さまざまな事情を抱えた人たちが利用するラブホテル。一般的には、ドキドキ、ワクワクしながら、ときにはソワソワと向かう場所だ。
そこでの出来事はなかなか他人には言えないものだが、今回は元ラブホ従業員の2人の“秘密のエピソード”を紹介する。
◆ラブホに“選挙カー”で現れる客
吉川紅さん(仮名・40代)は、ラブホに訪れた意外な人物について話してくれた。吉川さんが勤めていたラブホは、スタッフと客が顔を合わせるフロント式で、身だしなみや言葉遣いには特に注意が必要だったそうだ。
「ラブホの利用客にはカップルだけでなく、公にできない関係の人たちも少なくありません。私の勤務先は駅近の便利な場所にあったので、仕事帰りに立ち寄るサラリーマンも多かったですね」
そんな中でも印象に残ったのは、とある地方議員の来店だったという。
「議員さんがラブホに現れたのは、なんと“選挙カー”だったんです。車には目立つ装飾があって、書かれていた名前を調べればすぐに分かりました」
選挙カーは目立つものの、本人は人目を避けたかったのか、目立たないようにしていたのだが、隠しきれていなかったそうだ。
「選挙活動中の忙しい時期に、どうしてもラブホを利用する必要があったんでしょうね」
◆毎朝ラブホに来店する議員、その意外な行動とは…
その議員は、毎日朝一番にラブホに現れ、1時間ほど滞在してからすぐに去っていくという行動パターンだったそうだ。
「一緒にいたのは毎回同じ人でした。髪をきちんとまとめたスーツ姿の女性で、おそらく彼の選挙活動をサポートしている人物だったと思います」
ラブホに選挙カーで来ることが非常に珍しかったため、吉川さんたちスタッフには強烈に印象づいたのだとか。
「この議員さんの行動が特別だったのは、ラブホの利用は“選挙活動中”だけだったことです。それ以外の時期に、彼を見かけたことはありませんでした」
吉川さんは選挙期間中になると、今でもその2人を思い出すという。
「現在も政治活動を続けている人です。選挙カーでラブホに来ることはもうないだろうと、個人的には思いたいですね」
◆客が残していく“さまざまな形跡”
「私は、10代後半から20代前半にかけて荒れた生活を送っていました」
藤崎真美さん(仮名・40代)は、仕事を探しても長続きせず、あちこちを転々とする中で、ラブホの清掃業務を見つけたそうだ。
「地元にあった少し古びたラブホだったのですが、設備が不十分で、掃除の仕事も決して楽ではありませんでした」
客室には人が利用した後の“さまざまな形跡”があったという。
「特に布団が汚れていることが多かったですね。ローションや水分が付着していることは日常茶飯事でしたが、その清掃を割り切ってこなしていました。
とはいえ、目を背けたくなるような状態のときは、心の中で『これは仕事だ』と自己暗示をかけながらやるしかありませんでした」
◆清掃中の“密かな楽しみ”に罪悪感も…
日々の疲れと不快感が積み重なっていくことに、徐々に耐えられなくなっていた藤崎さんだったが、“密かな楽しみ”のおかげで乗り切ることができたという。
「この仕事が続けられたのは、清掃中の自分なりの楽しみがあったからです。2部屋だけ特別に、“大人のおもちゃ”が用意されていたんです。大人のおもちゃが盗まれることもありましたが、その都度、新しいものが補充されていました。
仕事としては決してよくないのですが、清掃の合間に“それ”をこっそり試してみることが、私にとっての小さな楽しみとなっていました」
しかし、その後は「“自分は何をしているのだろう”と自己嫌悪に陥り、猛烈に後悔することが多かった」ようだ。
最終的には、ラブホの仕事が嫌になってしまい、辞めることになったという。
<取材・文/資産もとお>
―[ラブホの珍エピソード]―
そこでの出来事はなかなか他人には言えないものだが、今回は元ラブホ従業員の2人の“秘密のエピソード”を紹介する。
◆ラブホに“選挙カー”で現れる客
吉川紅さん(仮名・40代)は、ラブホに訪れた意外な人物について話してくれた。吉川さんが勤めていたラブホは、スタッフと客が顔を合わせるフロント式で、身だしなみや言葉遣いには特に注意が必要だったそうだ。
「ラブホの利用客にはカップルだけでなく、公にできない関係の人たちも少なくありません。私の勤務先は駅近の便利な場所にあったので、仕事帰りに立ち寄るサラリーマンも多かったですね」
そんな中でも印象に残ったのは、とある地方議員の来店だったという。
「議員さんがラブホに現れたのは、なんと“選挙カー”だったんです。車には目立つ装飾があって、書かれていた名前を調べればすぐに分かりました」
選挙カーは目立つものの、本人は人目を避けたかったのか、目立たないようにしていたのだが、隠しきれていなかったそうだ。
「選挙活動中の忙しい時期に、どうしてもラブホを利用する必要があったんでしょうね」
◆毎朝ラブホに来店する議員、その意外な行動とは…
その議員は、毎日朝一番にラブホに現れ、1時間ほど滞在してからすぐに去っていくという行動パターンだったそうだ。
「一緒にいたのは毎回同じ人でした。髪をきちんとまとめたスーツ姿の女性で、おそらく彼の選挙活動をサポートしている人物だったと思います」
ラブホに選挙カーで来ることが非常に珍しかったため、吉川さんたちスタッフには強烈に印象づいたのだとか。
「この議員さんの行動が特別だったのは、ラブホの利用は“選挙活動中”だけだったことです。それ以外の時期に、彼を見かけたことはありませんでした」
吉川さんは選挙期間中になると、今でもその2人を思い出すという。
「現在も政治活動を続けている人です。選挙カーでラブホに来ることはもうないだろうと、個人的には思いたいですね」
◆客が残していく“さまざまな形跡”
「私は、10代後半から20代前半にかけて荒れた生活を送っていました」
藤崎真美さん(仮名・40代)は、仕事を探しても長続きせず、あちこちを転々とする中で、ラブホの清掃業務を見つけたそうだ。
「地元にあった少し古びたラブホだったのですが、設備が不十分で、掃除の仕事も決して楽ではありませんでした」
客室には人が利用した後の“さまざまな形跡”があったという。
「特に布団が汚れていることが多かったですね。ローションや水分が付着していることは日常茶飯事でしたが、その清掃を割り切ってこなしていました。
とはいえ、目を背けたくなるような状態のときは、心の中で『これは仕事だ』と自己暗示をかけながらやるしかありませんでした」
◆清掃中の“密かな楽しみ”に罪悪感も…
日々の疲れと不快感が積み重なっていくことに、徐々に耐えられなくなっていた藤崎さんだったが、“密かな楽しみ”のおかげで乗り切ることができたという。
「この仕事が続けられたのは、清掃中の自分なりの楽しみがあったからです。2部屋だけ特別に、“大人のおもちゃ”が用意されていたんです。大人のおもちゃが盗まれることもありましたが、その都度、新しいものが補充されていました。
仕事としては決してよくないのですが、清掃の合間に“それ”をこっそり試してみることが、私にとっての小さな楽しみとなっていました」
しかし、その後は「“自分は何をしているのだろう”と自己嫌悪に陥り、猛烈に後悔することが多かった」ようだ。
最終的には、ラブホの仕事が嫌になってしまい、辞めることになったという。
<取材・文/資産もとお>
―[ラブホの珍エピソード]―