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ラブホ清掃員が見た客室の“地獄絵図”。風呂場のドアを開けると「“事件”だと思った」――仰天ニュース傑作選

日刊SPA! 2024年12月4日 15時44分

2024年、反響の大きかった記事からジャンル別にトップ10を発表。今回は「ラブホ珍事件」部門、元従業員などに取材した数々のエピソードから第7位の記事はこちら!(集計期間は2024年1月~10月まで。初公開2024年6月28日 記事は取材時の状況) *  *  *

 さまざまな事情を抱えた人たちが利用するラブホテル。一般的には、ドキドキ、ワクワクしながら、ときにはソワソワと向かう場所だ。

 実家がラブホ街にあり、学生時代はラブホで清掃員のアルバイトをしていた前田裕子さん(仮名・20代)。今回は、驚いた“性癖のもつれ”や“ラブホのゴミ問題”について教えてくれた。

◆“地獄絵図”に思わず悲鳴

 前田さんがラブホで働いていたころ、たまに珍客たちに遭遇することがあった。

「決して男女の“痴情のもつれ”ではないんです。どちらかと言えば“性癖のもつれ”といいますか……」

「元気に働くぞ」と意気込んで、先輩といっしょに使用後の部屋のドアを開けた前田さん。すると先輩が「何かが違うね……」と言い放ったそうだ。何のことか分からず、むしろ「部屋がキレイに使用されていてラッキー」と思ったのだという。

 前田さんが風呂場、先輩がベッドの清掃を担当することになった。前田さんはドアを開け、先輩は布団をめくると……。2人ほぼ同時に叫んだ。

「ギャーー!(前田さん)」
「やっぱりか!(先輩)」

 浴室は血まみれで、シーツにはおびただしい量の血が付着していた。まさに地獄絵図。“事件”だと思ったそうで、「オーナー呼びますか?」と慌てる前田さんに対し、先輩は冷静に「大丈夫! 事件じゃないから! 性癖だから!」と言う。

 前田さんはフリーズ……。初めての出来事で半泣き状態のまま、血を含めた清掃を終わらせたそうだ。シーツの下に敷かれた防水シートのおかげで、マットレスは無事だった。

◆従業員から「神客」といわれる性癖

「先輩に詳しく聞くと、血が好きなカップルがいるらしいんです」

 その後、事務所内でもその話題で盛り上がった。定期的に来る客にとって、前田さんたち清掃員が“この惨状を見て片づけるところまでが性癖”に含まれているのだという。すると、ある先輩が、「多分、2~3組はいるわよね」と話し始め、前田さんは唖然とした。

 また、ほかにも“性癖がもつれた”常連のカップルがいたと、前田さんは明かしてくれた。それが“露出好き”だ。とはいえ、“露出好き”はどうやら「神客」に分類されるらしい。

「先輩たちはみんな、『露出好きは実害がないし、部屋も汚さないからいい』と言っていました。『廊下で遭遇して、こっちが悲鳴なんてあげちゃったときには、かなりうれしそうよねぇ』とも。性癖ってすごいと知った出来事でした」

◆ラブホで出るゴミの中身

「ラブホってさ、どんなゴミ出るの?」

 前田さんは、一般的なホテルでバイトをしていた友人に、こう聞かれたことがあったという。

「そう言われて、改めて考えてみたんです」と語る前田さん。多いのは“可燃ゴミ”で、これはファミリー層が多い友人のバイト先と同じだった。そして、毎日、専門業者に大量のゴミを引き取りに来てもらっていたことも同様だ。

 しかし、ラブホが専門業者に依頼するのには別の理由があった。

◆避妊具を狙った“ゴミあさり”

「当時、“ゴミあさり”が横行していたんです。マニアックな趣味というか、性癖なんですが、変わった人がいたからなんです」

 ラブホでは、たいてい枕元にあるゴミ箱に使用済みの避妊具が捨てられている。前田さんは、不燃物の有無だけを確認して、ゴミ箱にセットしたビニール袋ごと捨てていた。前田さんにとって、清掃のなかでもっとも嫌いな業務だったという。

「マニアさんが狙っているのは、そういうゴミなんですよ。ゴミ置き場に行くと、知らないおじさんがガサガサと、ニヤニヤしながらゴミをあさっているんですから」

 不審に思い声をかけた先輩に対して、「大丈夫です、お構いなく」と言い去ったとも聞き、恐怖心を抱いた。近隣のラブホにも出没していたため、回収業者に入ってもらうことになったということだ。

 また、友人から「1番困ったゴミは何か」と尋ねられたことがあるそうで、前田さんの答えは「使用済みの妊娠検査薬」だった。

「困ったというよりは、印象に残っていて。先輩曰く、これもよく発見されるらしいです」

 さすがに結果は見られなかったと振り返る。思わず“検査すんの早すぎだろ?”とひとりツッコミを入れながら清掃していたそうだ。

<取材・文/資産もとお>

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