◇セ・リーグ 阪神8-1中日(2024年6月27日 甲子園)
【記者フリートーク】阪神・村上は佐藤輝の2軍降格が心に引っかかっていた。5月14日の中日戦で逆転負けにつながる失策。試合後にファーム行きを言い渡された。もし、残ったピンチを自分が抑えていれば…。勝敗も処遇も変わったのではと感じている。
「ミスをカバーしたい思いがあったし、無失点で切り抜けていたら、輝も違ったと思う。抑えたかった」
失策の後のマウンドでは「ごめん」「次、頼むわ」というやりとりがあったという。同学年で「輝も才木も、自分たちの学年は同級生会をいっぱい開きますよ」という気心が知れた仲。だから、佐藤輝の悔しさは村上以上であることは想像に難くなかった。
佐藤輝は7回の2点適時打の後、投手交代で一度、ベンチに引き揚げた際、村上のお尻をポンと叩いた。借りを一つ返したという合図だろう。村上が抑えて佐藤輝が打つ。そんな同期の絆が、この先も発揮されれば、虎は確実に強くなる。(阪神担当・倉世古 洋平)