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ユニクロのセルフレジって何がどうなってるの…「ギズモード・ジャパン」が身近なテクノロジーの疑問に明朗回答

日刊SPA! 2025年2月4日 8時48分

 ふだん家で使っているものや街などで利用しているものにも最新技術が駆使されているものがたくさんある。
 普通に「便利だな」「これ、すごいな」と思って使っているが、いざ、どのようなしくみなのかと考えると「うーん?」となってしまうものばかり。

 日本最大のテクノロジー情報サイト、ギズモード・ジャパンは、「未来への水先案内人」をスローガンに、ウェブサイトの記事やSNS、動画といったコンテンツを制作。日々新しいテクノロジー情報やプロダクトのニュースを発信し、2月4日には書籍『ギズモード・ジャパンのテック教室』を発売する集団です。

 彼らに、知っていると人に話したくなるIHクッキングヒーターと、最強のセルフレジについて聞いた。

(本記事は、『ギズモード・ジャパンのテック教室』より一部を抜粋し、再編集しています)

◆IHクッキングヒーターは触っても熱くないのはどうして?

 火が出なくて安心、お手入れも簡単!と人気のIHクッキングヒーター。

 実は手を置いても熱くないと知っていただろうか? IH対応の鍋やフライパンはちゃんと温まるのに、なぜヒーター自体は熱くならないんだろうか?

「これにはIHの原理が関係しています。

 IHは日本語で『電磁誘導加熱』、その名が示しめすように『電気』と『磁場』が加熱に関係しています。

 IHクッキングヒーターのガラスプレートの下にはコイルが埋め込まれていて、コイルに電気を流すと磁石のような磁場が発生。

 磁場はガラスプレートを通り抜けて鍋底へ伝わります。

 鍋底に伝わった磁場は、金属の中で『渦電流』というぐるぐる渦を巻く電気の流れに変わります。

 金属は電気をよく流しますが、流さないぞ!とふんばる『抵抗』もあって、この流す力と流すまいとする抵抗とが押し合うことで『熱』が生まれているのです。

 この電流の抵抗から発生する熱は『ジュール熱(抵抗熱)』と呼ばれます。

 ジュール熱は、鍋底の金属で発生するので、IH自体は熱くならないというわけ。

 とはいえ、鍋の熱がガラスプレートへ伝わるので、お料理後は熱くなっています。

 触るとやけどしちゃうので、実験はしないでくださいね!」(以下、すべてギズモード・ジャパン)

◆電気抵抗が熱を発生させる「ジュール熱(抵抗熱)」って?

 IHヒーターのしくみはわかったが、抵抗から熱が発生するのはなぜなのだろうか?

 さらに詳しく解説してもらった。

「金属などの電気を通す物質(導体)に電気を流すと、そのなかで『電子』が移動を始めます。移動する電子は、移動を妨げる原子や分子などの『抵抗』にぶつかりながら移動するので、このときの衝突エネルギーが『熱』に変わっているのです」

◆ユニクロのセルフレジはバーコードをスキャンしていないのに、どうして商品がわかるの?

 コンビニでもスーパーでも、いまは当たり前の存在となっているセルフレジ。

 自分で商品のバーコードをリーダーで読み取るタイプが主流ですが、実は最強といえるセルフレジがユニクロにあることを知っているだろうか?

 商品を入れたカゴを指定の場所に置くだけで、まとめて支払額を表示してくれる!

 いったい、どのようなしくみなのだろうか?

 ここで使われているのはRFIDタグ。電波を使ってタグの情報を読み取ってくれる技術です。

 透けている状態のRFIDタグを見る機会があったら観察してみて! 周囲をぐるぐると回る線がアンテナとなっていて、セルフレジから出た電波をキャッチすると、タグ内部のチップに記録されている情報をセルフレジ側に送ってくれるんですね」

◆RFIDタグは、万引き対策にも役立っている!

 さらにRFIDタグは、万引き対策にもひと役買っているという。

「お金を払うとRFIDタグに『精算済み』の情報が記録され、出入口にある盗難防止ゲートからの出入りができるようになっています。

 いつ、どの商品がいくつ売れたかのデータ収集もカンタン。

 さらにはダンボール箱に入った状態の検品も、箱の外からRFIDリーダーをかざすだけで、チェックができちゃいます。

 人手不足な現場の悩みを解決してくれる技術でもあるんですよ」

◆わたしたちの日常を支える【RFID技術】

【RFID技術】は、さまざまな分野で利用されている

 そもそもRFID(Radio Frequency Identification)ってなに? 聞いたことないよ、という人も数多くいるかもしれない。しかしいまでは、あちこちで活用されているのだ。

 例えば、わたしたちが毎日利用するSuicaやPASMOなどの交通系ICカードもRFID。

 改札を通過する際に情報を読み取っている。

 また回転寿司のお皿や、図書館の本にもRFIDが貼られて管理されている。

 このようにわたしたちの身の回りに、たくさんの「RFID技術」が活躍しているのだ。

<文/ギズモード・ジャパン>

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