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無印良品、秋の新作「ユニクロ、GUと比べても圧倒的」「何年も愛用できる逸品」全型チェックして判明した“最高コスパの10アイテム”

日刊SPA! 2024年11月6日 8時54分

―[メンズファッションバイヤーMB]―

 メンズファッションバイヤー&ブロガーのMBです。洋服の買いつけの傍ら、「男のおしゃれ」についても執筆しています。連載第504回をよろしくお願いします。
◆無印良品「これさえ見ておけば大丈夫!」

 今回は無印良品秋のマストバイ10選!

 無印は今季からMUJI Laboが展開されていたり型数が増えています。何を買えばいいかわからない……迷ってる人も多いはず。

 そこで今回は「これさえ見ておけば大丈夫!」といった10個をピックアップしてお届け! 秋服に迷ってる人必見です!

◆ユニクロ、GU、ZARAなどと比べても圧倒的
・紳士 カシミヤ混チェスターコート 2万9900円

 今季からリブランディングしたMUJI Labo。代官山にフラッグショップが立ち上がり、ラインアップも完全リモデル。ディレクター制も終わり、まるで別物として再スタートとなりましたが……これが大当たり!

 およそ2倍程度の価格するブランドと比較しても見劣りしないレベルのクオリティで、アパレル関係者が震え上がるレベル。カシミアウールの素材をたっぷり使ったロングコートで2万9900円で出されちゃ商売あがったりですよ。

 しかも、このコート、MAX MARAなどでよく見られるリバー仕立て。裏地がなく(両面表地)、縫製が目立たなくなり、軽くエアリーなシルエットが作れるこの仕立て方法は手間と工賃がかかることで知られており、量販店はほとんど手が出せないもの。原材料だけでなく、こうしたコートそのものの仕立ても一級品となっているのです。

 もちろん無印で2万9900円は高い……ですが、5万~6万円クラスのコートと比べても耐えられるレベルで、服好きが見れば、むしろ「安い!」と思うでしょう。現在、展開されているユニクロ、GU、ZARAなどファストブランドと比べても圧倒的にトップの神クオリティなのも100%間違いありません。

 デザインはゆったりとさせた今風シルエットですが、原材料の高級感があり、子供っぽくならない。すでに黒は完売、メルカリなどでは転売なども行われているよう。でも、実はおすすめは今年らしいブラウンカラー。今ならまだ在庫あります。

◆本格的なモードブランドが好きな人でも納得の出来
・紳士 カシミヤ混ジャケット 2万4900円

 カシミヤ混チェスターコートと同じ素材で作られているジャケット。カジュアル用のジャケットでゆったりめのシルエットとなっています。裏地のないリバー仕立ての高級仕様で重厚な素材ながらエアリーな着心地が楽しめるのがポイント。

 素材の説得力が半端なく、無印と言われても信じる人はいないでしょう。

 3ボタンのデザインや縮絨風の起毛感あるカシミア素材がギャルソンあたりの雰囲気を持っており、本格的なモードブランドが好きな人でも納得の出来。ボタン類など細かなディティールを見ても隙がなく完成度の高い仕上がりになっています。

 合わせるパンツはデニムやチノなどでもいいですが、できれば後述する同素材スラックスで合わせるといいでしょう。簡単にそれっぽくまとまります。

◆誰でもストレスなく合わせやすいスマートなワイドテーパード
・紳士 カシミヤ混タックパンツ 1万2900円

 というわけで、こちらがカシミア混シリーズのスラックス。ワイドテーパードの形で着用感はラクですが、裾に向けてすっきり細く仕上げており、スマートな印象。レングスはジャスト丈になっており、裾上げせずとも購入時からすぐに使える仕様です。

 高級感のある素材と美しく、誰でもストレスなく合わせやすいスマートなワイドテーパード。値段もこちらはジャケットやコートと比べてひときわ安く、1万2900円。

 隙のないアイテムですが、難点をあえて一つ上げるなら少しだけシワが気になりやすいところ。スラックスなのでしょうがないですが、昨今のノンアイロンに慣れた人だといちいちスチーマーなどをかけるのが手間に感じるでしょう。

