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ソフトバンクは12球団ラストの20敗到達 柳町が適時打でオリ・古田島のプロ野球新記録を阻止

スポニチアネックス 2024年6月28日 6時1分

 ◇パ・リーグ ソフトバンク1-3オリックス(2024年6月27日 京セラD)

 ソフトバンクの柳町達外野手(27)が27日のオリックス戦(京セラドーム)でプロ野球新記録を阻止するタイムリーを放った。0―3の8回無死一塁、初登板から22試合連続無失点のプロ野球タイ記録だったルーキー・古田島成龍投手(24)から適時二塁打。チームはこの1点に終わり、連勝は4でストップしたものの、しぶとさを見せた。

 日焼けした甘いマスクの柳町が、すまし顔のまま二塁でしばしの間、余韻に浸った。

 「もう、思い切っていった結果。よかったと思いますし、久々にああいう打球が打てた」

 0―3の8回無死一塁、佐藤直の代打で登場。1ボールから2球目直球を振り抜くと打球は右中間フェンスを直撃する適時二塁打となった。マウンドは4番手のドラフト6位ルーキー・古田島。初登板から22試合連続無失点のプロ野球タイ記録をマークしていた。新記録のかかる23試合目で、柳町がファーストスイングで止めた。

 「いやー(記録は)知ってましたんで。僕が止めちゃったなーと」と白い歯を見せた。ベンチは8回に中継ぎ右腕が登板するとみて左の代打3人を用意。先陣を切った中村晃が右前打。柳町も流れを切らさなかった。

 慶大卒で19年のドラフト5位入団。大学時代に「ブルース・リーに似てる」と言われた経験から「燃えよ!ドラ5の柳町」と一部、話題になった。一方、古田島の名前「成龍」は母親が大ファンというジャッキー・チェンの漢字名が由来。世界的アクションスターの“対決”を制した形だが、2人の縁はこれだけにとどまらない。

 「本当に隣町、というか、まじで地元でびっくりしました。実家が近いんです」と柳町。26日に茨城県稲敷郡河内町出身の古田島から同じく稲敷市出身の柳町はあいさつを受けていた。プロ野球の先輩として“稲敷対決”でも貫禄を示した。

 5月28日に1軍昇格し、21試合で打率・348、11打点。左腕の宮城が先発だったこともあり、代打待機だったが、きっちり仕事を果たした。小久保監督も「集中力いうか、代打いこうと決めていたんで。まあね」と当然と言わんばかりだ。

 チームは連勝が4で止まって貯金も25に戻った。ただ、先発だけでなく、ここぞの柳町もあるぞを見せた。慶大の後輩である正木、広瀬もアピール中。「めちゃくちゃ頑張っているし負けたくないと、いつも思ってます。ああいう、思い切りいく打撃。今後もやっていきたい」。あの有名なせりふで言えば“考えるな、感じろ”だ。 (井上 満夫)

 ▼オリックス・古田島(デビューから23試合目で初失点し、プロ野球記録の更新はならず)いつか必ず取られるもの。内角のちょっと甘めの球を逃さず仕留めてくれてありがたいな、と。しかも(打った)柳町さんは茨城県出身の僕の少年時代からのスターなんで。

 《12球団で最後に20敗到達》ソフトバンクは12球団最後に20敗到達。68試合目での到達は2リーグ制以降、球団5番目の記録。最も遅かったのは南海時代の1965年、88試合目で8月14日の出来事だった。最も遅い日付で到達したのは51年の9月2日、86試合目。89年の福岡移転後では16年の73試合目に次ぐ、2番目の記録。

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