先日、セクシー女優の葉月美音さんが“既婚者”であることを公表して大きな話題を呼んだ。
葉月さんは、元グラビアアイドルである。今でこそグラドルからセクシー女優への転身は珍しくもないが、以前は珍しかった。今回は改めてその道のりを振り返っていきたい。
◆グラドルよりも「君をもっと売れる場所がある」
美音さんにセクシー女優に転身した経緯を聞くと「事務所の社長に紹介されました!」と、あっけらかんと笑う。そして「グラドルになるつもりが、いつの間にかセクシー女優にされちゃった!っていう子は当時多かったと思います」と続ける。
美音さんは渋谷109の前でスカウトされ、最初に所属したのは誰もが知る事務所だった。だが、その事務所はすぐ潰れてしまい、別のグラビア系の事務所の門を叩いた。
「そこの社長と面接したら『うちの子とキャラが被っているからなぁ』と言われました。それで『君をもっと売れる場所があるよ』って、別の方を紹介されたんです」
そして六本木の高層ビルに連れて行かれ、美音さんは「え、すっごい大手?」と大きな胸を弾ませた。
「そこがセクシー女優系の事務所で、『君はアジア圏で売れるよ。外タレ(海外タレント)にならない?』と口説かれました」
◆セクシー女優になることに抵抗はなかった
すぐには具体的な動きはなく、2週間に1度の打ち合わせで未来のビジョンについて語られたそうだ。美音さんは「温められているというか、大切にされているんだな」と感じたようだ。
「焦りとかは特になかったです。半年くらい経って、だんだんと事務所のスタッフを紹介されて、毎週お茶したり、いま考えれば『(セクシー女優になるべく)固められてるなぁ』ってわかりますけどね(笑)。
いざ、『セクシー女優として頑張らないか?』って打診されて、『私もそっちのほうがいいかも』って思ったんですね。だから、騙されたとかはないですね。事務所のスタッフも全員優しかったし、本当に良くしてくれました。それに、冷静に考えたら、グラドルよりもセクシー女優のほうが寿命が長そうだなって。もともとAVはよく見ていて好きだったし、抵抗はありませんでしたね」
◆デビュー後に“名前”で後悔「当初は病みました」
そして“単体”のセクシー女優としてデビューが決まった。ただ、「当初は病みました」と振り返る。
「本名に近い名前でグラドルとしてDVDも出していたから、その経歴を残したかったっていうのもあったんですが、それに近い名前でデビューしてしまって、自分でも『AV堕ちしてしまった』と思ってしまって。20代前半だったんですが『私はテレビに出たかったのに、なんてことをしてしまったんだ』と、すごくネガティブになってしまったんです。
やっぱり親バレもしたくないし、自分で決断したことなのにすごく怖くなってしまって。それで『どうしても改名して、心機一転やり直したい』と事務所に相談して、今の葉月美音になりました」
改名する際に、苗字の葉月は暦(8月)から、名前の美音は「歌がうまいから美しい音でみおんってどう?」と事務所の人が提案してくれたんだとか。
「有名な占い師さんに見てもらって、『この名前なら仕事が長続きする大器晩成だよ』って。その人はたくさんの有名女優の名前をつけた人なんです。本名に近い名前から改名したことで、ようやく“もう一人の自分を演じている”として、心のバランスが取れるようになりました」
◆“親バレ”しているけれど…
結局、親バレはしてしまったようだが、美音さんの母親は「知っているのに何も触れてこないから逆に怖い」と苦笑する。
「私の凡ミスで、掲載誌(掲載された雑誌)の送り先を実家にしてしまっていたんですね(笑)。いつ知ったのかはわからないんですが、とにかく知ってはいるんですよ。でも、その件については何も言ってきません」
両親は実際どう思っているのか……。なんと、美音さんが某番組に出演した際は母親と祖母がインタビューに答えていたそうだ。
「インタビューで『娘さんがセクシー女優をしていることについてどう思いますか?』という質問を受けて。お母さんは、それでも『娘の人生だから』って。ただ、『本音を言えば普通のOLさんになって欲しかった』って答えていましたね。設定上では、何回もOLをやっているんですけど(笑)」
そんな母親も今回の葉月さんの結婚をとても喜んでくれたそうで「やっと親孝行ができた」と微笑む。
「いい意味で結婚した実感がないんですよね。結婚する前に旦那さんに『セクシー女優の仕事は辞めなきゃダメ?』と聞いたら『仕事だから別に』と寛容な返事でした。別に私が養っているわけではないけど、旦那さんも芸人さんだからかな?
