2024年、反響の大きかった記事からジャンル別にトップ10を発表。今回は「ラブホ珍事件」部門、元従業員などに取材した数々のエピソードから第9位の記事はこちら!(集計期間は2024年1月~10月まで。初公開2024年2月4日 記事は取材時の状況) * * *
ラブホテルを利用するのは、恋人同士や夫婦に限らない。不倫や浮気、肉体関係のみという人もいる。鈴本紗名さん(20代・仮名)は、大学生時代に深夜のラブホで清掃業務のアルバイトをしていたが、そこで「知りたくもなかった現実を知ってしまった」とか。いったい、何があったのか?
◆ラブホでバイト中の唯一の楽しみ
清掃で入った部屋のベッドやバスルームが排泄物まみれになっていたことや、プレイの一貫なのか廊下で裸の男女に遭遇してしまったことなど、珍ハプニングも多かったというが「あの事件さえなければ、楽しかったんですけどね」と苦笑いする。
「深夜で時給が良くて、スッピンでも働ける。従業員も年配の人が多かったので、バイトの前後でお茶をしたり飲みに行ったりなどの煩わしい付き合いがないのも良かったですね」
紗名さんの業務内容は、基本的には客が使い終わった部屋の掃除のみ。唯一の楽しみは、「監視カメラのモニターでコトを終えたカップルを眺めること」だったという。
◆防犯カメラに見覚えのある男性が…
バイトを始めて3ヶ月が経った頃、監視カメラに見覚えのある人物が……。
「元彼でした。もう別れていたし、未練もなかったからいいけど、できれば見たくなかったですね」
それから監視カメラを見ると、たびたび元彼が映っていることがあったという。
「モニターに張り付いていたわけではないけど、1ヶ月の間に3回も元彼を見てしまって“気持ち悪いなぁ”と思っていました。ついうっかり『うわぁ』という声が漏れてしまったときに、スタッフのおばさんが『知り合い?』と声をかけてきたんですよね。
ただ、元彼なんて恥ずかしくて言えないから『同じ大学の人かも……』と答えると、おばさんが笑いながら『すごいヘビーユーザーだよ』と教えてくれたんです」
なんと元彼は、多いときは週3回も利用していたんだとか。
「あまりに来るから『出張ホストとかそういう人だと思ってたよ、大学生なんだね。若いからお盛んだね〜』と感心していて、本当に元彼って言わなくてよかった〜と思いました」
◆元彼といっしょにいる女性の正体
その後も元彼がかなりの頻度で利用しているのを確認していた紗名さん。「バッティングだけはしたくない」と気をつけていたそうだが、案の定、最悪の事態が訪れた。
「忙しい週末の夜中にある部屋の清掃をして、管理室に向かっているときに、聞き覚えのある声が正面から聞こえてきたんです。そう……元彼が女とイチャイチャしながらやってきたんです」
紗名さんは帽子をかぶり顔には大きなマスクをつけていたそうだが、万が一のことを考えて、非常階段がある隅っこに身を隠したそうだ。
「これから楽しむ人が、いちいち清掃の人なんて気にしていないとわかりつつも、ラブホでバイトしてるなんて絶対知られたくないと思って。ただ、元彼がどんな女を連れているのか気になったんです。それで、こっそり覗き見してみると……。
一緒にいる女が、なんと私の親友だったんですよ。それも幼稚園の頃からの幼馴染で。元彼と私が付き合っていたときも、別れたときも、すべてを知っている親友が、目の前で元彼と腕を組んで歩いている。一瞬、時が止まった感じがしましたね(笑)」
◆知りたくもなかった現実
呆然と立ちすくんでいたが、ハッとして仕事に戻った紗名さん。「他人の空似という可能性もあるだろう」と、2人がチェックアウトするのを待った。
「泊まりだったら諦めていましたが、ショートタイムだったので。元彼はどうでもよくて、本当に親友だったのか、どうしても確かめたくて。モニターにかじりついていたのですが、どこからどう見ても親友で……。その日は複雑な気持ちで眠れませんでした」
紗名さんは、その後もアルバイトを続けたそうだが、「親友と5回、それ以外の女性とも10回以上利用しているのを見ました」と当時を振り返る。
「いろんな女とラブホに来ている元彼もクズですが、親友に『いま彼氏いる?』『カラダの関係の人とかいないよね?』と聞いても『いない』と答えるばかりで。『私に何か隠し事はない?』と聞きましたが、『あるわけない!』と言われてしまいました。男も女も怖いですよ、本当に。知りたくなかったことを知ってしまった」
親友に嘘をつかれたことに大きなショックを受けた。これ以上は2人の姿を見たくないと思い、ラブホのバイトを辞めて、親友とも距離を置いた。この事件の後は、しばらく人間不信になってしまったそうだ。
<取材・文/吉沢さりぃ>
【吉沢さりぃ】
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X(旧Twitter):@sally_y0720
ラブホテルを利用するのは、恋人同士や夫婦に限らない。不倫や浮気、肉体関係のみという人もいる。鈴本紗名さん(20代・仮名)は、大学生時代に深夜のラブホで清掃業務のアルバイトをしていたが、そこで「知りたくもなかった現実を知ってしまった」とか。いったい、何があったのか?
