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広島・新井監督 惜敗の中で若手の進化感じる「少しずつでも成長しているな、と」 さあ首位固めの7月へ

スポニチアネックス 2024年7月1日 6時32分

 ◇セ・リーグ 広島2ー3巨人(2024年6月30日 東京D)

 広島・新井貴浩監督(47)が、30日の巨人戦(東京ドーム)で確かな手応えを得た。6回に坂倉将吾捕手(26)の右翼線二塁打などで反撃したものの一歩届かず、2―3で惜敗。それでも、積極的に起用する若手の成長を、今後への収穫と受け止めた。6月を13勝10敗で終了し、首位固めに入る7月戦線。阪神を本拠地マツダスタジアムで迎え撃つ2日から、再加速する。

 1点を追う9回、復帰したばかりの大勢に広島打線が食い下がった。1死から、代打・羽月のセーフティーバントが一塁内野安打となって出塁。野間、上本も四球を選んで2死満塁となり、真っ赤なファンは沸いた。

 「バントは考えていた。いいところに転がってくれた。最後のチャンスにつながったとしたら良かった」

 羽月が振り返る。盛り上がった最終回は最後、小園が捕邪飛に倒れて試合は終わった。それでも先発した宇草や矢野、石原は「H」ランプをともし、途中出場の羽月、大盛、救援登板した河野らも個々に役割を果たした。

 「あともう少しのところまでいって、惜しかったけどね。今日は若い選手が多く出て、それぞれが良いものを見せてくれたと思う。少しずつでも成長しているな…と感じる」

 新井監督は敗れても手応えを強調する。その指揮官が勝負を懸けたのが6回だった。野間と小園の安打で1死一、二塁とし、先発・菅野をマウンドから引きずり降ろすと、坂倉が2番手・高梨の内角直球を捉えて右翼線へ反撃の適時二塁打だ。

 「チャンスだし、初球から振ると決めた中でいいヒットになったと思う。“決め”をもって入り、いい感じで打てた。良かったです」

 宇草の代打・堂林が空振り三振し、なおも2死二、三塁で代打・二俣を告げると、巨人ベンチは船迫を投入。代打の代打・松山が申告敬遠された2死満塁で、石原が遊ゴロに倒れて好機はついえた。新井監督が説明する。

 「あそこは勝負だと思ったので(代打で)どんどんいった。負けはしたけど、いい戦いができていると思う」

 6月を13勝10敗で乗り切り2位・DeNAに3ゲーム差をつけての首位。「あと何試合残っていると思っているの?」と取り合わなかったものの、想像したか?の問いには「当然、それぐらいの力はあると思っている」と強調した。

 積極的に起用する若手の成長は、勝負どころの盛夏を勝ち切る上で必要不可欠。まずは本拠地で迎える7月最初のカード、阪神3連戦で好スタートを切る。 (江尾 卓也)

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