 ただ、高級素材はこうしたケアが必要となるもの。できれば大事にスチーマーをかけて使っていただきたいですね。ポリエステルなどの安い素材はケアが必要ないけれど、風合いがイマイチ、シルクやカシミヤやウールなどは特別な加工がない限りケアが必要です。でも、ケアが必要だからこそ美しい風合いが楽しめるわけで……高級品の宿命ですね。

 というわけで、ケア性のみ気になる人もいるでしょうが、それ以外は完璧すぎる大傑作です。

◆ヴィンテージテイストなのにたしかな高級感
・紳士 木の実から作ったカポック混コーデュロイジャケット 7990円

 起毛感をつけてまるでベロアのような風合いに仕上がっているコーデュロイジャケット。カポックという聞き慣れない素材を使っていますが、これが着心地抜群。中空糸構造となってるため軽量で楽チン。

 見た目はヴィンテージさながらの重厚な印象なのですが、着用すると見た目に反してジャージのように軽い。デニムやコーデュロイなどこうしたヘヴィー素材は着心地が難点でしたが、無印はカポック素材など原材料の工夫で解決しています。

 デザインも古着にありがちなカバーオールを再現しており本格的。後述するパンツと合わせればワーク調のセットアップが完成します。単に古着風のカバーオールなら清潔感もないし、上手に合わせないとおしゃれ感も薄いものですが……こちらはベロアのような光沢があるからこそラグジュアリーに見える。

 ヴィンテージテイストなのに高級感があり、しかも着心地も軽いと完璧! これで7990円ならマストバイでしょ。

◆シルエットはヨーロッパ風のきれいなもの
・紳士 木の実から作ったカポック混コーデュロイワイドパンツ 4990円

・紳士 木の実から作ったカポック混デニムワイドパンツ 4990円

 こちら2つとも同じアイテムの素材違いなので丸ごとまとめておすすめ。

 コーデュロイ素材とデニム素材……どちらもヘヴィーなヴィンテージテイストになっていますが、着用するとシルエットはストンと落ち感のあるきれいなものとなっています。

 こちら「デニムパンツ」といっても実はスラックスのパターンになっているのですね。リーバイスなどのデニムのパターンは通常足にフィットするようなものとなっています。太ももや膝のあたりなど生地が体に当たりやすい構造になっており、だからこそシワやアタリ、ヒゲなどが生まれやすいのです。

 しかし、こちらはスラックスのパターン。スラックスはシワができないように作るのが基本なのでウエストはゆったり膝もあたりにくいようにして、それでいて細くすっきり見えるように裾にかけてテーパードをさせるのが普通です。スラックスのシワが出ないパターンで作られているからこそ、スッキリときれいな大人っぽいイメージになる。

 デニム・コーデュロイとヴィンテージテイストですが、着用するとシルエットはヨーロッパ風のきれいなもの。このハイブリッド感がとてもおしゃれ。「普通のデニムなのになんかおしゃれ!」そんな驚きを与えてくれるでしょう。

◆着用すると魅力が伝わるシャツ
・紳士 起毛ツイルレギュラーカラーシャツ 5990円

 こちらもMUJI Laboからおすすめ。

 起毛をかけて温かみをつけたツイル素材コットン。起毛コットンのシャツはユニクロでもGUでも展開されてますが、どれもシワが入りやすく薄手のペラペラ素材でどうにも安っぽく感じてしまいます。

 ところがこの無印のツイルシャツは、ボディはシワが入るけど襟の芯材を固く設定しており、クリーンな印象になっています。顔まわりの重要ポイントである襟部分のみシワなくきれいに見せているため、大人で清潔感ある印象を保てる。

 ヴィンテージテイストのシワが入った起毛シャツなどはトレンドですが、「ヴィンテージテイスト」はどうしても清潔感が作りにくい。その意味でヴィンテージと清潔感、どちらもバランスがとれた傑作です。

 無地でシンプルなデザインなのでともするとスルーしがちですが、着用すると魅力が伝わるアイテム。ぜひ袖を通してみてください。

◆大切に使えば何年も愛用できる逸品
・紳士 自然のまんまの色 ヤククルーネックセーター 1万2900円

 カシミヤと匹敵する高級素材ヤク。単価が高すぎてビジネスにハマりにくいため、現在ファストファッションなど量販店で扱うのはおよそ無印くらいのものです。

 そんなヤクをなんと無染色で展開しているのがこちら、無染色とは言葉通り染める工程をしないこと。ヤクそのものの色で生地にしているわけです。

 ただ、どのヤクもこれができるわけではなく、汚れや痛みの少ない上質なヤク素材を選んでこないと、もちろん不可能。なので、無印の使っているヤクがどれだけ高級品かの証拠となっているわけですね。

