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ドジャース・大谷 26号!50発ペース 延長11回“歴史的猛打”も演出 申告敬遠から5連打で7点

スポニチアネックス 2024年7月1日 1時31分

 ◇ナ・リーグ ドジャース14―7ジャイアンツ(2024年6月29日 サンフランシスコ)

 俺たちをナメンナヨ!ドジャースの大谷翔平投手(29)が29日(日本時間30日)、ジャイアンツ戦に「1番・DH」で出場し、2試合ぶりの26号ソロを放った。6月は12本目で、驚異の年間50発ペース。無死二塁から始まるタイブレークの延長11回先頭では申告敬遠で歩かされたが、後続がつながり大量7得点を奪った。ド軍で延長戦の1イニング7点は1958年のロサンゼルス移転後初。大谷が演出した歴史的勝利だった。 

 激闘を制したからこその、やりとりだった。チーム今季最長の3時間45分を戦い終えたクラブハウス。大谷がロッカーで着替えていると、地元紙オレンジカウンティー・レジスターのドジャース担当ビル・プランケット記者から日本語で「ハヤク!モットハヤク!」とせかされた。

 大谷は「あ!?」と笑ったが、野球記者歴22年の同記者から冗談交じりに日本語で「ナメンナヨ!」と畳みかけられた。すると、いたずらっぽく笑いながら「Bad word.(悪い言葉だ)」と一蹴。最後に報道陣に「See you guys!(みんなまたね)」と英語であいさつし、帰路に就いた。

 俺をナメンナヨ!今の大谷が甘い球を見逃すはずがなかった。同点の3回。救援陣だけでつなぐ「ブルペンデー」の2番手右腕・ハワードの浮いたスライダーを強振した。35度の角度で高々と舞い上がった打球は放物線を描き、中堅フェンスを越える26号。ナ・リーグ本塁打王争いで2位のオズナ(ブレーブス)に5本差をつけるとともに、21年の自己最多46発を上回る年間50発ペースに乗せた。

 ド軍もナメンナヨ!延長11回は2試合連続の申告敬遠で歩かされたが、直後のスミスからの5連打などで大量7点を奪う大勝だった。18年MVPの遊撃手ベッツが負傷離脱中だが、大谷との勝負を避けても後続打者に実力者がそろうのが11年連続ポストシーズン進出中の名門の強さだ。

 7―7の10回1死満塁のピンチでは、中堅手を一、二塁間に移動させる内野手5人シフトを敷いた。「好んで使う戦略ではないが良いタイミングだった」とデーブ・ロバーツ監督。指揮官の執念采配も実を結んだ。

 申告敬遠を含めた2四球で8試合連続四球。その間は12個に達し、絶好調の大谷に対する警戒は一段と高まっている。残り1試合の6月は打率.309、12本塁打、24打点。通算5度目の月間MVP受賞が有力な情勢だ。

 メジャー通算500打点まであと1、通算200本塁打まであと3に迫った。前日に連続試合打点は球団記録の10でストップしたものの、2試合ぶりに打点をマーク。ロバーツ監督も「また記録が始まるね」と笑顔でさらなる期待を寄せた。(柳原 直之)

 ≪さあ月間MVPだ≫ドジャースは延長11回に7点を勝ち越して勝利。延長戦での7得点は1958年のロサンゼルス移転後は初めて。ブルックリン・ドジャース時代を含めると54年8月29日のブレーブス戦で延長11回に8点を奪って12―4で勝利して以来、70年ぶり。大谷はこれで6月12本塁打。球団の6月の月間最多は85年ペドロ・ゲレロの15本で、2位は17年コディ・ベリンジャーの13本。大谷は00年のゲーリー・シェフィールドらに並ぶ3位タイ。自己最多は23年6月の15本で、13本だった21年6月といずれも月間MVPに輝いている。

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