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阪神・野口 母が見つめる中で1軍デビュー 初安打お預けも積極的な打撃に岡田監督「誰が見てもええやろ」

スポニチアネックス 2024年6月30日 5時16分

 ◇セ・リーグ 阪神1-6ヤクルト(2024年6月29日 神宮)

 阪神・野口は確かな一歩を踏み出した。2年目での初昇格から2日目。前日の大雨から一転、初夏を感じさせる暑さが初舞台を照らした。5点劣勢の5回。代打で初打席に立った。

 「ストライクだけというか、自分が打てる球を打とうと思っていた。緊張もあったけど、落ち着いてプレーできた」

 カウント1―1から奥川の内角高めフォークが手に当たり、死球で初出塁。島田の四球で二塁へ進み、中野の中前適時打で生還し、初得点を記録した。

 「チームに貢献することは大事なので、良かった」

 待望のデビュー戦は1打席だけでは終わらなかった。投手の富田が3番の打順に入り、森下に代わる形で右翼に就いた。直後、頭上を越されたオスナのフェンス直撃の打球では深追いし過ぎず、「落ち着いてしっかりできた」と跳ね返りを素早く処理。単打にとどめた。

 計3打席に立ち、7回は初球を三ゴロ。9回にも初球を強振し、鋭く惜しい三直だった。今春は初抜てきの1軍キャンプを完走後に2軍へ合流。再び磨いてきた積極的なスイングは岡田監督の目に留まり、初安打が出なくても褒められた。

 「そら、誰が見てもええやろ。ストライクをあないして打てばええだけの話やから」

 長崎の実家から飛行機で駆けつけた母・和香子さん(51)はバックネット裏上段で観戦。「前進していると思います。今日の打席を見ていても、次につながっていくんじゃないかなというバッティングだった」と愛息の成長に目を細めた。

 「バッティングが一番のアピールポイント。守備でも、走塁でも、しっかり貢献できるように頑張りたい」

 次は初安打、そして初本塁打へ――。夢と希望をフルスイングに乗せてプロ野球人生が始まった。(杉原 瑠夏)

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