 染色をしていないヤクの毛は美しいベージュカラー。もちろん整理加工で整えることはしていますが、染めを行わずここまできれいなベージュカラーが出せるのは驚きですよね。

 1万2900円と高額ですが、保温性も高く、起毛していても味として認識されるため、大切に使えば何年も愛用できる逸品です。変に安いニットを3000円程度で毎年買うくらいならこうした上質なものを何年も愛用する方が粋な大人だと思いませんか?

◆シーズン問わず使える長生きするアイテム
・男女兼用 スムースジャージー長袖プルオーバー 3990円

 平均繊維長の長い上質なコットン素材を使ったジャージープルオーバー。生地に起毛をかけておりタッチ感はまるでカシミア。ふんわりとした素材感と光沢のある風合いは誰がどう見ても3990円には見えません。

 ただ、こちらはあくまでカットソーなので、秋冬だけでなく、春夏にも着用可能。シーズン問わず使える長生きするアイテムとなっています。

 デザインは肌着から着想しているであろうゆったりと首元が開いたもの。ルーズな印象でステッチワークも肌着風になっており、セクシーさを感じさせます。

 もちろん上質な素材感や凝ったシルエットのおかげで本当の肌着には見えませんが、肌着のような色気を纏った大人なカットソー。プリントなどで味付けしているガキっぽいデザインカットソーと明らかな差がある上質なアイテム。これ一枚でもインナーに使っても映えますよー!

◆レザーシューズながら歩き心地も抜群
・紳士 疲れにくい 撥水起毛チロリアン 8990円

・紳士 疲れにくい 革の端材を再利用した チロリアン 8990円

 こちらは流行のチロリアンシューズ。ワイドでもスリムでもパンツのシルエット問わず合わせやすい形です。

 フォルムは細いけれど、トゥ部分に少しボリュームがあるため、カジュアルともきれい目とも取れる万能な顔つきに。無印ではリサイクルレザーを採用した表革のタイプとスエードレザー風タイプの2ラインナップで出しています。

 リサイクルレザーとは革の端材を砕いてシート状に再生する技術。一般的ななめし工程とは違うので本革ではありますが、「リサイクルレザー」などと表記することが多いです。もちろん合皮ではないので風合いのよさがしっかりあり、光沢も感じられるし、経年変化もあります。

 歩きやすいスニーカーソールになっており、レザーシューズながら歩き心地に優れているのも嬉しい。何よりこの見た目で8990円は激安です。

◆スニーカー卒業生におすすめの一足
・紳士 疲れにくい 革の端材を再利用した ローファー 8990円

 昨シーズンから人気のローファー。ストリートトレンドが収束しつつある現在、スニーカーブームも徐々に沈静化が進んでいます。そんな中、スニーカーのカウンターとして流行しているのが革靴。

 ただし、革靴もフォーマルなものではなく「スニーカーライクな簡易靴」が人気。スニーカーヘッズたちが取り入れやすいプラットフォーム型やソールに一癖あるものが支持されています。

 無印のこちらも「アッパーはローファーなんだけど、ソールはスニーカー」というハイブリッドなデザインに仕上げてあり、まさにスニーカー卒業生におすすめしやすいものとなっています。

 歩きやすくて、着脱も楽ちんだけど、アッパーはオーセンティックなローファーデザインでかっちりとした大人なイメージ。おしゃれをしたいけど実用性もほしい、なんてお父さん世代にもおすすめです。

 以上、無印のマストバイ10選お届けしました!

【MB】
ファッションバイヤー。最新刊『MBの偏愛ブランド図鑑』のほか、『最速でおしゃれに見せる方法 』『最速でおしゃれに見せる方法』『幸服論――人生は服で簡単に変えられる』など関連書籍が累計200万部を突破。ブログ「Knower Mag現役メンズバイヤーが伝えるオシャレになる方法」、ユーチューブ「MBチャンネル」も話題に。年間の被服費は1000万円超! (Twitterアカウント:@MBKnowerMag)

―[メンズファッションバイヤーMB]―

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