◇セ・リーグ 広島5-1ヤクルト(2024年6月26日 マツダ)
【佐々岡真司 視点】広島は初回の攻撃が効いた。秋山も、野間も追い込まれてから方向性を出した打撃で左前打。無死一塁では、結果はファウルでも初球からヒットエンドランも仕掛けた。無死一、三塁でも一塁走者を走らせ、久々の登板だった小川を揺さぶった。上本がうまく応え、先制したうえに再び一、三塁。内野は下がっていたので併殺打でも1点が入る。小園も比較的楽な気持ちで打つことができ、犠飛になった。
野間の左前打で三塁へ進んだ秋山の走塁がうまかった。秋山も、左翼のサンタナも互いに見える位置。二塁で止まるように少し緩めて油断を誘い、サンタナが逆モーションでの打球処理になった隙を突いて三塁を奪った。
九里は登板間隔が空いた影響か、序盤は変化球が多く、慎重だった。中盤の追加点で余裕が生まれてからは、腕が振れるようになった。開幕投手を任されて4連敗。周りの先発陣が白星を重ね、焦りはあったと思う。4連勝で勝敗が五分に戻ったことは、今後へ向かう気持ちの面でも大きい。(スポニチ本紙評論家)