直木賞作家の今村翔吾氏（40）が立ち上げたプロジェクト「秘境の文筆家」の着任式が1日、宮崎県椎葉村で行われた。
日本三大秘境の一つである同村に移住し作家として商業出版を目指す作家育成企画。この日は92件の応募から作品審査、面接を突破した4人の着任者が発表。定期的に地域貢献活動を行う以外は、小説の執筆や取材活動に専念する。着任者は田中葵葉さん（32）、千葉雲雀（ひばり）さん（29）、楪一志（ゆずりはいっし）さん（年齢非公表）、四葉ソウさん（23）の4人。
千葉さんの前職は新宿勤務のサラリーマン。村の第一印象を問われると「予想を超えた山奥だった」と苦笑いを見せたが「新宿からのギャップを活かして作品を書ければ。環境が変わって人生も変わるんじゃないかと期待しています」と目を輝かせた。今村氏は「苦しい出版界において一生食べていけるだけの底力を身につけ、多くの人に愛される作家になってほしい」と期待を込めた。