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上司を「仕事できないクズ」呼ばわり…“怒られると取り乱す”同僚のせいで、散々な評価を受けた女性社員の嘆き

日刊SPA! 2025年1月14日 15時52分

 悩める友人の相談にはできるだけ乗ってあげたいと思うもの。だが、時にまずい立場に追い込まれてしまうこともあるようで……。設備会社に勤務する松田芹奈さん(仮名・31歳)は、ひとりの同僚との仲を深めた結果、ほかの社員との関係が悪化した経験があるという。
◆似た境遇の女性社員と仲良くなるも…

「前職が不動産の営業だったんですが、営業特有の数字に対するプレッシャーに耐えられず、今の事務の仕事に転職した形でした。そうして転職した先の会社で出会った同僚の話です」

 その同僚を仮に水谷さんとするが、水谷さんも松田さんと同じような経歴を辿っていた。

「新卒で入った会社で人間関係がうまくいかなくて転職したそうでした。お互いに似た境遇だったのと、入社時期も近かったこともあって、すぐに仲良くなりました。ふたりで飲みに行っては、会社や仕事の愚痴を言い合う仲になったんです」

 水谷さんは、会社のある男性社員に対する愚痴をよくこぼしていた。

「現場で管理の仕事をしている中年男性がいて、私たちに出す指示が曖昧なものばかりで、どうすれば良いのかわからないのに、すぐに怒るんです。水谷さんはまだ仕事に慣れていないうちに何度も怒られていて、それでよく相談に乗っていたんですが……」

◆ふいに濡れ衣を着せられてしまう羽目に…

 ある日、社内にいた松田さんのもとに相談にやってきた水谷さんは、いつもと様子が違っていた。

「目をハンカチで押さえながらやってきて……泣いていました。話を聞いてみると、例の男性社員に、『お前みたいな仕事ができない奴はやめろ』と言われたらしくて。話しているうちに水谷さんの口調がだんだんと荒くなって、ブチ切れモードに変わっていったんです。ついには『あいつ、日本語もまともに話せないクセになんで偉そうなの?』と大声で罵倒しはじめて……」

 周囲には、水谷さんが怒りの矛先を向ける男性社員の同期もいた。このままではまずいと思ったが……。

「水谷さんは『松田さんが言っていた通り、あいつほんとに仕事できないクズだよね!』と言ってしまったんです。取り乱した様子の水谷さんにみんなが注目しているなかだったので、周りから刺すような視線を向けられて、めちゃくちゃ居づらかったです……」

◆厄介者の相方扱いされたせいで、散々な評価を受けることに…

 どうも水谷さんは、感情が昂ると周囲のことが見えなくなるタイプらしく、その後もたびたび困ることがあったという。

「飲み会の席で水谷さんがちょっと間違ったことを言い、それを男性社員に強めにツッコまれた時があったんですが、酔っていたこともあってそこでも爆発してしまったんです。『なんでそんなこと言うんですか? パワハラですよね? 会社に報告しますから』と本気で詰め寄ってしまい……当事者である男性社員も周囲もドン引きしていました」

 水谷さんは普段は優しく明るい性格なのだが、感情的に昂ると手に負えなくなってしまう。最悪だったのはこんなケースだった……。

「ある日、水谷さんが『ねえ、聞いてよ!』と怒った様子でやってきたんです。聞いてみると、部長と行った評価面談の話でした。例の男性社員を批判した件をとがめられたらしくて、その愚痴を語り出したんです。やばいと思って、水谷さんを連れて移動しようとしたんですが、『あんな仕事できないクズを評価してるなんて、部長のマネジメント能力終わってるよ!』と大声で言ってしまったんです」

 近くの席には部長と懇意にしている課長の姿もあった。

「部長のマネジメント能力を疑う話は、実はふたりで以前から愚痴っていたことだったんです。水谷さんはそのことも話してしまい……。うわーと思いましたが手遅れで……課長に『いい加減にしろ!』と怒鳴られました」

 その後行われた評価面談で、松田さんは必死に自分の仕事ぶりをアピールした。だが奮闘虚しく、その期の評価は過去最低だったという。

<TEXT/和泉太郎>

【和泉太郎】
込み入った話や怖い体験談を収集しているサラリーマンライター。趣味はドキュメンタリー番組を観ることと仏像フィギュア集め

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