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井岡一翔のセミで”世界前哨戦”の堤聖也 「組み立てるボクシングの面白さを見せて」世界へ進む

スポニチアネックス 2024年7月2日 16時19分

 ◇プロボクシング56.0キロ契約ノンタイトル戦 堤聖也(角海老宝石)<10回戦>ウィーラワット・ヌーレ(タイ)(2024年7月7日 東京・両国国技館)

 プロボクシング前日本バンタム級王者でWBA世界同級2位の堤聖也(28=角海老宝石)が2日、都内のジムで公開練習を行った。7日に両国国技館で行われるスーパーフライ級の2団体王座統一戦、WBA王者・井岡一翔(35=志成)―IBF王者フェルナンド・マルティネス(32=アルゼンチン)のセミファイナルで”世界前哨戦”に臨む。

 公開練習はシャドーボクシング1ラウンド、石原雄太トレーナー相手のミット打ちが2ラウンド。左右にスイッチしながら、ガードを意識してコンビネーションを確認した。公開練習後はジムの冷房を止め、さらにミット打ちやスティックミット打ちで汗を流した。3週間前に急きょ試合が決まり、その後のスパーリングは約30ラウンドのみ。それでもバンタム級(53.5キロ)よりも重い体重での試合とあり「順調に来ている。いつもより2・5キロ重いぶん楽で、食べながら調整できている」と話した。

 堤はプロ12戦10勝(7KO)無敗2分けで日本バンタム級王座を4度防衛して返上。世界ランクからも次戦は初の世界戦が濃厚で、バンタム級の日本人世界王者4人の中では高校時代に敗れたWBA者の井上拓真(大橋)を標的としている。一方、相手のウィーラワット・ヌーレ(タイ)は昨年12月にプロデビューした22歳で5戦4勝1敗だが、身長1メートル76でリーチも長く、堤が過去苦戦してきた距離の長いタイプ。相手の映像は「まだ20秒ぐらいしか見ていない」というものの、「しっかりリターンを返してきて、ちゃんとボクシングができる選手」と評価し、格下相手の試合こそ「切る(出血する)かもしれないし、頭(バッティング)でドローとか、思いがけないハプニングが起きる。そういう不安も考えながら自分自身を詰めていく」と気持ちを引き締めた。

 今年3月からはオーストラリアで約40日間、武居由樹(大橋)戦を控えていた前WBOバンタム級王者ジェーソン・モロニーのスパーリングパートナーを務めた。5月下旬からの約3週間は米ロサンゼルスで、20日に初防衛戦を行うWBA同級王者の中谷潤人(M.T)、同日に加納陸(大成)とのWBO世界フライ級王座決定戦に臨むアンソニー・オラスクアガ(米国)、1月にモロニーに挑戦したサウル・サンチェス(米国)らとスパーリング。ただし、強敵相手に強いパンチを打ち続けたため、本来のボクシングが崩れてしまったという。現在は修正できているそうで、堤は「ちゃんと組み立てるボクシングをしたい。早く効かせようと考えると空回りする。組み立てるボクシングの面白い部分を見せていけたら」と試合のテーマを掲げた。石原トレーナーも「世界2位なので、勝って当たり前の試合をしっかりクリアして世界へ行ってほしい」と注文をつけた。

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