードもない。フロントに事情を話したところ、『どなたか知り合いに連絡してお金を持ってきてもらえませんか?』という無情な言葉が返ってきましたね……」
◆財布を盗まれたことよりも気がかりなのは…
結局、永井さんは近くに住んでいる後輩に助けを求め、お金を借りることになった。帰り道、永井さんはまさか女性の服で帰ったのだろうか?
「いえ、さすがに後輩に頼んで服を借り、持ってきてもらいました。その後、その足で警察に行き、被害届を出すと同時に、彼女が着ていたワンピースも証拠として提出しましたが、まだ見つかっていません。服をもっていかれた理由について、警察には『おそらく、追ってこられるのを避けるためだったのでは?』と言われました」
よくある盗みの手口だったのだろうと振り返る永井さん。これだけでも落ち込む出来事だが、実は永井さんには財布を盗まれたことよりも気がかりな点があると言う。
「あのワンピース、女性用だったけど、サイズが大きかったんですよね……。酔っていたので記憶が曖昧ですが、そういえば、ベッドの上で彼女は服を脱いだものの、あまりよく身体を見ていないんです。もしかすると彼女は……財布を盗まれた以上に恐怖です……」
真相は依然として不明のままだ。しかし、この一件以来、永井さんはオイシイ話には決して乗らないと心に決めているそうだ。
<取材・文/結城>
―[ラブホの珍エピソード]―