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ド軍 延長10回1死満塁で内野5人シフト 指揮官が執念采配でピンチ回避し今季最長3時間45分死闘制す

スポニチアネックス 2024年6月30日 11時53分

 ◇ナ・リーグ ドジャース14―7ジャイアンツ(2024年6月29日 サンフランシスコ)

 ドジャースの大谷翔平投手(29)が29日(日本時間30日)、敵地サンフランシスコでのジャイアンツ戦に「1番・DH」で先発出場。第2打席で球団歴代3位タイとなる6月12本目の本塁打となる26号ソロを放った。タイラー・グラスノー投手(30)が登板時は17試合で7発目で、3回5失点で降板した乱調のエース右腕を援護した。チームは延長10回に1死満塁で内野5人シフトを敷くなど、デーブ・ロバーツ監督(51)が執念の采配で同点止まりで切り抜けた。大谷は延長11回に申告敬遠で好機を拡大して大量7得点につなげ、今季最長3時間45分の死闘を制して勝利に貢献した。

 ドジャースは延長10回にロハスの適時打で勝ち越したが、その裏に同点とされ、なおも1死満塁のピンチ。しかし、ロバーツ監督が中堅のテイラーを一、二塁間に移動させて一、二塁間を3人で守る5人シフトを採用。ここで8番手ハドソンがピンチを切り抜けた。

 無死二塁でスタートする延長11回は、先頭の大谷が申告敬遠で歩かされたが、その後スミス、フリーマンの連打、テイラーの適時打などで7点を勝ち越した。

 ジャイアンツはこの日はブルペンデー。初回は左腕ミラーの前に空振り三振に倒れたが、右腕ハワードと対戦した第2打席で大谷のバットがさく裂した。1―1の3回1死走者なし。カウント1―2と追い込まれたが、6球目の甘く入ったスライダーを強振。打球速度109.7マイル(約176.5キロ)、35度の角度で中堅方向へ伸びた打球は412フィート(約125.5メートル)地点で弾んだ。日本選手初のスプラッシュヒットはならなかったが、これでメジャー通算197本塁打とし、節目の200本塁打まであと3。本塁打ペースはこれで自己最多を更新する50発ペースとなった。

 4―5で迎えた4回2死一、三塁の好機では四球を選んで好機を拡大。スミスの適時内野安打、フリーマンの押し出し四球で2点を奪って勝ち越しに成功した。しかし、ジャイアンツは5回に前日の試合でサヨナラ弾を放ったワイズリーが同点打を放って振り出しに戻していた。

 大谷は25、26日のホワイトソックス戦で、球団では初めてとなる敵地での2戦連続先頭打者本塁打を記録。28日のジャイアンツ戦ではメジャー史上4人目の3戦連続先頭打者本塁打に期待が集まったが、球審の微妙なストライク判定にも泣いて見逃し三振に倒れ、快挙達成はならなかった。それでも1安打を放って打率.322は両リーグトップをキープ。リーグトップを走る本塁打とともに順調に成績を伸ばしている。

 6月は2試合を残し打率.311、11本塁打、23打点で、6月は3度目、通算でも5度目の月間MVPが有力な情勢。これで最近12試合では9本目の一発を放った大谷に対し、デーブ・ロバーツ監督は試合前に「翔平は明らかに楽しい人で、それが彼の特徴。彼は規律正しく、それは予想通りだったが、彼がこんなにもコーチの指導を受けたがっているかは分かっていなかった。打つこと、走ること、私自身も彼といろいろなことを話した。素晴らしい才能を持ちながら、もっと上を目指したいという思いが強く、野球を愛している。とてもいいこと」とどん欲な姿勢を評価していた。

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