実は、旦那さんのご両親には私がセクシー女優だということは内緒なんです」
いちおう、「芸能系の仕事をしている」ということだけは説明しているようで「バレたらバレたときに考える」と話す。
「芸名の問題で病んだときもあったけど、私はこの仕事が大好きなので、できるだけ長く続けていけたらなって思ってます」
美音さんは「早く本物の人妻女優として新作が出したい!」とやる気満々だった。
<取材・文/吉沢さりぃ、撮影/長谷英史>
【吉沢さりぃ】
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X(旧Twitter):@sally_y0720
―[葉月美音]―
葉月さんは、元グラビアアイドルである。今でこそグラドルからセクシー女優への転身は珍しくもないが、以前は珍しかった。今回は改めてその道のりを振り返っていきたい。
◆グラドルよりも「君をもっと売れる場所がある」
美音さんにセクシー女優に転身した経緯を聞くと「事務所の社長に紹介されました!」と、あっけらかんと笑う。そして「グラドルになるつもりが、いつの間にかセクシー女優にされちゃった!っていう子は当時多かったと思います」と続ける。
美音さんは渋谷109の前でスカウトされ、最初に所属したのは誰もが知る事務所だった。だが、その事務所はすぐ潰れてしまい、別のグラビア系の事務所の門を叩いた。
「そこの社長と面接したら『うちの子とキャラが被っているからなぁ』と言われました。それで『君をもっと売れる場所があるよ』って、別の方を紹介されたんです」
そして六本木の高層ビルに連れて行かれ、美音さんは「え、すっごい大手?」と大きな胸を弾ませた。
「そこがセクシー女優系の事務所で、『君はアジア圏で売れるよ。外タレ(海外タレント)にならない?』と口説かれました」
◆セクシー女優になることに抵抗はなかった
すぐには具体的な動きはなく、2週間に1度の打ち合わせで未来のビジョンについて語られたそうだ。美音さんは「温められているというか、大切にされているんだな」と感じたようだ。
「焦りとかは特になかったです。半年くらい経って、だんだんと事務所のスタッフを紹介されて、毎週お茶したり、いま考えれば『(セクシー女優になるべく)固められてるなぁ』ってわかりますけどね(笑)。
いざ、『セクシー女優として頑張らないか?』って打診されて、『私もそっちのほうがいいかも』って思ったんですね。だから、騙されたとかはないですね。事務所のスタッフも全員優しかったし、本当に良くしてくれました。それに、冷静に考えたら、グラドルよりもセクシー女優のほうが寿命が長そうだなって。もともとAVはよく見ていて好きだったし、抵抗はありませんでしたね」
◆デビュー後に“名前”で後悔「当初は病みました」
そして“単体”のセクシー女優としてデビューが決まった。ただ、「当初は病みました」と振り返る。
「本名に近い名前でグラドルとしてDVDも出していたから、その経歴を残したかったっていうのもあったんですが、それに近い名前でデビューしてしまって、自分でも『AV堕ちしてしまった』と思ってしまって。20代前半だったんですが『私はテレビに出たかったのに、なんてことをしてしまったんだ』と、すごくネガティブになってしまったんです。
やっぱり親バレもしたくないし、自分で決断したことなのにすごく怖くなってしまって。それで『どうしても改名して、心機一転やり直したい』と事務所に相談して、今の葉月美音になりました」
改名する際に、苗字の葉月は暦(8月)から、名前の美音は「歌がうまいから美しい音でみおんってどう?」と事務所の人が提案してくれたんだとか。
「有名な占い師さんに見てもらって、『この名前なら仕事が長続きする大器晩成だよ』って。その人はたくさんの有名女優の名前をつけた人なんです。本名に近い名前から改名したことで、ようやく“もう一人の自分を演じている”として、心のバランスが取れるようになりました」
◆“親バレ”しているけれど…
結局、親バレはしてしまったようだが、美音さんの母親は「知っているのに何も触れてこないから逆に怖い」と苦笑する。
「私の凡ミスで、掲載誌(掲載された雑誌)の送り先を実家にしてしまっていたんですね(笑)。いつ知ったのかはわからないんですが、とにかく知ってはいるんですよ。でも、その件については何も言ってきません」
両親は実際どう思っているのか……。なんと、美音さんが某番組に出演した際は母親と祖母がインタビューに答えていたそうだ。
「インタビューで『娘さんがセクシー女優をしていることについてどう思いますか?』という質問を受けて。お母さんは、それでも『娘の人生だから』って。ただ、『本音を言えば普通のOLさんになって欲しかった』って答えていましたね。設定上では、何回もOLをやっているんですけど(笑)」
そんな母親も今回の葉月さんの結婚をとても喜んでくれたそうで「やっと親孝行ができた」と微笑む。
「いい意味で結婚した実感がないんですよね。結婚する前に旦那さんに『セクシー女優の仕事は辞めなきゃダメ?』と聞いたら『仕事だから別に』と寛容な返事でした。別に私が養っているわけではないけど、旦那さんも芸人さんだからかな?
実は、旦那さんのご両親には私がセクシー女優だということは内緒なんです」
いちおう、「芸能系の仕事をしている」ということだけは説明しているようで「バレたらバレたときに考える」と話す。
「芸名の問題で病んだときもあったけど、私はこの仕事が大好きなので、できるだけ長く続けていけたらなって思ってます」
美音さんは「早く本物の人妻女優として新作が出したい!」とやる気満々だった。
<取材・文/吉沢さりぃ、撮影/長谷英史>
【吉沢さりぃ】
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X(旧Twitter):@sally_y0720
―[葉月美音]―