◆ラブホでバイト中の唯一の楽しみ
清掃で入った部屋のベッドやバスルームが排泄物まみれになっていたことや、プレイの一貫なのか廊下で裸の男女に遭遇してしまったことなど、珍ハプニングも多かったというが「あの事件さえなければ、楽しかったんですけどね」と苦笑いする。
「深夜で時給が良くて、スッピンでも働ける。従業員も年配の人が多かったので、バイトの前後でお茶をしたり飲みに行ったりなどの煩わしい付き合いがないのも良かったですね」
紗名さんの業務内容は、基本的には客が使い終わった部屋の掃除のみ。唯一の楽しみは、「監視カメラのモニターでコトを終えたカップルを眺めること」だったという。
◆防犯カメラに見覚えのある男性が…
バイトを始めて3ヶ月が経った頃、監視カメラに見覚えのある人物が……。
「元彼でした。もう別れていたし、未練もなかったからいいけど、できれば見たくなかったですね」
それから監視カメラを見ると、たびたび元彼が映っていることがあったという。
「モニターに張り付いていたわけではないけど、1ヶ月の間に3回も元彼を見てしまって“気持ち悪いなぁ”と思っていました。ついうっかり『うわぁ』という声が漏れてしまったときに、スタッフのおばさんが『知り合い?』と声をかけてきたんですよね。
ただ、元彼なんて恥ずかしくて言えないから『同じ大学の人かも……』と答えると、おばさんが笑いながら『すごいヘビーユーザーだよ』と教えてくれたんです」
なんと元彼は、多いときは週3回も利用していたんだとか。
「あまりに来るから『出張ホストとかそういう人だと思ってたよ、大学生なんだね。若いからお盛んだね〜』と感心していて、本当に元彼って言わなくてよかった〜と思いました」
◆元彼といっしょにいる女性の正体
その後も元彼がかなりの頻度で利用しているのを確認していた紗名さん。「バッティングだけはしたくない」と気をつけていたそうだが、案の定、最悪の事態が訪れた。
「忙しい週末の夜中にある部屋の清掃をして、管理室に向かっているときに、聞き覚えのある声が正面から聞こえてきたんです。そう……元彼が女とイチャイチャしながらやってきたんです」
紗名さんは帽子をかぶり顔には大きなマスクをつけていたそうだが、万が一のことを考えて、非常階段がある隅っこに身を隠したそうだ。
「これから楽しむ人が、いちいち清掃の人なんて気にしていないとわかりつつも、ラブホでバイトしてるなんて絶対知られたくないと思って。ただ、元彼がどんな女を連れているのか気になったんです。それで、こっそり覗き見してみると……。
一緒にいる女が、なんと私の親友だったんですよ。それも幼稚園の頃からの幼馴染で。元彼と私が付き合っていたときも、別れたときも、すべてを知っている親友が、目の前で元彼と腕を組んで歩いている。一瞬、時が止まった感じがしましたね(笑)」
◆知りたくもなかった現実
呆然と立ちすくんでいたが、ハッとして仕事に戻った紗名さん。「他人の空似という可能性もあるだろう」と、2人がチェックアウトするのを待った。
「泊まりだったら諦めていましたが、ショートタイムだったので。元彼はどうでもよくて、本当に親友だったのか、どうしても確かめたくて。モニターにかじりついていたのですが、どこからどう見ても親友で……。その日は複雑な気持ちで眠れませんでした」
紗名さんは、その後もアルバイトを続けたそうだが、「親友と5回、それ以外の女性とも10回以上利用しているのを見ました」と当時を振り返る。
「いろんな女とラブホに来ている元彼もクズですが、親友に『いま彼氏いる?』『カラダの関係の人とかいないよね?』と聞いても『いない』と答えるばかりで。『私に何か隠し事はない?』と聞きましたが、『あるわけない!』と言われてしまいました。男も女も怖いですよ、本当に。知りたくなかったことを知ってしまった」
親友に嘘をつかれたことに大きなショックを受けた。これ以上は2人の姿を見たくないと思い、ラブホのバイトを辞めて、親友とも距離を置いた。この事件の後は、しばらく人間不信になってしまったそうだ。
<取材・文/吉沢さりぃ>
【吉沢さりぃ】
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X(旧Twitter):@sally_y0720