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元十両・王輝が引退 海洋高から初の関取、新十両場所で15戦全敗…ケガに泣いた力士人生

スポニチアネックス 2024年6月28日 14時16分

 日本相撲協会は28日、元十両の王輝(28=錣山部屋)が引退届を提出し、受理したと発表した。夏場所は東三段目66枚目で5勝2敗の成績だった。

 新潟県関川村出身の王輝は、新潟・海洋高を中退して錣山部屋に入門し、13年名古屋場所で初土俵。そこから7年かけて20年秋場所で新十両昇進を果たした。小結・大の里(24=二所ノ関部屋)ら現在4人の関取が活躍している海洋高からは、王輝が関取第1号だった。

 新十両場所は、左上腕二頭筋断裂のケガの影響もあって15戦全敗。その後は幕下生活が続き、23年初場所直前の稽古中に今度は左膝脱臼の大ケガを負った。2度の手術を経て4場所連続全休し、同年秋場所で序二段から復帰。その場所は決定戦に敗れて優勝を逃したものの7戦全勝で再スタートを切り「やり残したことしかない。戻ってしっかり勝つことが恩返し」と関取復帰を誓っていた。

 関取在位1場所。十両での15戦全敗は2000年名古屋場所の星誕期以来20年ぶりの珍事として話題にもなった。関取として1場所皆勤したものの白星を挙げられなかった力士は王輝が史上初。しかし、ケガを押して15日間土俵に上がり続けた姿や、度重なるケガに苦しみながらも復活を目指す姿は多くのファンの心に刻まれた。

 ◇王輝 嘉助(おうき・かすけ)本名=小池一毅。1996年(平8)6月12日生まれ、新潟県関川村出身の28歳。3歳から相撲を始め、小4でわんぱく相撲全国大会準優勝。能生中3年時に全中3位。海洋高2年時に中退し、錣山部屋に入門。13年名古屋場所で初土俵。20年秋場所で新十両。その場所で左上腕二頭筋を断裂して15戦全敗に終わり、1場所で幕下に転落。23年初場所直前に左膝を脱臼。4場所連続全休が続き、同年秋場所で序二段から復帰した。関取在位1場所。最高位は東十両13枚目。通算成績231勝192敗34休。身長1メートル86、体重159キロ。

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